むらづくりフォーラムを開催しました
平成18年2月14日、伊勢神宮の門前町「おはらい町」の「五十鈴塾右王舎」をお借りし、「地域資源を活用したむらづくり」をテーマにフォーラムを開催しました。むらづくりを実践されている方を中心に約50名の方にご参加いただきました。
このフォーラムには、高知県でデザイナーをされている梅原真さんと、新潟県で農村体験民宿を運営されている小林康生さんをお招きし、地域 資源を活かした地域づくりの事例などをご講演いただだいた後、講師のお二人と直接お話できる意見交換会を開催しました。
梅原真さんにはデザイナーとしての立場から、1次産業をベースにデザインを使った地域おこしの事例についてご紹介いただきました。小林康生 さんには、地域おこしの実践者としての立場から、地域おこしの思いについてお話いただきました。立場の違うお二人ですが、地域おこしのベースとなる思いについて同じことをおっしゃってみえたのが印象的でした。
地域おこしにあたって大事なこと。
① 自分が幸せであること。自分の町を楽しむこと。
② 本物を表現すること。
③ 集客・金儲けは手段であって目的ではないこと。
梅原真氏のお言葉
要は自分の町を楽しむ事やと、それが、全てやないのと。それを置いて、来て下さいの方に寄っていないかと。そして、何もないと言った上に、来てくれる装置を作ることにエネルギーを費やし過ぎて、自分達の所には、一杯あることさえ忘れてしまっているんじゃないですか。
小林康生氏のお言葉
小林康生氏講演「農山村の文化を活かした体験民宿」詳細はこちら
ここに居て良かったと思える人が何人そこの村でいるかを増やす運動が地域おこしだと思っているんですよ。だから、一番大事なのは目的な何なのか。金を稼ぐ事も、人を招く事も必要だけど、それはみんな手段ですよね。だけど、手段に一生懸命になりすぎると、目的が吹っ飛んじゃって、金儲けだけとか、人だけ一生懸命集めればいいみたいな。そのことが究極の目的みたいになっちゃうと一体なんなの。哲学もないし、骨もなんにもない。文化もない。何もない。
講師:梅原真氏(梅原デザイン事務所代表/デザイナー)
テーマ:農業・林業・漁業をデザインする
高知県土佐山田町在住。「漁師が釣って、漁師が焼いた」鰹のたたきや、自然そのものを美術館に見立てる「砂浜美術館」などをプランニング。「考え方をデザインする」デザイナーとして各地の地域づくりに参画、地域が地域として生きる生き方を模索されている。
講師:小林康生氏(門出ふるさと村組合長/越後門出和紙工房代表)
テーマ:農山村の文化を活かした体験民宿
新潟県高柳町は、地域資源を活用した都市農村交流に取り組み、地域住民主導による地域づくりに成功している。小林氏は地域興しの中心人物。萱葺の体験民宿を地域ぐるみで運営されている。