松阪地域防災総合事務所では、令和4年7月に引き続き、三重県と県内市町の職員を対象とした第2回目のナッジ手法勉強会を開催しました。
1 ナッジ手法とは
ナッジ(nudge:そっと後押しする)とは、行動経済学の理論の1つで、個人の選択の自由を阻害することなく各自がより良い選択を行うよう、情報発信や選択肢の提示の方法を工夫するというものです。
強制や経済的誘導によらずに、ある人の行動を望ましい方向に後押ししていく手法であり、全国の地方自治体において多様な分野で試行・導入されています。
2 第2回目勉強会の目的
ナッジの入門的な内容であった第1回目の勉強会を受けて、すでにナッジを導入している、または導入を検討中である、三重県や県内市町の行政施策実例を題材として、講師と参加者が意見交換を行い、これらの事例のブラッシュアップを図ると共に、参加者が自らの職務にナッジを導入する際のスキルを高めることを目的に実施しました。
3 勉強会の内容
(1)日時 令和4年11月21日(月)
(2)内容 以下の4実例につき担当者からの内容と導入経緯の説明、
講師からのアドバイス、参加者による内容改善のための意見交換
ア 滞納整理におけるEBPMの比較試験について
イ 特定健診の受診勧奨について
ウ 健康づくりサポート(特定保健指導)ちらしについて
エ 「ナッジ」を活用した効果的な家賃収納に向けて
(3)実施方法 ZOOMを使用したオンライン方式
(4)講師 NPO法人 Policy Garage(ポリシーガレージ)に所属する地方自治体職員
<NPO法人 Policy Garageについて>
地方自治体や中央省庁の職員、大学教員、企業などの有志が結集したチームで、官民を越えた知見の連携と共有により、公共政策のあり方を見直し、より良い社会としていくことを目指して活動しているNPOです。 https://policygarage.or.jp/
(5)参加者 県と5市4町の職員約20名
4 開催結果
各事例の担当部署が作成した通知書やチラシなどを題材として、行政による働きかけから住民が実際に行動を起こすまでの、動機づけになる点と障害になる点を「行動プロセスマップ」を使って洗い出したうえで、より効果的な啓発内容となるような改善点や、成果の検証方法などについて意見交換を行いました。