信頼される「伊賀米」産地の確立
伊賀米コシヒカリのブランド化推進(伊賀米振興プロジェクト)
平成8年に管内JA、市(町村)、関係機関により伊賀米振興協議会が結成され、生産・販売の両面から伊賀を代表する農産物である「伊賀米」の振興に取り組んでいます。県も構成員として伊賀米振興協議会の活動に参画し、平成17年度からは、中央普及センターから伊賀米振興プロジェクト専任職員を駐在させ、重点的な活動を展開しています。
生産振興
「伊賀米定義」を柱に、定義を確実に実践する仕組み(安全安心!伊賀米産地システム)の導入と安全な米を供給するという衛生管理意識向上に取り組み、消費者に信頼される産地ブランドの確立をめざしています。
伊賀米定義
- 伊賀管内で生産
- 種子更新100%
- 栽培管理記録の記帳提出
- 調整網目1.85 mm以上使用
- 農産物検査の受検・JA出荷
- 全圃場土壌改良剤施用
実需者ニーズに応じた「売れる米づくり」
米の消費量減退、消費形態の変化などにより、‘コシヒカリ’、‘あきたこまち’をはじめとする銘柄米品種が供給過剰となる一方、業務用米品種や家庭用低価格米品種の需要が高まっています。今後、‘コシヒカリ’などの供給過剰が続くと、「伊賀米コシヒカリ」の販売環境が非常に厳しくなることが予想されます。そこで、普及センターでは「売れる米づくり研修会」などを通して、流通段階から要望の強い品種である‘みえのゆめ’や‘キヌヒカリ’を推進しています。‘みえのゆめ’は中生の多収性品種で、大規模経営体における作期分散に適し、収量で価格をカバーすることができます。‘キヌヒカリ’は良食味で、‘コシヒカリ’と熟期がほぼ同じで倒伏しにくいなど、栽培が容易なため、‘コシヒカリ’不適地での代替品種として作付け推進を図ります。
良食味米ブランド、「伊賀米」の柱が‘コシヒカリ’であることは今後も変わりません。多様な需要に応じた品種の作付け拡大を図り、‘コシヒカリ’供給過剰を解消することが重要です。
販売振興
販売面では、「三重の顔」商品力強化支援事業(県単)を活用し、関東圏をターゲットに、新規取引先の開拓と需要サイドのニーズの産地へのフィードバックによる産地改革に取り組んでいます。また、主要な卸業者とタイアップし、量販店でのキャンペーンを重点的に展開し、情報発信と消費者ニーズの把握に努め、伊賀米の定番商品化をすすめています。