三重県中央農業改良普及センター農業経営シリーズ2
「経営を」どうとらえるか~経営理念~
経営とは、その経営を取り巻き日々変化する外部環境に的確に対応するために、自己の持つ経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)をフルに活用し、革新を続けることです。
言い換えれば、外部環境の変化をどのように捉えるか、その変化にどのように対処するか、判断や決断の連続とも言えるでしょう。判断や決断をする際には基準がいります。その基準が定まらず、その時々でブレるようでは、厳しい経営環境の荒波にもまれ何処に行ってしまうかわかりません。この判断基準がいわゆる経営理念です。経営上の判断を下す時、この理念に照らし合わせ、判断するわけです。
この経営理念に基づいて、どんな経営にしたいというビジョンが形作られ、そのビジョンの実現のために、どんな戦略を講じるかの経営戦略が生まれてくるわけです。
いきなり「経営理念」を持ち出し、難しい話にしてしまいましたが、単純にいうと「経営を通して何をしたいか」ということです。最初は「もっと儲けたい」「おいしい○○を作りたい」といったものでOKです。経営の発展に応じて、経営理念も高度化するものです。
ただし、その経営理念が今の社会に「認められるかどうか」といった問題は残ります。言い切ってしまえば、その経営理念が社会に受け入れられれば、その経営は発展し、受け入れられなければ儲からないということです。
世の中の企業を見てみてください。世の中の変化に連れて、伸びる企業、衰退する企業があるでしょう。伸びる企業は、その時の社会のニーズに応えている企業と考えればいい訳です。
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