災害時には倒壊・損壊した建築物等から石綿が飛散するおそれがあります
石綿(アスベスト)は、耐火、耐熱、防音等の性能に優れた天然の鉱物であり、安価で加工しやすいことから、多くの建築材料に使用されてきました。しかし、石綿を吸引すると、肺がんや中皮腫等の健康被害を引き起こすため、日本では現在製造・使用等が禁止されていますが、一部の建築物や工作物に残存しています。地震や豪雨等の災害が発生した時は、石綿を含んだ建材を使用している建築物等の倒壊・損壊に伴って、石綿の飛散・ばく露のおそれがあります。
【石綿使用要注意箇所】
| 鉄骨造 | 鉄骨の耐火被覆(鉄骨全面に施工) |
|---|---|
| 鉄骨造及び 鉄筋コンクリート造 |
機械室、ボイラー室、空調機室、電気室等(石綿含有吹付け材の施工) |
| 建築設備 | 空調機・温水等の配管(保温材)、煙突等のライニング |

吹付け石綿

石綿含有吹付けロックウール

石綿含有保温材
※出典:目で見るアスベスト建材(第2版)(国土交通省)
石綿飛散・ばく露防止対策
- 災害時に備え、平常時から建築物等に石綿が使用されているかを確認しておくことが重要です。
- 倒壊、損壊した建物やそれらの解体現場には、むやみに近づかないようにしてください。
- やむを得ず倒壊、損壊した建物等の付近で災害応急・復旧作業を行う時は、防じんマスクを着用してください。
- 石綿を含んだ建材を使用している建築物等の所有者・管理者の方は、石綿の露出状況を確認してください。また、建築物等の損壊箇所から石綿飛散のおそれがある場合、飛散・ばく露防止の応急措置を行ってください。
- 石綿が露出している状況を確認した場合は、管轄する地域防災総合事務所(活性化局)環境室または大気・水環境課までご連絡ください。
表 応急措置の例
| 種類 | 措置 | |
|---|---|---|
| 1 | 養生 | ビニールシート等によって飛散防止を図る |
| 2 | 散水・薬剤散布 | 水・薬剤等の散布を行い湿潤化・固形化等の措置を行う |
| 3 | 立入禁止 | 散水・養生等が行えない場合は、石綿へのばく露を防ぐ為、対象建築物の周囲をロープ等によって区切り、立入禁止とする |
建築物・工作物の解体等工事(解体等工事業者向け)
- 災害時においても、建築物等の解体等工事は大気汚染防止法に基づいて事前調査や届出、飛散防止措置等を行う必要があります。
- ただし、解体等工事の元請業者又は自主施工者(以下「解体工事業者等」という。)が、建築物等の倒壊・損壊による危険性があり「立入不可」と判断した場合は、石綿含有建材をあらかじめ除去せずに散水等を行いながら解体(以下「注意解体」という。)を実施することになります。
- 注意解体を行う解体工事発注者や解体工事業者等は、注意解体の進め方を示している環境省の災害時マニュアルに基づいて、適切に解体等工事を行ってください。
- 注意解体をしようする場合は、事前に管轄する地域防災総合事務所(活性化局)環境室までご連絡ください。

図 災害発生時の解体工事のフロー