現在位置:
  1. トップページ >
  2. 健康・福祉・子ども >
  3. 食の安全 >
  4. 食の安全・安心県民運動 >
  5. 食の安全・安心フォーラム >
  6.  平成18年度三重県食の安全・安心フォーラム 会場での「質問票」に対する回答
担当所属:
  1.  県庁の組織一覧  >
  2.  農林水産部  >
  3. 農産物安全・流通課  >
  4.  食の安全・安心班 
  • facebook
  • facebook share
  • twitter
  • google plus
  • line
平成24年03月09日

平成18年度三重県食の安全・安心フォーラム
会場での「質問票」に対する回答

会場での「質問票」に対する回答です。

質問1先生からご覧になった中で、今はやりの「道の駅」の農産物の直売所をどう思われるか。衛生の概念、表示の見地又地産地消をうたってはいるが実は素材原料は輸入ものであるという現実がある。見解を聞かせてください。
回答1
(松永氏の回答)
直売所にある農産物の方が、農薬使用のミスや食品衛生法違反が多いだろうと考えて、検査を励行している自治体もあるようです。その自治体からは、今のところそれほど問題になる事例は出ていない、と聞いています。
お書きになっているとおり、直売所には輸入原料を使った加工品がたくさん並んでいる一方で、お年寄りがほそぼそと栽培して持ち込んだ農産物や加工品も多く、「直売所」とひとくくりにして語ることはなかなか難しい状況です。輸入原料を使っていても表示が必要でないケースも多く、行政も指導しにくいでしょう。
直売所の商品の場合、客が注意して表示を見れば、地元産と輸入原料を使った食品をある程度は見分けられます。その地域の旬の商品かどうか、というあたりでも、識別できるように思えます。食べても、いわゆる業者が作った味と、農家の方が作った味の違いは、分かりますね。もちろん、完全に区別できるわけではありませんが。客が賢くなって、本当の地元の品、高齢者が努力して作っているような食品を買い続けて、地元の農家を応援してほしい、と願っています。

(三重県の回答)
道の駅や直売所等へ農産物等を出荷している生産者は、小規模な生産者や高齢な生産者が多いため、量販店等で販売している農産物に比べて、衛生品質管理や表示の不備等が見受けられるケースがあります。
このため県では、道の駅や直売所設置者や市町、JA等に呼びかけ、生産者等に対する生産段階での履歴記帳の徹底や衛生管理指導及び表示の適正化の研修等を実施しています。また他の食品関係施設同様に監視・指導を行うほか、食品表示ウォッチャー制度等の活用により適正表示の指導に努めています。

質問2体に蓄積する鉛は何からの由来ですか。新聞社ではどのようなことを発信されていましたか。
回答2
(松永氏の回答)
毎日新聞西部本社管内で農業や医療、福祉などさまざまな取材をしていました。水俣病や児童虐待などの取材と記事執筆が印象に残っています。農業の連載などもしていました。講演で私が批判したようなマスメディアのステレオタイプの取材を、当時は私自身がしており、農薬のことをあまり詳しく知らずに「減農薬を目指すべきだ」などと書いていました。恥ずかしいです。
今も、減農薬を目指して欲しいと農家にお願いしていますが、当時とはかなり意味合いが異なっています。私自身の経験、反省を踏まえ、現在の主張や執筆をしています。

(三重県の回答)
鉛は、自然界にもともと存在していたものや、産業活動の結果、排出されたものが土壌や大気などの環境中に含まれているために、農産物からも検出される可能性があります。また、近年まで水道の送・配水管が使用されていたため、水道水から体内への蓄積も考えられます。
農林水産省が米、小麦、大豆、日本で消費量が多い野菜、果実を対象に行った調査によると鉛の平均値は、1kg あたり0.01~0.04mg でした。この数値から、大人1 人あたりの平均的な摂取量を試算すると、15 年度では1.9ug/kg体重/週、16年度では1.6ug/kg体重/週となり、JECFA(WHO/FAO 合同食品添加物専門家会議)が評価した鉛の暫定耐容一週間摂取量(25ug/kg 体重/週)の1 割以下という結果が報告されています。
水道水については、平成5年頃から有機スズ等を使用した送・配水管等が利用されていますが、古い住宅等では各戸への引込管は未だに鉛管等が使用されている可能性があります。(引込管については、各所有者の財産です。心配な方は、お取替えを検討してください。)

