「人権が尊重される社会の実現をめざして」
人権は、人びとが社会において幸せな生活を営むために必要な固有の権利です。
私たちがめざす、「人権が尊重される三重」は、多様性に寛容な社会、言いかえれば、違いを認め合い、お互いの個性を尊重しながら共に生きる社会です。
しかし、現在でも、同和問題、子ども、⼥性、障がい者および高齢者等に関わる、さまざまな差別や人権問題が存在しています。また、先般、神奈川県の障がい者福祉施設において、到底許すことのできない事件が起こりました。これらの問題の背景にある偏⾒・差別意識を解消し、一人ひとりの人権が尊重される社会の実現が必要だと考えています。
かつて、ノーベル平和賞を受賞した、公⺠権運動で有名なキング牧師は、「悪を仕方ないと受け入れる人は、悪の一部となる。悪に抵抗しない人は、実は悪に協⼒しているのだ」。そして、また、「最大の悲劇は悪人の圧政や残酷さではなく、善人の沈黙である」という言葉も残しています。
差別やいじめ、人権問題にしっかり向き合い、「人権が尊重される三重」をつくっていくのは、私たちです。
そのためにも、人権について正しく理解し、相手の気持ちを考えて⾏動し、人と人との豊かなつながりをつくっていくことが⼤切です。
子どもから高齢者まで、性別、国籍、障がいのあるなしなどに関わらず、すべての人がいきいきと暮らし、夢と希望の持てる三重をみんなでつくっていきましょう。
2016(平成28)年11月
三重県知事 鈴木英敬
三重県知事 鈴木英敬
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