令和5年度の県内児童相談所における児童虐待相談対応件数(速報値)は、2,162件(前年度比△246件、△10.2%)で、過去最多となった前年度から減少したものの、年間2,000件を超える状況が続いています。
1 過去からの推移
※令和4年度の全国値は速報値
R1 R2 R3 R4 R5
全 国 193,780件 205,044件 207,660件 219,170件※ 集計中
前年度比 +21.2% +5.8% +1.3% +5.5%※ 集計中
三重県 2,229件 2,315件 2,147件 2,408件 2,162件
前年度比 +7.5% +3.9% △7.3% +12.2% △10.2%
2 件数
[児童相談所ごとの件数]
北勢児童相談所 654件(30.2%)(対前年度比 △272件、 △29.4%)
鈴鹿児童相談所 340件(15.7%)(対前年度比 △85件、 △20.0%)
中勢児童相談所 502件(23.2%)(対前年度比 +9件、 +1.8%)
南勢志摩児童相談所 293件(13.6%)(対前年度比 +60件、 +25.8%)
伊賀児童相談所 285件(13.2%)(対前年度比 +19件、 +7.1%)
紀州児童相談所 88件( 4.1%) (対前年度比 +23件、 +35.4%)
計 2,162件(100.0%) △246件
[相談種別ごとの件数]
心理的虐待 1,020件( 47.2%)(対前年度比 △151件、△12.9%)
身体的虐待 718件( 33.2%)(対前年度比 △3件、 △0.4%)
ネグレクト 376件( 17.4%)(対前年度比 △91件、△19.5%)
性的虐待 48件( 2.2%)(対前年度比 △1件、 △2.0%)
計 2,162件(100.0%) △246件
[相談経路ごとの件数]
市町の機関 691件( 32.0%)(対前年度比 △23件、 △3.2%)
警察等 632件( 29.2%)(対前年度比 △101件、△13.8%)
学校等 193件( 8.9%)(対前年度比 △7件、 △3.5%)
近隣・知人 188件( 8.7%)(対前年度比 △92件、 △32.9%)
県の機関 120件( 5.6%)(対前年度比 △11件、 △8.4%)
計 1,824件( 84.4%) △234件
※上位5位までを記載しています。
[主な虐待者ごとの件数]
実父 924件( 42.7%)(対前年度比 △147件、△13.7%)
実父以外の父親 123件( 5.7%)(対前年度比 △4件、 △3.1%)
実母 1,050件( 48.6%)(対前年度比 △85件、 △7.5%)
実母以外の母親 7件( 0.3%)(対前年度比 △17件 △70.8%)
その他 58件( 2.7%)(対前年度比 +7件、+13.7%)
計 2,162件(100.0%) △246件
[被虐待児童の年齢ごとの件数]
3歳未満 343件( 15.9%)(対前年度比 △81件、△19.1%)
3歳~就学前 578件( 26.7%)(対前年度比 +100件、+20.9%)
小学生 738件( 34.1%)(対前年度比 △126件、△14.6%)
中学生 348件( 16.1%)(対前年度比 △48件、△12.1%)
高校生、その他 155件( 7.2%)(対前年度比 △91件、△37.0%)
計 2,162件(100.0%) △246件
3 相談の特徴
(1)近年、児童虐待への社会的関心の高まりを背景に年間2,000件を超える状況が続いています。
(2)児童虐待相談対応件数が最多となった前年度から令和3年度と同程度の水準まで減少しました。
(3)相談種別は近年の傾向として、DV被害相談を含む心理的虐待の割合が最も大きく、全体の約5割を占めています。
(4)相談経路の上位5位に上がっている市町の機関、警察等、学校等、近隣・知人、県の機関からの相談すべてで前年度から減少しました。
今後の対策強化に向けた検討を行うとともに、引き続き、市町、警察、学校、医療機関等の関係機関との連携を強化し、児童虐待の未然防止や早期発見・早期対応に取り組む必要があります。