2025年大阪・関西万博関西パビリオンの三重県ブースでは、期間中、6つの特集テーマ(「熊野古道」「常若」「自然」「歴史・文化」「産業」「食」)に関連した特別展示を実施する予定です。
このたび、特別展示の一つとして、桑名宗社所有の「宝刀 村正」(テーマ「歴史・文化」)を展示することを決定しました。
特別展示を含めた万博への三重県ブースの出展を、国内外の多くの方に三重県を知ってもらい、三重県に来てもらう絶好のチャンスと捉えて今後も取り組みます。
【三重県ブースの概要】
1.テーマ:「日本のこころの原点~美し国みえへとつづく時を超えた物語~」
三重県では、古くから、多様な人々が暮らし、美しい自然や歴史・文化を大切にしながら、知恵と工夫で常に新しいものを生み出し、発展してきました。この「こころの原点」とも言える物語を、三重県の豊かな自然や食など「美し国みえ」の魅力とともに、エンタテイメント型の空間演出で来場者の皆様に体感・体験していただきます。
2.ブースゾーニング(全体面積:約160㎡)
三重県が世界に誇る魅力に「出会う」、多様な魅力を「知る」、三重へ「旅立つ」の3つのゾーンで構成されます。
(1)出会う ~時のトンネル~
(2)知る ~美し国みえ体験広場~
(3)旅立つ ~ナビゲーションエリア~
【「宝刀 村正」について】
・村正は伊勢国桑名(現三重県桑名市)の刀工で、室町時代の末期以降3~4代にわたり作刀していたと
言われています。
・その作品は、鋭い切れ味から家康をはじめ多くの武士達に愛用され、そのため好ましくない妖刀観も
生まれましたが、全国的にも著名な刀工の一人です。
・桑名宗社には二代の村正が天文12(1543)年に作成し奉納した二振りの太刀が伝えられています。
・この二振りは、第二次世界大戦時に、十分な手入れが出来ないと考えた当時の宮司により、その対処
法として刀身に漆が塗られました。
・平成31年、長い時の経過の中で剥げ落ちた漆の下が心配であり、本来の美しい地刃を明らかにしたい
と「春日大明神」と彫られた一振りを専門の研師に依頼して漆を落としましたところ、奉納太刀に相
応しい美しい地刃があらわになりました。
・「三崎大明神」と彫りのあるもう一振りも、現在研磨修復中で、来年5月に仕上がり神社で公開した
後に、関西パビリオン三重県ブースにて公開します。
・全体の寸法 全長:約75.7㎝、元幅:3㎝、反り:3㎝、重さ:約900g
・2016年2月3日、県指定文化財に登録。