厚生労働省が令和6年度から実施する「労働者協同組合活用促進モデル事業」(以下「モデル事業」という。)について、県を中心として構成した三重県労協活用促進地域連携協議会(設立準備会)から提案した事業構想提案が採択されました。
1 モデル事業の趣旨
厚生労働省では、「多様な働き方が可能となる環境整備」や「働きづらさを抱える方々や女性、中高年齢者などの多様な雇用機会の創出」につながる取組を全国各地に広げていく観点から地域における労働者協同組合の活用促進を図る創意工夫ある取組を支援し、各地域へ展開することが可能な優良なモデルを創出するため、本年から3カ年実施する「労働者協同組合活用促進モデル事業」を通じて、地域において労働者協同組合の活用を図るモデルを構築し、他地域への展開・普及を進めていくこととしています。
2 本県から提案した事業構想提案の概要
(1)事業の目的
・労働者協同組合制度の活用促進を通じ、働き方の選択肢を広げ、多様な人材の就労機会を創出する。
・持続可能で活力ある地域社会の実現に向け、地域住民と行政や労働者協同組合などが連携して取り組む。
(2)モデル事業の実施期間
令和6年8月から令和9年3月末まで(2年8か月)
(3)主な事業内容
・周知啓発事業(シンポジウムやワークショップなど)
・相談支援事業(相談窓口の設置やアドバイザー派遣)
(4)事業費
3年間 20,220千円(国10/10)
(5)協議会の構成員
三重県(雇用経済部、地域連携・交通部、南部地域振興局)、市町(津市、四日市市、大台町、多気町、大紀町)、OretachinoCamp労働者協同組合連合会、労働者協同組合コモンウェーブ、労働者協同組合ワーカーズコープみえ、三重県経営者協会、日本労働組合総連合会三重県連合会(連合三重)
3 今後の予定
・厚生労働省と三重県労協活用促進地域連携協議会との間で本事業にかかる委託契約を締結します。
・令和6年8月に第1回通常総会(津市内)を開催する予定であり、同月以降事業を開始します。
【備考】「労働者協同組合」について
・「労働者協同組合」は、組合員が自ら出資し、それぞれの意見を反映して組合の事業が行われ、組合員自らが事業に従事することを基本原理とする組織であり、令和2年12月に労働者協同組合法(令和2年法律第78号)が成立し、一部を除き令和4年10月1日に施行されました。
・この法律は、多様な就労の機会を創出することを促進するとともに、当該組織を通じて地域における多様な需要に応じた事業が行われることを促進し、もって持続可能で活力ある地域社会の実現に資することを目的としています。
・主な特色として、「労働者派遣事業を除くあらゆる事業が可能」、「出資額にかかわらず、組合員は一人一個の議決権を保有」、「組合員と労働契約を締結」などがあります。