2004(平成16)年度 当初予算 施策目的評価表
2004(平成16)年度 当初予算
施策目的評価表
施策名
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224 農林水産業を支える技術開発 |
評価者
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総合企画局 科学技術振興センター 科学技術振興分野 総括マネジャー 深津和男
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0593 ‐29‐3607 kagi@pref.mie.jp |
評価年月日
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03/11/17 13:15:00
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施策の目標
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【誰、何が
(対象)】
農林漁業者が
【どのような状態になることを狙っているのか
(意図)】
開発された技術を有効利用して生産活動を行っている。
施策の数値目標及びコスト
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2001(H13)
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2002(H14)
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2003(H15)
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2004(H16)
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2006(H18)
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県試験研究機関が開発した技術による農林水産物の作付面積・生産量等の伸び率 (%) [ 目標指標] |
目標
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180
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200
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実績
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100
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174
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必要概算コスト(千円)
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784,589
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452,328
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520,777
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866,865
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0
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予算額等(千円)
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538,721
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216,061
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320,813
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169,871
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概算人件費(千円)
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245,868
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236,267
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199,964
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696,994
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0
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所要時間(時間)
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58,401
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54,946
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47,273
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164,774
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人件費単価(千円/時間)
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4.21
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4.30
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4.23
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4.23
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必要概算コスト対前年度(千円)
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-332,261
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68,449
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346,088
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-866,865
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施策の数値目標に関する説明・留意事項
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・①水稲の県育成品種の県内水稲作付面積におけるシェア(%)、②県内産和牛枝肉の上物率(%)、③ヒラタケ・ハタケシメジの生産量(t)、④耐病性アコヤ貝の生産量(万個)の、基準年( 2002年度)を100とした場合の伸び率です。 ・ 2003年度の実績値は2003年10月末現在の見込み値です。 |
2003( 平成15)年度の取組内容 |
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【これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること】
・
安全・良質な食料供給のための生産技術、豊かな地域づくりのための農村振興に関する高度化技術、新品種の育成と先端技術の多面的利用技術、自然循環機能を活用した環境保全型技術の確立に取り組みました。これらの取組の中から、適正な流通を確保するための米の品種判別技術、廃棄物として処理されている剪定枝のリサイクルシステム、環境負荷を低減するための新しい養液栽培技術や茶園における減窒素肥料の栽培技術を開発しました。
・
安全安心な畜産物供給のための生産技術、地域特産畜産物のための生産技術、環境保全に向けた糞尿処理技術の開発に取り組みました。新たに2003年度から肉用牛の高品質化を進めるための脂質代謝の研究への取組を開始しました。
・
