種子で繁殖する新しいタイプのイチゴ品種「よつぼし」について、国内の大手種苗会社2社と連携して進めてきた海外での品種登録に係る出願手続きが完了しました。今後、出願先の国において、登録に向けた審査が行われます。
1 目的
「よつぼし」は国内で初めて実用化された種子繁殖型イチゴ品種で、種子での輸出など、海外展開の可能性を秘めています。このため、海外で知的財産権(育成者権)を獲得するため、品種登録を行うこととしました。
2 品種登録について
海外での品種登録は、国際条約に加盟する75の国・地域で行うことができますが、出願手続きや無断利用等の防止対策には多大な費用や労力が必要になり、国内の公的機関で実施することが難しい状況にあります。そこで、海外における品種登録や無断利用等の防止対策にノウハウを持つ民間企業(以下「パートナー企業」といいます。)と連携し、パートナー企業が希望する12の国・地域を対象に、品種登録の出願を行いました。
3 パートナー企業と品種登録の出願国
パートナー企業及び品種登録の出願対象国は、次のとおりです。(公募により決定)
・株式会社サカタのタネ
中華人民共和国、大韓民国、ベトナム社会主義共和国、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ合衆国、EU(欧州連合)、トルコ共和国、モロッコ王国の9つの国と地域
・株式会社ミヨシ
オーストラリア連邦、ニュージーランド、ロシア連邦の3か国
4 今後の予定
対象国における審査を経て品種登録されるまでに、2~3年を要する見込みです。
品種登録されましたら、改めて報道発表を行います。
※「よつぼし」は、三重県、香川県、千葉県と国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の4つの公的機関が共同で開発した新品種で、イチゴに関して、国内の公的機関が開発した品種の海外展開を、民間企業と連携して、知的財産の管理体制も併せて構築しながら進めていく取組は、国内初となります。