2004(平成16)年度 当初予算 基本事業目的評価表
2004(平成16)年度 当初予算
基本事業目的評価表
基本事業名
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22401 農業を支える技術開発の推進
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評価者
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科学技術振興センター農業研究部 部長 橘 尚明
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0598-42-6357 tachin00@pref.mie.jp
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評価年月日
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03/12/15 13:43:32
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政策体系上の位置づけ
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政策:安心を支える力強い農林水産業の振興
施策:224農林水産業を支える技術開発
施策の数値目標:県試験研究機関が開発した技術による農林水産物の作付面積・生産量等の伸び率
基本事業の目的
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【誰、何が(対象)】
農業を支える技術が
【抱える課題やニーズは】
国際競争、産地間競争が激しくなり、消費者の価値観が多様化(嗜好の変化や本物志向)するとともに、食の安全・安心に対する関心が高まっている。そのため、安全・安心な農林水産物を安定生産するための低コスト化技術、及び高品質化・高付加価値化技術の開発や安定かつ持続的生産を図る技術開発が求められている。
という状態を
【どのような状態になることを狙っているのか(意図)】
開発され、技術移転されている
という状態にします。
【その結果、どのような成果を実現したいのか(結果=施策の目的)】
農林漁業者が開発された技術を有効利用して生産活動を行っている。
基本事業の数値目標、コスト、マネジメント参考指標
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2001
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2002
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2003
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2004
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2006
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農業を支える技術開発件数(件) [目標指標]
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目標
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25
|
20
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22
|
23
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実績
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22
|
22
|
20
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必要概算コスト(千円)
|
558,011
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536,899
|
445,473
|
452,432
|
0
|
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予算額等(千円)
|
69,428
|
72,431
|
56,081
|
70,383
|
||
概算人件費(千円)
|
488,583
|
464,468
|
389,392
|
382,049
|
0
|
|
所要時間(時間)
|
116,053
|
108,016
|
92,055
|
90,319
|
||
人件費単価(千円/時間)
|
4.21
|
4.30
|
4.23
|
4.23
|
||
必要概算コスト対前年度(千円)
|
-21,112
|
-91,426
|
6,959
|
-452,432
|
||
試験研究課題数(課題) [マネジメント参考指標]
|
目標
|
45
|
45
|
48
|
41
|
|
実績
|
45
|
45
|
48
|
|||
学会発表件数(件) [マネジメント参考指標]
|
目標
|
34
|
36
|
35
|
||
実績
|
34
|
41
|
42
|
|||
[マネジメント参考指標]
|
||||||
[マネジメント参考指標]
|
||||||
[マネジメント参考指標]
|
||||||
[マネジメント参考指標]
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数値目標に関する説明・留意事項
|
|
目標指標の項目は、農業生産を支える技術の開発件数を指標とします。農業者へ普及しうる成果、技術指導の参考となる成果、また技術開発に有効な情報、更に行政施策に反映すべき情報として、全国レベルの評価を受けた研究成果を開発技術とします。
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2004年度マネジメント参考指標
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種類
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マネジメント参考指標
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数値目標の困難度
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1
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事業量
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試験研究課題数
|
十分達成可能な目標
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|
2
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協働度
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学会発表件数
