調整池ってなに?
水のたまったある団地の調整池 |
調整池という言葉を耳にされたことがある方は少ないかもしれませんが開発事業では非常に重要な防災施設となります。山などの開発を行うと一般的に雨水等の地面にしみ込む量が減って、その地区から流れ出る水の量が増え、この開発区域より下流の川では洪水の危険が高くなります。これを抑えるのが調整池です。大規模な団地開発等では団地の隅などにあるので興味のある方は探してみてください。 |
このページでは調整池に関する言葉の解説を行っています。
洪水調整池(こうずいちょうせいち・こうずいちょうせいいけ)
洪水の一部を貯留する(ためる)か、あるいは流れ出るのをおくれさせて下流の洪水流量を軽減することを目的とする貯水池のこと。大別するとオフサイト貯留式とオンサイト貯留式(現地貯留式)があります。 三重県の基準で洪水調整を行うべき開発行為等は開発面積が1ha以上で、かつ洪水調整容量が500m3以上の場合です。三重県内の宅地等の開発に伴う調整池は地区により異なりますが概ね50年に1度の大雨に対応できる設計となるよう指導しています。 類義語:調整(節)池・防災調整(節)池
オフサイト貯留式(おふさいとちゅうりゅうしき)
水路などにより雨水を集水して貯留する方式。一般に調整池と呼ばれる貯留方式。
オンサイト貯留式(現地貯留式)(おんさいとちょりゅうしき)
雨水の移動を最小限におさえ、雨が降ったその場所で貯留する方式です。一般に現地貯留方式と呼ばれています。この貯留方式は郊外のショッピングセンターの駐車場などで多く採用されています。また、このタイプは駐車場が調整池となっている場合が多いので、自動車の浸水には注意が必要です。
沈砂池(ちんさち・ちんさいけ)
開発を行ったことで開発区域内の砂が外部に流出するのを防ぐために設ける池状の構造物のこと。一般に沈砂地の底は周囲の地盤より低くしています。周囲の状況から水吐け等を考えて堤を作る方式の沈砂池の事例もあります。宅地開発等の場合は調整池に砂をためる部分を設けてその機能を持たせることが多くなっています。
また、工事中に設置される沈砂地は一般に「仮沈砂地」と呼ばれています。
オリフィス(おりふぃす)
水槽の側壁に穴を開けたときの水の流出口のこと。オリフィスにより調整池から流れ出る水量の調整を行います。一般にはオリフィスの形状を維持するために金属製のプレートに穴を開けたものを設置します。調整池の心臓部であると言えます。