県では、DV防止と被害者支援の充実を図るため、令和2年3月に「三重県DV防止及び被害者保護・支援基本計画(第6次計画)」を策定し、取組を推進してきました。
一方で、女性をめぐる課題は複雑化、多様化、複合化しており、さまざまな課題が顕在化したことを受け、国は「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」を制定し、令和6年4月から施行されたところです。この法律では、都道府県は困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本計画を定めなければならないとされています。
これらを受け、このたび、DV防止計画と一体のものとし、「三重県DV防止及び被害者保護並びに困難な問題を抱える女性への支援のための基本計画」を策定しました。
1 策定の趣旨
DV被害者および困難な問題を抱える女性への支援に係る今後の方向性を示すとともに、さまざま
な支援施策を推進するため、「困難女性支援法」第8条および「配偶者からの暴力の防止及び被害者
の保護等に関する法律」第2条の3第1項の規定に基づき策定するものです。
2 計画期間
令和7(2025)年度から令和11(2029)年度までの5年間です。
3 計画における基本理念
・女性の抱える問題が多様化するとともに複合化し、そのために複雑化していることをふまえ、困難
な問題を抱える女性が、それぞれの意思が尊重されながら、抱えている問題およびその背景、心身
の状況などに応じた最適な支援を受けられるようにすることにより、その福祉が増進されるよう、
その発見、相談、心身の健康の回復のための援助、自立して生活するための援助などのさまざまな
支援を包括的に提供する体制を整備すること。
・困難な問題を抱える女性への支援が、関係機関および民間団体との協働により、早期から切れ目な
く実施されるようにすること。
・人権の擁護を図るとともに、男女平等の実現に資することを旨とすること。
・個人の尊厳を害し男女平等の実現の妨げとなる配偶者からの暴力を防止することで、暴力を容認し
ない社会の実現に向け取り組むこと。
4 計画におけるめざすべき方向性
(1)個人の尊厳を尊重し合う社会づくり【教育・啓発】
人権の尊重や男女平等に関する啓発と教育を行い、女性自身が、自分の抱えている問題に気づ
き、支援につながるための広報啓発を行います。
また、円滑に支援につなげるために、相談窓口などの支援情報について積極的に周知します。
(2)支援につながる相談窓口の整備【相談支援】
複合化した問題やニーズに対応するための適切な支援を実施するため、相談支援体制を強化し
ます。あわせて、潜在化している支援対象者を支援につなげるために、アウトリーチによる支援
対象者の発見を図ります。
(3)安全・安心が守られる保護の実施【緊急対応】
DV被害者をはじめとした、さまざまなケースに応じた適切かつ迅速な安全確保のために、保
護体制の整備と拡充を行います。
また、子どもを同伴する人が安心して生活できるよう、さまざまな支援を行います。
(4)困難女性を支える仕組みづくり【女性の困難の解消】
困難な問題を抱える女性がその困難を解消し、本人の意思が尊重されながら日常生活および社
会生活を営むことができるよう、本人に寄り添ったさまざまな支援を実施します。また、再び困
難に陥らないように、継続して関わることのできる相談窓口を確保するなどの取組を行います。
中でも、特に問題を抱えやすい若年女性への支援を重点的に強化し、気軽に集いやすい居場所
や相談しやすい環境の整備などを進めます。
(5)関係機関と連携した支援体制づくり【関係機関との連携】
包括的かつ切れ目のない支援体制を整備するため、支援調整会議などにより、民間団体を含め
た関係機関との一層の連携強化を図ります。
また、支援対象者への十分な支援を行うために、支援者の養成に取り組みます。
5 今後の予定
困難な問題を抱える女性への支援に関わる各関係機関により構成される、「三重県DV被害者及び
困難な問題を抱える女性支援調整会議」を設置することで、各関係機関の連携を深め、円滑な支援を
実施し、この計画の推進を図ります。
また、施策の実施状況や数値目標の進捗状況は、「三重県DV被害者及び困難な問題を抱える女性
支援調整会議」において報告し、計画の適切な進行管理を行います。