|
十分達成可能な目標
|
|
3
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|
|
|
|
4
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|
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|
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5
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|
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|
6
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マネジメント参考指標に関する説明・留意事項
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農業に関する技術開発をマネジメントするため、技術開発に関連する指標として、研究部の主要な活動に関する指標である試験研究課題数及び農業者や農業関係団体、及び科学技術研究に係る諸団体との連携及び協働に関する参考指標として、各種学会等の発表件数を指標とします。
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2003年度の取組内容
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成果達成見込み 概ね順調
【これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること】
農業研究において、これまでに25件の各種学会において研究成果の発表を行いました。
農産物の安全安心確保に関する研究では、県が独自に育成したコメの品種判別技術を開発し、技術移転に取り組んでいます。また資源循環型社会の実現を目指した研究では、剪定枝の蒸煮・爆砕処理を利用した都市型リサイクルシステムを開発し、さらに応用技術の開発に取り組んでいます。
さらに、環境保全型農業を進めるための技術開発事業において、新しい養液栽培技術や茶園における少窒素肥料による栽培技術を確立し、また果樹の樹体内における栄養状態の診断基準、シクラメンの品質評価に関する分析から流通・販売マネジメントのための評価指標の策定を行います。
【翌年度以降に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること】
開発した技術の現地での普及拡大を目指すとともに、新しい技術の特許等の権利化を進めます。
開発技術について、各種の機会をとらえ、広報に努めます。
2004年度 施策から見たこの基本事業の取組方向
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|
基本戦略での位置づけ
注力
|
改革方向
|
総括マネージャーの方針・指示
|
→
|
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新品種の育成や、低コスト・安定的な生産技術の開発の他、食の安全・安心の確保や環境への負荷低減のための技術開発など課題解決に取り組むこと。
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2004年度の取組方向
|
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農産物全般に関する地域と生産現場のニーズを把握し、多様で安全・安心な食糧供給のための生産技術、豊かな地域づくりのための農村振興に関する多面的な解析技術、新品種の育成と先端技術の利用による高度化技術、自然循環機能を活用した持続的な環境保全型農業技術の確立等に取り組みます。
【総合行政の視点からの取組】
県民しあわせプランの重点プログラム事業を支援する関連研究及び科学技術振興センターの戦略に基づく事業を積極的に推進し、食の安全安心確保の視点から、農薬等の安全使用及び使用量の削減、更に環境保全型農業の推進に関する取り組み等、関係部局と連携して進めます。
構成する事務事業間の戦略(注力、改革方向)
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(要求額:千円、所要時間:時間)
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事務事業
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要求額
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対前年
|
所要時間
|
対前年
|
注力
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改革方向
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貢献度合
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効果発現時期
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事業概要
|
マネージャーの方針・指示
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||||||||
A 葉菜類における硝酸塩低減化技術の開発
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3,850
|
-
|
1,976
|
-
|
↑
|
|
直接的
|
中期的
|
|
ナバナ、モロヘイヤ等の県内主要葉菜類について、硝酸態窒素含有量の実態を調査し、これの低減化技術を開発する。
|
新規課題として積極的に取り組む。
|
||||||||
B シクラメンの日持ち性向上のための生産技術の開発
|
1,800
|
-
|
1,551
|
-
|
↑
|
|
直接的
|
即効性
|
|
シクラメンの日持ち性を解明し、日持ち性を有する高品質化のための生産技術の確立と日持ち保証等の情報提供による付加価値及び経済効果を推測する。l
|
新規課題として積極的に取り組む。
|
||||||||
C 土壌の健全化等による伊勢茶の品質向上技術の開発
|
1,500
|
-
|
720
|
-
|
↑
|
|
直接的
|
中期的
|
|
少窒素条件下においても、品質を維持するため、土壌の物理性改善による土壌環境健全化技術を開発する。また、「やぶきた」に優る少肥適性品種を選定する。
|
新規課題として積極的に取り組む。
|
||||||||
D 農業研究部県単経常試験研究費
|
5,994
|
694
|
13,687
|
-1,210
|
↑
|
改善する
|
直接的
|
中期的
|
|
農業者及び生活者から要望の多い技術開発、新品種開発、環境保全に関する研究等を行う。
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構成する研究課題を見直し、経営資源を効率的に活用して取り組む。
