高校生家庭科用冊子
生鮮食品の表示
2.畜産物
(1)食肉の表示
<事前包装されていない食肉の表示>
事前包装されていない食肉の場合は、店頭に陳列された食肉ごとに表示カードを用いて、下記の(1)~(4)の事項を表示します。
(1)食肉の種類・部位・用途など
(2)原産地(国内産の場合は「国産」と表示します。都道府県名や一般に知られた知名を
表示することもできます。)
(3)量目(内容量)及び販売価格
(4)冷凍の場合は冷凍であることの表示
<事前包装された食肉の表示>
事前包装された食肉の場合は、その包装に下記の(1)~(10)の事項を表示しなければなりません。
(1)食肉の種類・部位・用途など
(2)原産地
(3)冷凍の場合は冷凍であることの表示
(4)100グラムあたりの単価
(5)量目(内容量)
(6)販売価格
(7)消費期限及び保存方法
(8)加工者の氏名又は名称
(9)加工(包装)所の所在地
(10)牛にあっては、個体識別番号
<輸入食肉の表示>
輸入食肉の場合は、上記の原産地にかえて原産国名を必ず表示しなければなりません。 |
正式名称 | 略 称 |
---|---|
オーストラリア | 豪州 |
アメリカ合衆国 | アメリカ 米国 |
中華人民共和国 | 中国 |
(2)牛肉のトレーサビリティと表示
トレーサビリティとは
食品の生産、加工、流通等の各段階で原材料の出所や食品の製造元、販売先等の記録を記帳・保管し、食品とその情報とを追跡できるようにすることです。これにより、食品の安全性に関して、予期せぬ問題が生じた際の原因究明や、問題食品の追跡・回収を容易にします。また、生産履歴情報を明らかにすることで、食品の安全性や品質、表示に対する消費者の信頼確保に役立ちます。
牛肉の場合、牛を10ケタの個体識別番号で一元的に管理し、生産から消費までの各段階で正確に番号を伝達する制度になっています。
インターネットによる情報公開
独立行政法人家畜改良センターのホームページで10桁の牛の個体識別情報を入力すると、その牛に関する
(1)生年月日 (2)雌雄の別 (3)母牛の個体識別番号(4)種別(品種)
(5)出生からと畜までの間の飼養地、飼養者
(6)転出・転入年月日 (7)と畜年月日 (8)その他(輸入年月日)
の情報がわかります。
松阪牛個体識別管理システム
(株)三重県松阪食肉公社では、独自に松阪牛の生産履歴を管理するシステムを運用しています。
1.システムの目的
世界のブランド松阪牛の生産地として、手塩にかけて育て上げ、自信を持って提供する松阪牛が、間違いなく消費者の手に届くように情報を一元管理し、また、消費者の目で松阪牛の個体や肥育農家などを確認していただき、安心して松阪肉を食べていただくことを目的としています。 |
2.肥育対象地域
以下の旧22市町村と松阪肉牛生産者の会会員です。 ・津市・伊勢市・松阪市・久居市・香良洲町 |
3.肥育対象牛
対象地域で肥育された、黒毛和種の未経産雌牛であって、個体証明書を有し、照合が可能な牛が対象となります。
4.システムの流れ図