質問3私たちも、リスクコミュニケーションを進めるなかで、国民の方々に正しい情報を伝える努力をしているところです。マスメディアが一方的な報道を行っていることは常々感じています。こうした機会はとても重要。せっかく情報を伝えようとしても、なかなかうまく伝わらないですが、何か工夫することはあるでしょうか。松永さんの説明はわかりやすく、一方的にならない説明ぶりは、会場内でも好印象でした。
回答3
(松永氏の回答)
一方的にならないことはとても重要だと思います。正直に言うと、あまりにも科学的根拠のない農薬批判を繰り広げられると、私も腹が立ってきて、ついつい強い口調で言ってしまうことがあり、あとで反省しきりとなってしまうわけですが。
気をつけているのは、なるべく暮らしの中の具体例を出して説明することです。例えば、農薬の本を読むと必ずと言っていいほど、農薬のおかげで省力化が進んだと書いてあります。一般の人にこのことを解説する場合には、あなたたちの暮らしにはこういうふうに結びついているんですよ、ということをお節介なくらい説明します。例えば、除草剤ができた結果、農家が田んぼではいつくばって雑草を抜く時間が大幅に減り、ほかの農産物やお花などを育ててくれるようになって、私たちの食卓と暮らしがこんなにも豊かになったのだ、と詳しく話します。
誠実に、一つ一つのことを理解してもらう努力を続けていれば、多くの方々に気持ちが伝わる、誠意が伝わる、理解が進む、と私は信じているのですが、どうでしょうか。私も、ご質問者様をはじめとする皆様と一緒に、これからも答えを探していきたいと思います。

質問4野菜の農薬は水で洗えば流れます。閉鎖性水域で農薬(除草剤)が流入しその成分が魚介類に蓄積し影響が出ます。
農業や農薬だけでなく食品としての一次産業をとらえて考える必要があるのではないでしょうか。
実は先週ある県で、省力化、安定な生産に大きく貢献する除草剤が魚介類に蓄積したという事実があります。水はタレ流しでは困ります。
回答4
(三重県の回答)
島根県のシジミから、主に水田で使用される除草剤の成分(チオベンカルブ)が検出された旨の発表がありました。検出された濃度は、通常食べる量から考えて人に健康被害の出るような濃度ではありませんが、なぜシジミから検出されたのかの詳しい原因はまだわかっていません。
この事態を受けて、農薬メーカーでは当該成分を含む水田用除草剤は農薬登録を失効させることとなり、流通段階にある当該除草剤の在庫も回収し、来年の稲作期間には当該除草剤が使用されないように措置することとなりました。

質問5食の安全・安心に取り組んでいる企業や団体、個人を消費者がもっと知る機会や手段が多くあると良いと思う。
現在ではどんなものがありますか。
回答5
(三重県の回答)
県ホームページで、「人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度」や「みえのカキ安心情報」、「食鳥肉の安全・安心確保システム」、三重県食品衛生協会によるHACCP手法導入事業所などの事業者の取り組みを紹介しています。
また、このような事業者との現場見学を通じた交流会や消費者、事業者、行政が意見交換できる食の安全・安心フォーラムなどを実施する他、「食の安全・安心情報交流」に登録していただいた事業者の取り組みをホームページで紹介しています。また、情報紙、メールマガジンなどによる情報発信も行っています。

質問6除草剤→ベトナムの枯葉剤と聞いております。除草剤として使用しその土地で野菜を栽培したものを食べた場合、障害を持った子どもが出来ると聞いておりますが本当でしょうか。
回答6
(三重県の回答)
ベトナム戦争当時に使用された枯葉剤は除草剤の一種で、発ガン性があるとされているダイオキシン類を不純物として含んでいたために、障害を持った子どもの多発などの問題を引き起こしたとされています。
現在では、除草剤も含めて、国の登録を受けて販売されている農薬は、登録にあたって発ガン性や障害の発生なども含めて膨大な安全性の試験が求められており、これらの試験で問題がないことが確認されたもののみとなっています。
なお、ダイオキシン類は油には溶けやすいものの水には溶けにくい性質があることから、植物の根を通じて農作物中に蓄積する可能性はほとんどないといわれています。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 農林水産部 農産物安全・流通課 食の安全・安心班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁6階)
電話番号:059-224-3154 
ファクス番号:059-223-1120 
メールアドレス:shokua@pref.mie.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

ページID:000040601