キノコ類の品種改良のための確認試験や栽培法の確立に取り組みました。また、県産木材の利用用途を拡大するため、企業と共同で開発に取り組んでいた耐火性複合構造材については、10月に全国で初めて国土交通省の耐火材としての性能認定を得ました。
・
水産物の持続的な生産と安定供給のために、漁業生産を支える技術開発、海洋資源の再利用・管理に関する技術開発、水圏保全に関する調査研究に取り組んだ結果、イセエビ研究では過去最多の種苗生産を達成するとともに、高品質な真珠を生産するためのアコヤ貝の耐病性品種の作出を行っています。また、地域特産化を目指したマハタの量産安定化技術の開発に必要な施設の整備を行いました。
【翌年度以降に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること】
・
生活者の価値観が多様化し、嗜好の変化や本物志向の傾向が強くなる一方、食の安全や環境問題に対する消費者意識が高まってきています。このため、生産者サイドにおいても従来からの高品質化・省力化に関する技術に加えて、生産活動による環境負荷を低減する技術や農林水産物の安全性を確保するための技術へのニーズが大きくなってきています。
・
また、農林水産物に関する地域間競争も激しくなってきており、地域経済の牽引役となる新しい地域ブランドの開発と共に、現在、市場に流通している地域特産品の競争力を高めていくための技術開発が求められています。
2004( 平成16)年度の取組方向 |
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・三重ブランドの維持・発展のため、引き続き優良和牛のクローン生産技術の実用化や肉牛の産地間競争力を向上する技術の開発に取り組むとともに、イセエビの量産技術の確立を目指した研究を行います。
・食の安全・安心の確保のため、減農薬を基幹とした、総合的作物管理を目指す施設栽培トマト生産技術、県内主要葉菜類の硝酸態窒素含有量の低減化技術の開発に取り組みます。また、抗菌性物質を使用しない鶏肉・豚肉生産技術の開発に取り組みます。
・環境への負荷低減のため、土壌の健全化等による伊勢茶の品質向上技術の開発、微生物制御による採卵鶏農場の悪臭抑制技術など、環境保全技術の開発に取り組みます。
・水稲やキノコ類については、引続いて新品種の生産や低コスト化を図り高品質な製品の安定的な生産技術の開発に取り組むとともに、マハタについては生産の安定化を目指した研究に取り組みます。また、木材や鋼材の複合材の実用化をさらに前進させる技術を検討します。
2004( 平成16)年度 構成する基本事業間の戦略(注力、改革方向) |
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基本事業名
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担当チーム
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注力
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総括マネージャーの方針・指示
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基本事業の数値目標
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目標値
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達成状況
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改革方向
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実績値
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科学技術振興センター農業研究部
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→
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新品種の育成や、低コスト・安定的な生産技術の開発の他、食の安全・安心の確保や環境への負荷低減のための技術開発など課題解決に取り組むこと。
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農業を支える技術開発件数
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22 件 |
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科学技術振興センター畜産研究部
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→
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県産畜産物の産地間競争力を向上する技術の開発や無投薬飼育技術開発の他、畜産に伴う環境負荷低減のための研究など課題解決に取り組むこと
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畜産業を支える技術開発件数
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8 件 |
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科学技術振興センター 林業研究部
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→
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耐火性複合構造材の実用化を進めるとともに、きのこ類の新品種の生産技術や木質系廃棄物の利活用技術開発などの課題解決に取り組むこと
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林業を支える技術開発件数
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2 件数 |
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科学技術振興センター水産研究部
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→
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安全安心な水産物の安定的・持続的な生産技術や、県産水産物のブランド化に向けた研究の他、漁業資源の保全・管理に関する研究や、漁業生産を支える海洋環境情報の充実などの課題解決に取り組むこと。
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水産業を支える技術開発件数
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3 件 |
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主な事業
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1 <新>アグリビジネス化支援研究開発事業費【基本事業名
22401 農業を支える技術開発の推進】
当初予算額:
9,000(千円)
事業概要:商品開発の共同研究を行うとともに、茶、柿、ブドウ、カンキツなど新たな地域特産物の核となる商品開発研究を行うことで地域農産物を用いた加工食品開発(6次産業化)に取組む。
2 <新>葉菜類における硝酸塩低減化技術の開発【基本事業名
22401 農業を支える技術開発の推進】
当初予算額:
3,850(千円)
事業概要:
ナバナ、モロヘイヤ等の県内主要葉菜類について、硝酸態窒素含有量の実態を調査し、これの低減化技術を開発する。
3 <新>肉牛の産地間競争力の賦与技術の開発費【基本事業名
22402 畜産業を支える技術開発の推進】
当初予算額:
5,000(千円)
事業概要:
県内で生産される和牛枝肉の脂肪質を把握し、血統情報等との解析により悪い脂肪を生産する条件を特定する。それを排除することにより、枝肉の脂肪質を良質なものに揃え、県内生産和牛肉の評価を高め産地間競争力を増す。
4 <新>地域特産きのこの生産力向上に関する研究事業費【基本事業名
22403 林業を支える技術開発の推進】
当初予算額:
2,000(千円)
事業概要:
三重県特産きのこの安定生産を維持するため、優良種菌の探索と維持方法の検討および栽培技術の開発を行います。
5 「三重のマハタ」高品質・早期安定生産技術開発事業【基本事業名
22404 水産業を支える技術開発の推進】
当初予算額:
12,000(千円)
事業概要:
「三重のマハタ」を産地間競争に打ち勝ち、真の県の特産品とするため、種苗量産の安定化(生残率の向上),形態異常魚対策,ウイルス性神経壊死症(VNN)対策等の技術開発を行う。