カドミウム対策について
(1)国内のコメのカドミウムに関する規制の状況
食品衛生法に基づく、食品添加物等の規格基準が一部改正され、平成23年2月28日からは、米(玄米及び精米)についてのカドミウムの基準値は、「0.4ppm以下」となっています。
したがって、基準値を超える米は流通させることはできません。
参考)1. 食品中のカドミウムに関する情報(農林水産省)
2. 食品中のカドミウムの規格基準(厚生労働省)
3. 「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A(厚生労働省)
(2)コメのカドミウム汚染の防止対策の状況
水稲の吸収抑制技術として、出穂前3週間及び出穂後3週間水田に水を張ったままにしたり、りん酸質肥料や石灰質肥料、有機質などを使って土づくりを行うことにより、カドミウム吸収を抑制する技術の普及を進めています。
(3)県のカドミウム対策の取組み状況について
県では、平成15年2月に公表した「食の安全・安心確保基本方針」に基づき、平成15年度から農産物中のカドミウム濃度を低減できるような営農技術を確立するため、 次のような対策を実施しています。
水稲における吸収抑制対策
- 平成15~16年度に農家の協力を得て、県内約80地点において水管理や肥培管理の違いが、カドミウムの吸収量に与える影響について現地試験を実施し、その試験結果を解析することによって、カドミウムの吸収を抑制する栽培体系を確立しています。
- 平成15~17年度に、土壌改良資材の施用によるカドミウムの吸収抑制技術を確立するための試験を実施しています。
- 平成20~25年度に、土壌洗浄技術の実証試験を実施しています。
- 平成26年度から、カドミウム低吸収性イネを用いた実証試験を実施しています。
小麦、大豆における吸収抑制対策
- 平成15~17年度に試験研究機関内において、土壌改良資材の施用によるカドミウムの吸収抑制技術を確立するための試験を実施しています。
(2016.5)