北勢児童相談所一時保護所において、一時保護中の児童に対し、職員による身体的虐待及び心理的虐待の事案が発生しました。
今回の事案において被害を受けた児童及び保護者の方々、県民の皆様に対して心よりお詫び申し上げますとともに、二度とこのようなことが起こらないよう、再発防止策を策定し着実に実行していきます。
1 事案の概要
令和5年8月12日、北勢児童相談所一時保護所に入所していた児童Aと児童Bが、一時保護所内共用部分において職員の指導に従わない状況となったため、職員Cが対応に加わりました。
職員Cは、児童A、児童Bと個別に話をするため、居室に誘導しようとしましたが、次第に児童Bとともに興奮気味になり、距離を取ろうとした児童Bの手が職員Cに当たった際等に、児童Bに対して至近距離で大声で怒鳴りました。
また、職員Cは、居室に戻り、ベッドに座った児童Aにつめ寄り、児童Aの顔の近くで大声で怒鳴るとともに、その際に職員Cの額が児童Aの頭に2回当たりました。
児童A:中学生・男児
児童B:中学生・男児
職員C:北勢児童相談所一時保護所職員(男性)
2 事案発生後の対応経過
事案発生後、児童相談所から児童や保護者に謝罪するとともに、国の「被措置児童等虐待対応ガイドライン」に基づき、北勢児童相談所から児童相談センター及び子ども福祉・虐待対策課に報告があり、被措置児童等虐待(疑い)として令和5年8月13日に受理しました。
その後、外部の弁護士等とともに、令和5年8月18日から9月26日までの間、児童や職員に対する聴き取り調査を行った結果、上記1の事実を確認しました。
令和5年10月13日に開催された三重県社会福祉審議会児童福祉専門分科会こども相談支援部会に、被措置児童等虐待事案として報告したところ、委員からの異議はありませんでした。
そのため、令和5年10月13日付けで次の行為を県として虐待と認めました。
〇職員Cの額が児童Aの頭に2回当たったこと:身体的虐待
〇職員Cが児童Aに怒鳴ったこと:心理的虐待
〇職員Cが児童Bに怒鳴ったこと:心理的虐待
3 今後の対応
虐待等を受けた児童の安全・安心を確保する県の一時保護施設において、このような事案が発生したことを重く受け止め、二度と同様の事案が起こらないよう、児童相談所の一時保護所で勤務する全ての職員が今回の事案を自分事として考える研修を速やかに実施します。
また、被措置児童等虐待が起こった原因等を分析したうえで再発防止策を策定し、着実に実行していきます。