6 三重県が考える新都市像
環境共生型、資源循環型の都市
新都市を既存の中小都市群とその周辺の自然環境に恵まれた地域にクラスター配置することにより、環境に与える影響を少なくすることが可能です。これにより、「21世紀の国土のグランドデザイン」がめざす多自然居住地域のモデルとしての地域づくりを実現します。
また、省エネ・省資源による都市の運営・管理や新エネルギーシステム等を通じてのエネルギー自給、リサイクルシステムの徹底によるゼロエミッション都市の実現により、世界の模範となる都市を創造します。
★素材そのもののもてる良さを徹底的に引き出し最大限に生かす「生(き)なり文化」
★すべてが初めに帰り新しくなるという循環構想を反映している伊勢神宮の「式年遷宮」
分散型県土構造の三重
★既に三重県の県土構造は10~30万人規模で周辺の自然と一体となった中小都市の適度な分散配置による分散型県土構造の好例となっています。
技術と文化を生かした都市
建築、エレクトロニクス、公害対策、新エネルギーなど我が国が誇る伝統技術・先端技術によって支えられた技術立国のシンボルとしての都市をつくるべきです。
また、我が国の歴史文化と海外の文化との交流・融合を図り、21世紀の新しいライフスタイルを創造します。
★(財)国際環境技術移転研究センター(ICETT)や三重ハイテクプラネット21構想を中心とする環境再生・共生への先端的取り組み
★東海リサーチリンケージ、関西文化学術研究都市など近畿圏のリサーチコンプレックスとの連携
市民と世界に開かれた都市
高度情報通信ネットワークを整備することにより、国内はもとより世界と直結し、情報公開の時代にふさわしい都市を創ることが必要です。
また、新都市の創造や運営に市民参画システムを導入するとともに、物理的にも、制度的にも、バリアフリーのまちとし、国会をはじめとする施設を地方自治体の議会や市民にも開放するなど国民に開かれた都市にするべきです。
★三重のデジタルコミュニティズ構想など高度情報化への先進的な取り組み
★三重県の総合計画「三重のくにづくり宣言」の基本理念(「開かれた三重を共につくる」)はあらゆる面でバリアフリーな三重を協働(コラボレーション)によってつくること
市民主導の都市づくり
新しい都市の建設は、地域に住む市民一人ひとりが主体的に取り組み、[地球市民]、[日本市民]、[地域市民]という3つの役割を常に考えながら行動し、[市民主導の社会]へと変革し ていくことを通じて進めることが重要です。
土地問題、財政問題等への対応
【土地利用保全】
国土利用計画法など現行法制度の運用・充実はもとより、環境との調和・共生を図るためには、土地利用の高度なコントロール手段が必要となるため、都市空間を総合的に形成する新手法の検討が必要です。
【財政負担】
行政改革などによりスリムな首都機能移転を行うとともに、国会議事堂であっても民間による建設・運営・管理を行うなど、PFIの活用、土地信託制度の活用などの導入により、費用を大幅に削減することが可能です。
【自治制度】
地方分権や住民参画などの時代潮流を踏まえ、首都特別区による都市運営や道州制のような広域運営などが考えられます。
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