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平成28年12月28日

三重の統計 - みえDataBox

【Hello!とうけい】vol.229 三重県はヨソとのやりとりがめっさ多いんやに~移輸出(入)率が共に50%超え(平成23年三重県産業連関表より) 

 国が自国の経済において外国にモノ(財)やサービスを売ることを「輸出」、反対に外国からそれらを買うことを「輸入」といいます。この差引(収支)をまとめたものに「国際収支」という統計があり、国際競争力を判断する指標となっています。つまり、モノ(財)やサービスの輸出が増えれば外国からの収入も増え、その国の国民所得は高水準になり、反対に輸入が増えれば外国への支出が増えることになり、対外的な競争力は弱まるというわけです。

 では、都道府県においてこの「国際収支」に相当するもので、日本国内における他都道府県との競争力を判断する指標が「県際収支」です。「県際収支」では諸外国との「輸出」、「輸入」だけでなく、他の都道府県とのモノ(財)やサービスのやりとりも含めて収支を考えなければなりません。
 この場合、他の都道府県にモノ(財)やサービスを売ることを「移出」、反対に他の都道府県から買うことを「移入」と言いこれらを合わせて「移輸出」、「移輸入」と言います。よって国際収支のプラス・マイナスが「国富」や国の産業発展に大きな影響を与えるように、「県外への移輸出額」から「県内への移輸入額」を差し引いた「県際収支」の状況は県内産業の対外的な競争力のバロメーターともなります。
 
 それでは、三重県の県際収支はどうなっているのでしょうか。これは「産業連関表」の県際取引及びその収支でその状況を見ることができます。

 この平成28年11月3日に公表された最新データとなる平成23年(2011年)三重県産業連関表によると平成23年の三重県の移輸出額は9兆640億円、移輸入額は9兆225億円と差引415億円のプラス(黒字)で、三重県の県際収支は三重県産業連関表の作表を開始した昭和50年(1975年)表以来、変動はあるものの黒字が続いています。

            図1 三重県の県際収支の推移(昭和50年~平成23年)
        

 ただ、この黒字額は前回(平成17年)の802億円から387億円減少し、前々回(平成12年)の7,583億円からは7,168億円も減少するなど、この平成23年に発生した東日本大震災以降の原子力発電の停止、火力発電での発電増大などから生じた外国からのエネルギーの輸入額増大によって既に国では国際収支が赤字になったことを見ても、今回の三重県は何とか県際収支の黒字を維持した言えます。

 ここで海外も含む県内外から三重県内の事業者に注文のあったモノ(財)やサービスの総額のうち移輸出される分を除いた「県内需要合計(額)」に占める移輸入額の割合を「移輸入率」と言い、平成23年三重県産業連関表によると三重県でのこの割合は51.3%(前回比0.5ポイント上昇)となりました。

 このことは裏返すと、それら注文の総額に対して三重県内の事業者自ら対応できる割合である「県内自給率」が(100%から移入率を差し引いた)48.7%となりその半分も県内事業者で対応できないことになります。

          図2 三重県の移輸入率と県内自給率の推移(平成12年~平成23年)  
           

 この「移輸入率」を同じ東海3県の愛知県(34.3%)や岐阜県(33.7%)と比較しても、15ポイント程度高くその分、それら2県は県内自給率が60%程度あるということになります。

       表1 東海3県(三重県、愛知県、岐阜県)の移輸入率(平成17年~平成23年)
           

 しかし、その一方で移輸出額が県内生産額に占める割合である「移輸出率」も51.4%とこちらも愛知県(36.1%)や岐阜県(35.5%)よりも15ポイント程度高いことになります。

       表2 東海3県(三重県、愛知県、岐阜県)の移輸出率(平成17年~平成23年)
          


 つまり三重県は県外および海外からのモノ(財)・サービスを買う割合が高いだけでなく、売る割合も高く、それらの出入りが盛んな経済構造が特徴で、同じ東海3県内でもかなり特異であることが分かります。

 この理由については、正確なところは分かりませんが三重県は、地域的に目立った大都市がなく特に商業やマスコミなどサービスにおいて、政令指定都市「名古屋市」がある愛知県に依存している(移入が多い)一方で、道路網が発達し3大都市圏に本社がある企業の生産工場が多く立地し、それら都市圏への製品の移出も多いことが考えられます。また岐阜県と異なり、三重県は海に面し、四日市港などの大規模な港湾施設があるため原材料や製品など船を用いて大量にモノ(財)のやりとりがしやすいことことが考えられます。

 この様に、産業連関表は県経済の構造を総体的に把握・分析することができ、また各種係数を使用することで経済の予測や今年5月に行われた伊勢志摩サミットの経済波及効果など各種経済効果の測定が可能となります。
 詳しくはこちらをご覧ください。http://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/00006816699.htm

このほかにも三重県の統計情報は「みえDataBox」http://www.pref.mie.jp/DATABOX/に満載です。

次回のHello!とうけい♪vol.230は、平成29年1月25日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!

本ページに関する問い合わせ先

三重県 政策企画部 統計課 〒514-0004 
津市栄町1丁目954(栄町庁舎2階)
電話番号:059-224-2044 
ファクス番号:059-224-2046 
メールアドレス:tokei@pref.mie.lg.jp

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