BSE
牛海綿状脳症(BSE)とは
BSEとはどのような病気?
BSEは1986年に英国で初めて報告された牛の病気です。BSEにかかった牛の脳の組織が海綿状(スポンジ状)となることから、牛海綿状脳症と名付けられました。
BSEにかかった牛は、2~8年(通常3~7年)の潜伏期間の後、行動異常、運動失調などの神経症状を示し、発病後2週間から6か月の経過を経て死に至ります。
BSEは人に感染するの?
BSEとよく似た人間の病気が変異型クロイツフェルト・ヤコブ病です。直接的な科学的根拠は確認されていませんが、BSEにかかった牛の脳、脊髄等を食べることで、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に感染、発病すると考えられています。
BSEの発生状況は?
BSEは、BSEに感染した牛の脳や脊髄等を原料としたえさが、他の牛に給与されることにより感染が広がることが知られています。日本では2001年9月の国内初の確認から、家畜の飼料規制などが図られた結果、2009年以降新たな発生は確認されていません。
BSEの対策は?
2001年10月にBSE検査や特定危険部位の除去が義務化されましたが、国内での発生から10年以上経過し、BSE対策は一つの節目を迎えています。日本国内の対策は国際的にも認められ、2013年5月28日に国際獣疫事務局(OIE)より「無視できるリスク」(最上位の評価)の国の認定を受けました。
このような状況の中、BSEのリスクが大きく低下したことにより、2013年7月1日から法律上、と畜場において検査義務のある牛の対象が、48か月齢超に見直され、全国の自治体でBSEの全頭検査が48か月齢超の牛を対象とした検査に見直されました。
さらに、2018年4月1日からは、と畜場における健康牛のBSE検査が廃止され、24か月齢以上の牛のうち、生体検査において神経症状が疑われるもの及び全身症状を呈するものについては引き続きBSE検査を実施するよう検査体制の見直しが行われました。
牛肉の安全性
現在、国内で流通している牛肉は、特定危険部位と呼ばれる脳、脊髄、眼、扁桃及び回腸遠位部(小腸の最後の部分)等が除去・焼却されており、食べても安全な部位しか出荷されていません。
三重県内でと畜される牛については、2013年6月30日までBSEの全頭検査を実施していましたが、検査開始以来、これまで検査で陽性となった牛は1頭もいません(検査頭数 133,099頭 2001年10月18日~2018年3月31日)。2018年4月1日以降は、健康牛における検査を廃止しています。
松阪牛、伊賀牛に代表される三重県産牛肉については、適正な飼料の給餌など、その供給に関わる方々の真摯な取組みにより安全性が確保されています。
BSE関連リンク
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食品安全委員会
BSEに関する情報
厚生労働省
牛海綿状脳症(BSE)について
牛海綿状脳症(BSE)等に関するQ&A
農林水産省
牛海綿状脳症(BSE)関係