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||||||||
E 農業研究部国補経常試験研究費
|
|
-
|
|
-
|
↓
|
|
直接的
|
中期的
|
|
県下の農業動向に照らして、重要な試験研究課題で普及指導等行政に直接役立つ技術確立のための試験研究を行う。
|
研究成果を確認し廃止する。
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||||||||
F 園芸福祉のためのバリアフリー農作業システム開発費
|
4,900
|
-1,307
|
3,439
|
1,939
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
中期的
|
|
高齢者や軽度障害者が座ったままで農作業ができるイチゴ高設バリアフリー農作業システムを開発し、農作業が持つ園芸療法的効果を明らかにすることにより、農業の食料生産面に加えて、「社会参加による生き甲斐」や「安らぎ・癒し」の効果を評価します。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む。
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G アグリビジネス化支援研究開発事業費
|
9,000
|
-
|
7,230
|
-
|
↑
|
|
直接的
|
即効性
|
|
商品開発の共同研究を行うとともに、茶、柿、ブドウ、カンキツなど新たな地域特産物の核となる商品開発研究を行うことで地域農産物を用いた加工食品開発(6次産業化)に取組む。
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県農業の競争力を強化するため、重点プログラムに位置付け、積極的に取り組む。
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H 農産物の安全安心確保に関する研究開発事業(再掲)
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6,135
|
-1,736
|
5,976
|
-624
|
→
|
現状維持
|
間接的
|
中期的
|
|
農産物(コメ・イチゴ)の品種表示の信頼性を確保し、育成品種の権利を保護するために、品種判別技術を確立する。また、国際的なCODEX基準の国内導入によるカドミウム(コメ、コムギ、ダイズ)とコムギ赤カビ病菌毒素(コムギ)の基準値を遵守できる生産技術の研究開発を行う
|
実用化できる技術開発を目指して取り組む。
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||||||||
I 食の安全安心確保のための作物管理技術開発事業(再掲)
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3,191
|
-
|
4,133
|
-
|
↑
|
|
間接的
|
中期的
|
|
本県の代表的な農産物であるトマトと茶をモデルとして、難防除病害虫の防除にあたり安全で安心できる栽培管理技術を開発する。トマトでは農薬散布回数を1/2以下に削減でき、茶では的確に天敵を利用できる技術開発を行う。
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現場で活用できる技術の開発に努める。
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||||||||
J 微生物制御による採卵鶏農場における悪臭・衛生対策技術の確立(再掲)
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2,486
|
-372
|
3,860
|
110
|
→
|
現状維持
|
間接的
|
中期的
|
|
採卵鶏農場における悪臭及び粉塵を抑制する技術、並びに耕種農家の利用しやすい成分の安定した高窒素な鶏ふん堆肥を生産する技術を開発する。
|
実用性を高め、成果の完成を目指す。
|
||||||||
K 原種及び奨励品種決定事業費
|
2,001
|
-44
|
5,090
|
280
|
→
|
現状維持
|
間接的
|
即効性
|
|
稲、麦、大豆の優良品種を生産するために必要な原種及び原種の生産並びに普及させる優良な品種を選定するための試験を行う。
|
現状のまま取り組むが、必要最低限の経費とする
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||||||||
L 農業研究部委託試験研究費
|
16,836
|
7,483
|
17,960
|
4,181
|
↑
|
|
直接的
|
中期的
|
|
農林水産省から委託された課題について試験研究を実施する。
|
農林水産研究高度化事業(国)等に応募するなど、積極的に取り組む。
|
||||||||
M 特別受託研究事業費
|
11,719
|
-273
|
8,773
|
-396
|
→
|
現状維持
|
間接的
|
即効性
|
|
新たに開発された殺虫剤、殺菌剤などの効果等を確認する。
|
現状のまま取り組む
|
||||||||
N 花植木指導研修費
|
340
|
-51
|
1,147
|
577
|
→
|
現状維持
|
間接的
|
即効性
|
|
花植木生産農家等に対する指導研修を行う。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
|
||||||||
O 地域基幹農業緊急対策事業費
|
|
-
|
|
-
|
↓
|
|
直接的
|
中期的
|
|
ロックウールに代わる新しい固形培地の探索と栽培技術の開発を行うとともに、循環式養液栽培による環境負荷軽減のための技術を開発する。
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成果を確認して廃止する。
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||||||||
P 茶園の少肥料栽培技術開発事業費
|
|
-
|
|
-
|
↓
|
|
直接的
|
中期的
|
|
茶園における少肥栽培と加工技術を確立するとともに、茶園からの排水中の窒素浄化処理技術を開発する。
|
成果を確認して廃止する。
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Q 資源循環型農業と環境修復研究事業費
|
1,300
|
-388
|
5,604
|
-2,611
|
→
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現状維持
|
直接的
|
中期的
|
|
JAS規格への対応を図るとともに、農業が有する資源循環機能を発揮し、環境の保全・維持をすすめ、さらに人や自然に優しい環境を創造するため、有機農業生産技術を確立し、環境修復に対する評価手法を開発し、検証する。
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研究計画の最終年であり、普及できる技術開発を目指して取り組む.
