効率的な利用のために
乗用茶園管理機に適した畦の長さ
(1)畦の長さの検討
(ア)可搬摘採機では、摘採した茶葉が入った茶袋を、茶工場に輸送するトラックまで運ぶ必要がありました。この場合、畦の途中で茶袋がいっぱいにならない畦長(25メートル程度)が適しています。
(イ)しかし、乗用摘採機は、可搬摘採機と異なり袋搬出の必要がありません。さらに、乗用摘採機の場合、収容量が増えます。そのため、茶園の収量、乗用摘採機の収容量にもよりますが、より長い畦(50メートル程度)にする事ができます。
(ウ)長い畦は、下図のとおり旋回数が減るので作業能率が向上し、また、枕地の減歩が少なくて済みます。
畦長が短い場合 |
畦長が長い場合 |
(2)畦方向の変更
ほ場が長方形で、畦方向が短辺方向の場合、暫定的ですが、中切更新時に畦方向を変更することもできます。まず、方向を変更する方へ乗用茶園管理機で踏み倒し、畦間に直角の新しい畦間を作ります。新しい畦間に茶株がある場合、生育が旺盛な夏場などは、すぐに茶株が復活してきます。そのため、小型のバックホウや、サブソイラー方式の乗用深耕機を用いて茶株を取り除きます。
せん枝の深さや、その後の気象にもよりますが、中切り後、来年度の一番茶は50%、再来年度の一番茶は80%の収量になるようです。(平成11年 四日市鈴鹿地域農業改良普及センター調べ)
変更前 |
中切り、踏み倒し、抜根 |
変更後 |
(3)畦方向の変更事例
乗用中切機による 茶園踏み倒し風景 |
平成10年5月の様子 |
平成10年6月上旬の様子 |
平成10年7月下旬の様子 |
平成11年3月の様子 |
平成11年5月一番茶摘採 |