平成16年度当初予算の概要について
1.予算編成にあたっての基本的な考え方
「県民しあわせプラン」における、教育委員会が主担当の施策は、「学校教育の充実」「スポーツの振興」「生涯学習の推進」の3本です。
いずれの施策においても多くの課題はありますが、「学校教育の充実」においては、優先度の高い喫緊の課題である、
- 基礎・基本の学力の定着と「生きる力」の育成
- 三重県型の「学校経営品質」を導入することによる児童生徒や保護者、地域から信頼される学校づくり
- 校内暴力やいじめ、不登校への対応
- 障害児教育の充実
- 高校生の厳しい就職状況への対応
などに重点をおいたところです。
次に、「スポーツの振興」においては、地域の人たちが主体となって運営する総合型地域スポーツクラブの育成やジュニア期からの一貫した指導システムの充実などを核にして、県民一人ひとりが体力や目的に応じて、多様なスポーツに取り組むことができる環境づくりを進めます。
また、「生涯学習の推進」においては、県民の多様化・高度化した学習ニーズに的確に対応するため、だれでも、いつでも、どこでも、興味や必要に応じて学ぶことができる環境づくりを進めるとともに、学校週5日制が定着する中での子どもたちの居場所づくりや親が自信を持って子育てができるようにするための支援などに取り組みます。
重点プログラムについては、教育委員会が主担当の「基礎・基本の学力定着プログラム」「子どもたちが安心できる学習プログラム」の中に30人学級等の少人数教育や教職員の資質向上に向けた取組などを位置づけ、戦略的、重点的に推進していきます。
2.主な重点事業
(1) (一部新)30人学級等少人数教育推進事業 【重点プログラム 元気3】 予算額918,385千円
①小学校1、2年生での30人学級の実施 (予算額503,685千円)
小学校低学年である1年生に加えて、2年生でも、30人を基準とした学級編制(ただし、下限を25人とする。)を実施し、児童一人ひとりに応じたきめ細かくいきとどいた教育を行うことにより、基本的生活習慣や基礎・基本の学力の定着をより確実なものとします。(説明図)
②少人数教育を支援する非常勤講師の配置 (予算額414,700千円)
児童生徒一人ひとりの実態や各学校の課題に応じたきめ細かな少人数教育を支援するため、非常勤講師を配置します。
(2)自ら創る学校支援事業 【重点プログラム 元気3】 予算額29,594千円
公立の小・中・高等学校等が、児童生徒や保護者、地域から信頼される活力ある学校づくりを進めるため、三重県型「学校経営品質」を導入し、学校自ら継続的な改善に取り組みます。(説明図)
(3)スクールカウンセラー等活用促進事業及び不登校対策事業 【重点プログラム くらし11】
①スクールカウンセラー等活用促進事業 予算額164,154千円
校内暴力やいじめ、不登校などに適切に対応するため、中学校を中心に、臨床心理に関する専門的な知識や技能を有するスクールカウンセラー等の配置を進め、児童生徒の心の相談にあたります。(説明図)
②(新)不登校対策事業 予算額3,060千円
不登校の子どもたちの社会的な自立を目指し、市町村教育委員会等と連携して、教育支援センター(適応指導教室)等による家庭への訪問指導の支援や訪問指導員のスキルアップを図るための研修を実施します。(説明図)
(4)キャリア教育総合推進事業 【重点プログラム 元気1】 予算額47,531千円
高校生の厳しい就職状況に対応するため、生徒が社会人としての心構えや企業が求める実践的な職業能力等を身につけられるよう、キャリア教育を進めるとともに、進路指導担当教員の指導力の向上を図ります。(説明図)
(5)(一部新)いきいき親子サポートプラン事業 【重点プログラム くらし9】 予算額14,363千円
親が自信を持って子育てができるように、子どもとのコミュニケーション方法や子どもの能力の伸ばし方などを学習するためのプログラムを作成します。市町村における地域子育て支援センター等で、このプログラムを活用して学習するための支援を行います。(説明図)
(6)新博物館整備事業 予算額16,831千円
博物館整備検討プロジェクト会議の提言について、その内容を検証するとともに、三重県における文化資産、自然資産の現状調査を行い、新しい博物館のあり方についての方向性や具体的方策を検討します。(説明図)
(7)総合型地域スポーツクラブ育成事業 【重点プログラム くらし11】 予算額16,439千円
県民の多様なスポーツニーズに対応するとともに、子どもたちがスポーツを通じて規範意識や社会性を身につけることができるよう、総合型地域スポーツクラブのクラブマネージャーやスポーツ指導者の養成等を行い、いつでも気軽に参加できる総合型地域スポーツクラブの育成を支援します。(説明図)
3.事業の見直し
平成16年度当初予算編成にあたっては、全事業にわたって徹底的な見直しを行い、優先度の低い事業の休・廃止、より効率的・効果的に成果を達成するための事業の統合・リフォーム、さらには、全般にわたって経費の節減を図りました。
廃止事業 | 5本 | ▲ 48,820千円 |
---|---|---|
休止事業 | 3本 | ▲ 5,888千円 |
リフォーム事業 | 5本 | ▲ 81,484千円 |