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R 新品種の選定及び地域農産物の高品質技術開発費
|
1,000
|
-143
|
5,089
|
-317
|
→
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現状維持
|
直接的
|
即効性
|
|
地域特産物の生産基盤強化と魅力ある新商材開発のため、小麦、カキ、ナシ、ウメについて新品種ならびに伝統的な品種の高品質商材化のための栽培技術を確立する。さらに、新規食品素材として有望な穀物資源を探索し、その導入可能性を検討する。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
|
||||||||
S みえのニューライス開発事業費
|
1,535
|
0
|
6,040
|
10
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
長期的
|
|
本県気象・風土に適し、良質・良食味、いもち病抵抗性を付与した水稲極早生、中生品種の開発。
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経営資源を効果的に活用して取り組む
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||||||||
T 緑化植物新生産方式開発試験研究費
|
1,800
|
-216
|
1,976
|
-396
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
中期的
|
|
主要な緑化植物における土中埋設ポットの効率的な栽培法を確立し、新規格商品の供給と不良環境等への植栽法を開発によって、消費の多様化に対応した花木産地を構築する。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
|
||||||||
U 植物遺伝資源の収集保存と特産園芸品種開発費
|
2,317
|
-637
|
2,864
|
-1,028
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
長期的
|
|
本県に根ざした伝統的作物や健康増進に寄与する薬草等を調査・収集・保存するとともに、それらを活用し低農薬栽培が可能な複合病害抵抗性を有した高品質のイチゴ等の新品種を開発します。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
|
||||||||
V 環境保全機能評価事業費(農山村地域の保全基準策定とマッピング手法の開発)
|
900
|
0
|
970
|
-540
|
→
|
現状維持
|
間接的
|
中期的
|
|
様々な外部経済効果を有する農山村の環境保全機能を定量的に評価し、これを地理的解析と合わせて今後重点的に保全すべき農山村エリアを抽出することにより保全基準を策定し、農山村振興政策の基礎資料とする。また、今後県GISに農山村地域保全計画レイヤを構築する場合の技術
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研究計画の最終年であり、普及できる技術開発を目指して取り組む
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||||||||
W 計量分析アプローチによるシクラメンの品質評価に関する研究費
|
|
-
|
|
-
|
↓
|
|
直接的
|
即効性
|
|
市場評価を向上させる花き品質を確立するため、産地の流通・販売ターゲットの要求に応じた花き品種の評価指標を構築し、産地の競争力強化に資する。
|
成果を確認して廃止
|
||||||||
X 県産米品質低下要因の解明と安定多収栽培技術の開発
|
1,000
|
0
|
2,350
|
530
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
中期的
|
|
近年の県産米の品質低下要因を明らかにするとともに、高品質化へ向けた生育診断技術、施肥方法、最適移植時期等を明らかにし、高温条件下における高品質米生産のための栽培法を確立する。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
|
||||||||
Y 経営戦略に即した低投入循環型茶生産システムの開発
|
1,150
|
-350
|
1,507
|
-493
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
中期的
|
|
硝酸性窒素の環境基準をクリアし、かつ国際競争に打ち勝ち伝統ある茶産地を発展させるため、高級茶を対象として水・窒素の循環利用による半閉鎖系茶生産システムを確立する一方、一般茶を対象に窒素投入量とコストの大幅削減を図るため、樹体制御による超低投入年一回摘採方式を開発する。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
|
||||||||
Z トマト等果菜類の超低コスト養液栽培システムの開発
|
1,441
|
-407
|
2,346
|
1,548
|
→
|
現状維持
|
直接的
|
中期的
|
|
県下では養液栽培が施設栽培面積の10%を占め(国内平均2%)、国内でも先進的に取り組まれています。養液栽培は完全閉鎖系での栽培を可能とする生産方式であり、河川、地下水、海などの水系への肥料成分等の流入を完全に遮断でき、環境保全の観点から見ても大変優れた栽培方式です。 農業研究部では、新しい養液栽培システムを開発、提案してきましたが、現在販売されている栽培システムはやや高価で、この価格が障害となり、今後、養液栽培の導入が滞ることが予想されます。 そこで、本研究では、中央農業改良普及センターの協力のもと、システム価格の20~40%を占める給液装置の開発を軸に、栽培システムを構築し、超低コストを実現します。
|
経営資源を効果的に活用して取り組む
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休廃止する事務事業
|
|
|||
事務事業名
|
理由
|
2003年度予算額 (千円)
|
2003年度所要時間 (時間)
|
|
農業研究部国補経常試験研究費
|
成果の確認:ブドウの樹体内養分や生育程度を正確かつ簡易に分析・評価できる技術の開発と樹体栄養診断基準の策定
|
2,000
|
4.482
|
|
地域基幹農業緊急対策事業費
|
成果の確認:ロックウールに替わる新しいトマトの養液栽培用培地を利用した栽培方法の開発と、循環式養液栽培による環境保全型養液栽培技術の確立等
|
2,000
|
4,247
|
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茶園の少肥料栽培技術開発事業費
|
成果の確認:茶栽培における地下水の環境汚染をなくすための、最適品種の選定と少肥栽培技術の確立
|
2,000
|
5,748
|
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計量分析アプローチによるシクラメンの品質評価に関する研究費
|
成果の確認:シクラメンの生産から消費に至る品質評価の計量的な分析と、流通・販売ターゲットの要望に応じた花き品質の評価指標の構築
|
209
|
810
|
|
|
|
|
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