記事作成:三重大学医学部1年 内山 耀
三重県南部のまち尾鷲(おわせ)市。「日本で一番雨が降るまち」と社会で教わったのではないでしょうか。黒潮が流れる熊野灘と深い山々に囲まれた自然豊かなまち。今回は、そんな尾鷲をのぞいてみます。
汽車が行き交う尾鷲の玄関
JR東海紀勢本線「尾鷲駅」はまちの玄関口。三重県南部を走るJRは、電車ではなく汽車だとご存知でしょうか。学校へ汽車で通うことを地元の人は「汽車通」と呼びます。尾鷲駅に停まる汽車は、上下合わせて一日28本。玄関が開かれるのは、限られた貴重な機会です(笑)一本逃すと次は3時間後…ということもあるのでどうぞご注意を。
天狗倉山で出会う尾鷲の絶景ポイント
「熊野古道」といえば、多くの人が知っている日本の世界遺産のひとつ。その「熊野古道」は尾鷲市にあると知っていますか?
今回オススメしたいのは、熊野古道の道中にある「天狗倉山」。この山の頂上には、尾鷲を一望できる絶景が広がっています。キレイな景色と澄んだ空気。気持ちがスッとして、思わず大声で叫びたくなるかもしれません。
「チョウサじゃ!!!」
「尾鷲ヤーヤ祭り」という祭りがあります。「紀州の奇祭」とされる伝統行事。2月のはじめの5日間、尾鷲のまちは毎日祭りの賑わいに包まれます。
2日目から4日目には、白装束をまとった男衆がぶつかり合う「練り」や、極寒の海に裸で飛び込み身を清める「垢離掻き(こりかき)」といった、勇ましい男たちの姿が見所。最終日の本祭は子どもたちも主役に。大名行列と「道中手踊り」、さらに「大弓の奉納」と呼ばれる弓を射る儀式が、観衆をおおいに湧かせます。
「チョウサじゃ!!!」これは練りの時の男衆のかけ声。この時期、尾鷲の小中学校では、休み時間に「チョウサじゃ!!!」の声がアチコチで聞かれます。ヤーヤ祭りの季節を知らせるまちの風物詩です。
コメント
私は生まれも育ちも尾鷲です。今回の記事を書かせていただいたのは、尾鷲にゆかりのある人にも、尾鷲のことを知らない人にも「おわせ」を感じていただきたかったからです。少しでも「懐かしい」「行ってみたい」と思っていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。東紀州でお待ちしております。