令和元年度の自動車税納期内納付率は、件数ベースで85.2%(前年度84.6%)、税額ベースで84.2%(前年度83.6%)となり、納期内納付推進の取組を開始した平成16年度から15年連続で上昇しました。平成16年度と比較すると件数ベースで14.8ポイント、税額ベースで15.2ポイントと大きく上昇しています。
このことにより、本年度の滞納案件が減少することから、徴税コストが縮減され、さらに、自動車税の徴収率の向上にも寄与していくことになります。
1 納期内納付推進の取組について
自動車税は令和元年度当初予算で約275億円を計上し、県税収入の約11%を占める重要な自主財源となっており、年間課税台数は約76万台で1世帯あたり約1台を所有する県民のみなさんに最も身近な税金です。その一方で滞納も多く、年間に発生する滞納件数の約95%(※注)を自動車税が占め、県はその滞納対策に注力しているところです。
(※注)平成29年度の数値(個人県民税を除く)
「税」は、納期限までに自主納税していただくことが原則です。県では、5月31日の納期限までに納税者のみなさんに納付いただくことで、納税の秩序を守り滞納件数の抑制を図るため、納期内納付率の向上に向け様々な取組を行っています。
【主な取組内容】
(1)コンビニエンスストア納付の実施(平成19年度~)
(2)インターネットを利用したクレジットカード納付の実施(平成26年度~)
(3)MMK設置店(スーパー、ドラッグストア等)での納付の実施(平成28年度~)
(4)県広報紙及びラジオ広報の活用やポスター掲示等による普及啓発
(5)滞納処分を前提とした滞納整理の徹底
〈参考〉
〇 コンビニエンスストアでの納付
納期内納付された自動車税のうち、コンビニ納付の割合は件数ベースで38.7%(前年度38.3%)、税額ベースで40.0%(前年度39.6%)となり、ともに導入当時は全体の2割弱であったものが、現在では4割の状況となっています。納付方法の一つとして、コンビニ納付が納税者の間に広く定着したことが、納期内納付率を押し上げてきた要因だと考えています。
〇 インターネットを利用したクレジットカード納付について
平成26年度にインターネットを利用したクレジットカード納付を導入し、納税者がより納付しやすい環境づくりに努めています。納期内納付された自動車税のうち、クレジット納付の利用率は、件数ベースで4.1%(前年度3.2%)、税額ベースで4.5%(前年度3.6%)となりました。クレジットカード納付の普及も納期内納付率の向上に寄与していると考えています。
〇 MMK設置店(スーパー、ドラッグストア等)での納付
コンビニ納付、クレジットカード納付に続く新たな納付手段として、平成28年度からMMK設置店(スーパー、ドラッグストア等)での納付を開始しました。納付された割合は、件数ベースで1.3%(前年度1.1%)、税額ベースで1.4%(前年度1.2%)となり、MMK設置店での納付導入も納期内納付率向上に一定の効果があったと考えています。
〇 滞納処分を前提とした滞納整理の徹底について
これまで滞納処分を前提とした滞納整理の強化に取り組んできたこともあり、平成30年度自動車税の現年徴収率は99.87%(前年度99.83%)、現年・繰越の合計徴収率は99.51%(前年度99.39%)となり、どちらも過去最高となりました。
2 今後の取組について
引き続き納税環境の整備と滞納整理の強化の両面で取組を進めることにより、納期内納付率の向上に努めます。
なお、納期内に納付いただけなかった滞納者に対しては、納期内に納付いただいた納税者との公平を保つため、6月26日に督促状を送付し、すみやかに財産調査を行い、滞納処分を進めます。