平成18年度当初予算の概要について
1.予算編成にあたっての基本的な考え方
平成18年度は、「県民しあわせプラン・戦略計画」の最終年度に当たることから、教育委員会が主担当の「学校教育の充実」「生涯学習の推進」「スポーツの振興」の3本の施策を中心に、目標達成に向けて重点的に取り組むとともに、重点プログラムについても着実に取組を進めていきます。
- 「学校教育の充実」においては、引き続き少人数学級等によるきめ細かくいきとどいた教育を行うことなどにより、基礎・基本の学力の定着を図るとともに、学校種間の一層の連携や、元気な三重を創る高校生の育成など、学校教育全体を通じた一貫した人づくりの観点での取組を進めます。 また、子どもたちが安心して学校生活を送ることができるよう、地域・家庭とも連携して、安全確保のための体制の充実を図ります。
- 「生涯学習の推進」においては、生涯学習施設が県民にとって一層身近で魅力的なものとなるよう、博物館については、暫定整備や移動展示を行うとともに、ボランティアの参画も得て「みんなの博物館」という共有意識のもと活動を展開します。図書館についても、資料の充実を進めるとともに、県民ニーズに対応できる新しい図書館像の検討を行います。
- 「スポーツの振興」においては、県民一人ひとりが多様なスポーツに取り組むことができる環境づくりを進めるとともに、競技力の向上に引き続き取り組みます。
また、トップレベルのスポーツ大会として、「新体操ワールドカップファイナル」を開催します。
2.主な重点事業
(1) (一部新)少人数教育推進事業 (説明図) 【重点プログラム 元気3】 予算額1,231,393千円
①教員の配置拡充 (定数10人、非常勤185人、328,352千円)
小学校において、各学校の実情に応じ、少人数授業などの拡大を図るため、教員の配置を拡充し、きめ細かな少人数教育を一層推進します。
②小学校1、2年生での30人学級の継続 (定数123人、521,151千円)
小学校1、2年生での30人を基準とした学級編制(ただし、下限25人)を継続して実施します。
③中学校での35人学級の弾力的実施 (定数60人、非常勤80人、381,890千円)
中学校1年生を対象としている35人を基準とした学級編制(ただし、下限25人)については、各学校の実情に応じて、2年生あるいは3年生にも振り替えて実施できるよう、弾力化を図ります。
(2)(新)育ちのリレー推進事業 (説明図) 予算額2,769千円
子どもたちが、就学前から小学校まで発達段階に応じた学校生活を送ることができるよう、幼稚園や保育所と小学校との連携を深め、就学に伴う様々な課題を解決するための取組を進めます。
(3)(新)元気な三重を創る高校生育成事業 (説明図) 予算額3,575千円
高校生の自立を促し、創造力を育むため、物事を多面的にとらえたり、本質的に考えたりすることができる力を身につけるための教育のあり方を研究します。また、金融教育、消費者教育、法教育などを通して社会人としての実践的な力を育むとともに、地域貢献やボランティア活動など社会の一員としての自覚を養うための取組を進め、心豊かで元気な三重を創る高校生を育成します。
(4)子どもたちの安全確保推進事業 (説明図)
①(一部新)地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業 予算額 34,618千円
学校安全ボランティアの養成やスクールガード・リーダー(地域学校安全指導員)による巡回指導、ITを活用して関係者間で情報を効果的に共有するためのモデル地域での取組など、地域の方々の協力も得ながら、地域ぐるみで学校安全に取り組みます。
②(新)学校ボランティアパートナーシップ事業 予算額 1,471千円
地域のボランティア団体やNPOが、学校と「学校ボランティア」を結ぶコーディネーターの役割を果たしながら、地域の人材や教職員OBなど多様な主体が「学校ボランティア」として、子どもたちの安全確保をはじめ、学習活動や学校行事などに関わっていく取組を支援し、「新しい時代の公」の考え方のもと、地域との連携による学校教育の充実を図ります。
(5)(新)知識・情報発信図書館整備事業 (説明図) 予算額1,254千円
生涯学習や社会・経済活動など県民の自己実現に向けた取組を支援するため、知識・情報の拠点となる新しい図書館像について、専門家のアドバイスも得ながら検討を行います。
(6)みんなの博物館推進事業 (説明図)
①博物館暫定整備事業 予算額 59,587千円
現在の博物館の改修にかかる設計を行うとともに、県内5地域で移動展示を開催し、収蔵資料を広く県民に公開することにより、県民のニーズに対応した博物館サービスを提供します。
②(新)みんなの博物館サポートスタッフ活動事業 予算額 1,588千円
ボランティアのサポートスタッフ制度を創設し、「新しい時代の公」の考え方のもと、県民が主体的に博物館活動に参画する環境整備を進めることにより、「みんなの博物館」という共有の意識を育みながら、博物館の充実を図ります。また、活動に参画する県民のキャリアアップを図り、地域文化を支え、次世代に継承していく実践力を備えた人づくりにつなげていきます。
(7)(新)活かそう地域文化提案事業 (説明図) 予算額55,140千円
損傷や老朽化により公開や活用が困難となっている地域の貴重な文化財について、所有者や地域住民などから文化財の整備・修理と一体となった活用方策の提案を受け、「みんなの文化財(仮称)」として認証し、その修復と文化財を活かすための活動を支援します。
(8)新体操ワールドカップファイナル開催事業 (説明図) 予算額19,000千円
2009年に本県で開催する「第29回世界新体操選手権大会」のプレ大会として、11月に「2006年第6回新体操ワールドカップファイナル」を開催します。
3.事業の見直し
厳しい財政状況の中、効果的に施策を推進するため、すべての事業について成果の確認と検証を行い、目的を達成した事業の廃止やリフォーム、さらには、全般にわたって経費の節減を図りました。
廃止事業 | 3本 | ▲ 21,188千円 |
---|---|---|
リフォーム事業 | 10本 | ▲ 396,268千円 |
休止事業 | なし | なし |
合計 | 13本 | ▲ 417,456千円 |