令和6年10月7日、県熊野建設事務所から、県が所有する土地の一部における土壌汚染(カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物)について、その対策が完了した旨の報告がありました。
同所から提出された土壌汚染対策完了に係る報告書の概要は次のとおりです。
(1)令和6年7月1日から令和6年8月21日にかけて、土壌汚染対策工事を実施した。
(2)土壌汚染対策工事は、全ての汚染土壌を掘削除去し、清浄土で埋め戻しをした。
(3)汚染土壌の掘削除去工事は、汚染土壌が周辺に飛散しないように実施した。
(4)掘削除去した土壌は、汚染土壌処理業許可業者へ搬出し、適切に処理をした。
なお、この土壌汚染については、令和5年5月31日、三重県生活環境の保全に関する条例第72条の4第1項の規定に基づき、事業者から土壌汚染発見の届出が行われています。
【参考】
〇三重県生活環境の保全に関する条例(関係条文)
第72条の4第1項 土地の所有者等は、人の健康又は生活環境に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあるものとして規則で定める基準を超える土壌又は地下水の特定有害物質による汚染を発見したときは、速やかに当該汚染の拡散を防止するための応急の措置を講ずるとともに、当該汚染の状況及び講じた措置について、規則で定めるところにより、知事に届け出なければならない。ただし、水質汚濁防止法第14条の2第1項の規定による届出があった場合は、この限りでない。
〇カドミウム及びその化合物
常温で銀白色の柔らかい金属で、地球の地殻に広く分布しています。メッキの原料をはじめ、合金の成分、塩化ビニル樹脂の安定剤やプラスチック・ガラス製品の顔料など、さまざまな用途に使われてい ます。人体に長期間にわたって取り込まれると、イタイイタイ病のような中毒症状を生じさせることが知られています。
〇鉛及びその化合物
古くから人類に利用されていた金属であり、現在でも鉛蓄電池やはんだ等に広く用いられています。地下の表層部には、重量比で0.0015%存在し、広く分布しているため、地質等に由来するものも発見されます。 そのため、人の組織等にも存在しますが、高濃度の鉛では、貧血や筋肉の虚弱などの中毒症状が現れます。また、無機鉛化合物には発癌性があるとされています。