指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令の施行に伴う改正前の入居定員の基準を超えるユニットの適切な運営について
令和3年1月25日に、「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令(令和3年厚生労働省令第9号。以下「改正省令」という。)が公布され、個室ユニット型施設の入居定員について、「おおむね十人以下」から、「原則としておおむね十人以下とし、十五人を超えないものとする」と見直されました。
本県においても、上記改正省令の施行を踏まえ、個室ユニット型施設に係る指定基準条例及び条例施行規則を改正し、個室ユニット型施設の入居定員について、「おおむね十人以下」から、「原則としておおむね十人以下とし、十五人を超えないものとする」と見直したところです。
改正前の条例の規定又は運用を通して認めてこなかった入居定員の基準を超えるユニット(以下「改正前定員超過ユニット」という。)が新たに整備される施設における適切な運営を図るための取扱いが、厚生労働省通知(令和3年3月16日付け老指発0316第1号、老高発0316第1号、老認発0316第2号及び老老発0316第1号)において示されていますので、 改正前定員超過ユニットの整備を検討される事業者においては、当該取扱いに御留意ください。
1 改正前定員超過ユニットに勤務する介護職員及び看護職員の数の届出
改正前定員超過ユニットを整備する施設は、指定又は変更の申請の際に、当該ユニットの入居定員に加え、当該ユニットに勤務する介護職員及び看護職員の総数並びに夜間及び深夜の勤務に従事する介護職員及び看護職員の数が分かる勤務表等の資料を県に届け出てください。
2 改正前定員超過ユニットを整備する施設に対する指導
改正後の「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準について」(平成12年3月17日老企発第43 号)等の関係通知において、改正前定員超過ユニットを整備する施設は、夜間及び深夜を含めた介護職員及び看護職員の配置の実態を勘案し、次のとおり職員を配置するよう努めるものとされています。
- 昼間については、ユニットごとに常時1人の配置に加えて、当該ユニットにおいて日勤時間帯(夜勤時間帯に含まれない連続する8時間をいい、原則として事業所又は施設ごとに設定するものとする。)に勤務する別の従業者の1日の勤務時間数の合計を8で除して得た数が、入居者の数が10を超えて1を増すごとに0.1 以上(15人ユニットの場合は、ユニットごとに1.5人以上)
- 夜間及び深夜については、2ユニットごとに1人の配置に加えて、当該2ユニットにおいて夜勤時間帯(午後10 時から翌日の午前5時までを含めた連続する16時間をいい、原則として事業所又は施設ごとに設定するものとする。)に勤務する別の従業者の1日の勤務時間数の合計を16 で除して得た数が、入居者の合計数が20を超えて2又はその端数を増すごとに0.1以上(15人ユニットが2つ(計30人)の場合は、2ユニットごとに1.5人以上)
①上記1及び2に示した数の職員が確保できない理由
②上記1及び2に示した数の職員が確保できる時期の見込み
③ケアの質を担保するために当該施設が行っている取組
施設に対する聴取を踏まえ、当該施設が上記1及び2に示した数の職員を確保するために十分な努力を行っておらず、各ユニットにおいて入居者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援するのに支障が生じると見込まれる場合は、改正前定員超過ユニットの運営を認めないことも選択肢として指導を継続します。
3 改正前定員超過ユニットの運営状況の定期的な確認
県では、改正前定員超過ユニットの運営状況を定期的に確認します。特に、上記「2」の1及び2に示した数の職員が確保できていない施設に関しては、重点的に運営状況を確認し、指導を行います。
厚生労働省においても、改正前定員超過ユニットの整備・運営状況を定期的に把握しつつ、適切な運営や指導が行われているか検証することとされていますので、当該検証に係る調査への御協力も併せてお願いします。