三重県総合博物館(MieMu)では、伊勢市教育委員会との共催で、三重の実物図鑑特集展示「伊勢の造船400年史~旧市川造船所資料展~」を開催します。
旧市川造船所資料は、平成26年2月に旧市川造船所労働組合から伊勢市に寄贈を受けたもので、船具資料、船舶設計図面、事務文書や書簡などの紙資料があります。これらは、近代造船史の解明につながる歴史資料といわれ、令和2年度には、日本船舶海洋工学会から「ふね遺産」に認定され、船舶設計図面の一部が伊勢市有形文化財に指定されました。
今回の展示では、約6万点に及ぶ資料から注目される約60点を紹介します。
展示解説は、歴史や造船にあまり詳しくない方にとっても、わかりやすいものとなっていますので、新たな三重の魅力の発見の場としてお役立てください。
1 期間
令和3年1月26日(火)から2月21日(日)までの開館時間中
2 場所
三重県総合博物館3階 企画展示室(津市一身田上津部田3060)
どなたでも無料でご覧いただけます。
3 概要
旧市川造船所資料から見える和船から洋式船への造船の変遷の様子や、洋式船建造を可能にした技術の
学びと教え、建造された著名な船舶に関する資料などを展示します。明治時代から昭和時代にかけての
大湊の造船業から日本近代造船史の一端を紹介します。
・序 章【大湊の造船史 ―室町時代から江戸時代―】
・第1章【近代造船史と市川造船所 ―和船から洋船へ―】
・第2章【市川造船所始動 ―造船、学びと教え―】
・第3章【日本近代造船史に輝く市川造船所の船】
・終章 【旧市川造船所資料の今後】
・コラム【造船道具】
4 おもな展示資料
古文書 :大湊古文書(織田信長朱印状)・御得意御名前帳など
図面 :板図・船舶設計図面(松坂丸・冨士丸・報效丸・忍路丸)など
事務文書:大湊町立造船徒弟学校関係資料・報效丸関係事務文書など
船具 :義勇和(ぎゆうわ)爾(に)丸の船具(操舵輪・丸窓・測定義)など
大工道具:船大工道具・木挽(こびき)鋸(のこ)など
※船舶設計図面は、複製品を展示します。
5 講演会
演題 :木造船の百貨店 ~市川造船所建造の多彩な木造船について~
講師 :伊勢の造船資料を継承する会 鳥羽商船高等専門学校 伊藤 政光 名誉教授
日時 :令和3年2月6日(土) 11時から12時・14時から15時(内容は同じ)
場所 :3階 レクチャールーム
参加費:無料
定員 :各回40人
申し込み方法
※1月29日(金)までに電話でお申し込みください。
※当日空席があれば当日受付も可能です。
申し込み・問い合わせ先
伊勢市教育委員会文化振興課 電話:0596-22-7884