三重県では、平成29年の観光客の入込客数や実態を把握するために行った調査結果を、「平成29年観光レクリエーション入込客数推計書・観光客実態調査報告書」としてとりまとめました。
1 観光レクリエーション入込客数の結果
平成29年 42,195千人
平成28年 41,892千人
増減数 303千人増
対前年比 100.7%
(1)過去5年間の推移
年 入込客数
平成25年 40,799千人
平成26年 38,243千人
平成27年 39,212千人
平成28年 41,892千人
平成29年 42,195千人
(2)地域別の入込状況
地域 H29 H28 対前年増減数 対前年比
北勢 18,401千人 18,276千人 125千人 100.7%
中南勢 7,955千人 8,239千人 △284千人 96.6%
伊勢志摩 10,685千人 10,003千人 682千人 106.8%
伊賀 3,058千人 3,026千人 32千人 101.1%
東紀州 2,096千人 2,348千人 △252千人 89.3%
合計 42,195千人 41,892千人 303千人 100.7%
(3)主な観光地点別の状況
①伊勢志摩地域の観光入込客数の増加
伊勢志摩サミットのPR効果やお伊勢さん菓子博2017が盛況であったこと(来場者約58万人)
などにより来訪者が増加。
・伊勢神宮(内宮、外宮):入込客数879万8,351人、対前年比5万9,140人増 100.7%
・おかげ横丁 :入込客数572万人 対前年比28万4,000人増 105.2%
・鳥羽水族館:入込客数84万2,156人、対前年比1万2,168人増 101.5%
・阿児旅館街:入込客数62万1,772人、対前年比6万890人増 110.9%
・三重県営サンアリーナ(お伊勢さん菓子博2017含む):入込客数81万318人
対前年比56万7,913人増 334.3%
②施設の誘客取組の効果
・ナガシマリゾート:入込客数1,530万人 対前年比20万人増、101.3%
新機種「4Dスピンコースター嵐(ARASHI)の導入や施設内のアウトレットモール「ジャズ
ドリーム長島」の第5期増床オープン(平成29年9月)などが集客に寄与。
・鈴鹿サーキット:入込客数204万3,714人 対前年比3万3,072人、101.6%
ファン感謝デー(3月)やゴールデンウィークイベントの「働くクルマ大集合!!」などが
集客に寄与
・志摩スペイン村:入込客数121万6,000人、対前年比8,000人、100.7%
ゴールデンウィークイベントのライブスペクタクルショーなどが集客に寄与
・三重県立美術館:入込客数19万4,589人、対前年比8万8,082人増、182.7%
開館35周年記念「テオ・ヤンセン展」(7月15日~9月18日)が好評
・県立熊野古道センター:入込客数12万2,656人、対前年比1万55人増、108.9%
ゴールデンウィーク芝生広場イベントや夏休みスペシャル体験教室が好評
③新たな誘客の創出
・伊勢志摩サミット記念館「サミエール」の開館(5月):入込客数14万5,380人
・四日市港:入込客数5万3,414人 対前年比9,515人増、121.7%
客船寄港や寄港時の「船内見学会」の実施が集客増に寄与
・石取祭(8月):入込客数40万人、対前年比10万人増、133.3%
ユネスコ無形文化遺産登録の効果が集客増に寄与
・椿大神社:入込客数152万5,000人、対前年比6万5,000人増、104.5%
近傍の鈴鹿の森庭園(梅林)の来場者が訪れるなどの相乗効果により増加
・和牛サミットの実施(10月):入込客数1万5,000人
・いつきのみや地域交流センターの開館(4月):入込客数 1万7,029人
④台風21号・22号の影響
10月下旬に台風21号・22号が接近して大雨となった結果、10月の三重県全体の観光入込客数※
が対前年比61万5,000人の減(79.4%)となるなど、県内各地の入込に影響を与えました。
※月別数値の報告がない調査地点を除く。
【参考】県内主要施設の平成29年のインバウンドの状況
伊賀流忍者博物館やミキモト真珠島には様々な国・地域から前年を上回る外国人の来訪があり、
また伊勢神宮の来訪者は昨年に引き続き10万人を超えました。
①伊賀流忍者博物館
平成29年度入込客数 約2万9,000人 対前年比 約111%
台湾、香港などのアジアを中心に欧州(北欧、東欧を含む)、北米、南米、オセアニア、
アフリカなどの幅広い国・地域から訪問。
②ミキモト真珠島
平成29年入込客数 約3万3,000人 対前年比 約108%
台湾、香港などアジア諸国・地域やG7各国から訪問。
③伊勢神宮(内宮、外宮)
平成29年入込客数約10万4,000人 対前年比 約95%
2 観光客実態調査の結果
この調査は観光客の実態を把握するため、県内観光施設14地点で調査員による聞取により実施
しています。平成29 年度の調査については、年4回(5月、8月、10月、1月)に、聞取調査を
実施し、3,145人から回答がありました。
(1)主な観光客実態調査の結果
①総合満足度【報告書44ページ】
平成29年度 18.5% (前年度26.7%)
※「大変満足」から「大変不満」までの7段階評価のうち、「大変満足」と回答された割合
②「リピーター率」【報告書38ページ】
平成29年度 91.5% (前年度92.2%)
③リピート意向率(三重県への再来訪の意向率)【報告書45ページ】
平成29年度 86.1% (前年度85.9%)
※「大変そう思う」から「全く思わない」までの7段階評価のうち、「大変そう思う」と
「そう思う」の割合の合計
(2)観光消費額について
観光レクリエーション入込客数推計と観光客実態調査結果を用いて算定する、平成29年の県全体
の観光消費額は5,273億円となり、前年に比べて354億円の増加となりました。
3 今後の方針
調査結果を観光施策の実施に向けた基礎資料として有効活用し、官民一体となった効果的な誘客
取組を実現することで、観光客の満足度の向上や観光消費額の増加に努めます。
※添付資料
別紙1 観光レクリエーション入込客数(実数)の推移
別紙2 観光地点等分類ごとの入込客数
別紙3 観光客実態調査結果の概要
≪参考≫
(1)観光レクリエーション入込客数
・調査期間:平成29年1月1日から平成29年12月31日まで
・調査地点:年間の入込客数が5万人以上又は特定時期の入込客数が月間5千人以上となる観光地
・調査方法:県内市町等からの報告
・観光入込客数の算出:観光入込客の延数を「平均立寄り地点数」で割って実数を算出しています。
(2)観光客実態調査
・調査時期:5月、8月、10月、1月(年4回)
・調査地点:県内観光施設14地点
【北勢】ナガシマリゾート、湯の山温泉(御在所ロープウエイ)、鈴鹿サーキット
【中南勢】道の駅「津かわげ」、道の駅「飯高駅」、五桂池ふるさと村
【伊勢志摩】おかげ横丁、ミキモト真珠島、志摩スペイン村
【伊賀】上野公園、伊賀の里モクモク手づくりファーム、赤目四十八滝
【東紀州】鬼ヶ城センター、道の駅「紀伊長島マンボウ」
・調査方法:調査員による聞取調査(回答者数3,145人)