知事定例会見録
令和6年4月16日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・熊野古道世界遺産登録20周年
・人口推計
・円安に伴う県内経済への影響
・宮城県知事の国民スポーツ大会廃止発言
・エネルギー基本計画の見直し
・熊野古道世界遺産登録20周年
・人口推計
・円安に伴う県内経済への影響
・宮城県知事の国民スポーツ大会廃止発言
・エネルギー基本計画の見直し
発表項目等
(知事)私の方から今日は3点お話を申し上げたいと思います。1点目は大阪・関西万博、関西パビリオンの三重県ブースの展示のことであります。関西万博まであと約1年ということで、来年4月13日に開幕をいたしますけど、それに向けて三重県のブースでは展示物一つ決めてございます。昭和14年のニューヨークの万博に出展をされましたものでありまして、ミキモトの真珠を使いまして、ダイヤモンドも入っていますけど、「100万ドルの鐘」と当時言われておりましたこの鐘ですね、アメリカの独立宣言の時に鳴らされた「自由の鐘」というものです。これはミキモトでお作りになって展示をされているものですが、これを万博会場に持っていこうというものであります。これが発表の第1弾でございまして、実は万博の期間、発表するものを交代をしまして展示をしていこうというものであります。実は今回の三重県のブースでは、「自然」とか「歴史・文化」とか「食」とか6つのテーマを、時期を決めまして、約1カ月ごとにテーマ展示をしていこうと思っています。そのうちの今回の「自由の鐘」につきましては、「自然」、三重県の自然が生み出した真珠、御木本幸吉翁が編み出した半円真珠、真円になりましたけども、真円の真珠というものを作り出しました、三重県の技術であります。自然を元にした技術でありますので、これを万博で展示をしたいというふうに思ってます。くしくも昭和14年、1939年にこれが展示をされておりますので、時代を経てまた展示をするというのは大きな話だと思います。1939年に展示をされた時は、御木本幸吉翁は悪化しつつあった日本とアメリカの関係を少しでも良くしたいということで、これを出展をされたようであります。今、世界情勢、なかなか厳しい状況であります。平和を願う鐘ということで、万博で展示をするのには適したものではないのかなというふうに思っているところであります。これが1点目です。今後また各シーズンごとに何を展示をするかというのは皆さんにご報告をさせていただきたいというふうに思います。
2点目であります。三重テラスのイベントです。三重テラスで能登半島地震復興のためのイベントを打ちたいというものでありまして、時期的にはゴールデンウィーク前半、4月の27日から29日までということで、三重テラスの2階のコミュニティスペースで、輪島塗の展示販売、石川県の特産品の試食販売などを行う予定にしています。これは輪島ですね。それからあと、石川県の観光PRもやらせていただきたいというふうに思っております。これは輪島市に対して三重県はカウンターパート支援をやっているわけでありますけれども、そこで私の方から輪島市長さんに1カ月ぐらい前でしたかね、ご連絡をして、何か三重県の方でお役に立てることはないでしょうかという話をさせていただきました。もちろん人を送って、現地で復旧復興のためにご支援をさせていただいているわけですけれども、それ以外でご支援させていただけることはないでしょうかというふうにお伺いしたところ、物産展、例えば輪島塗のようなものを販売をしてもらえればありがたいというお話もいただきまして、今回のイベントを急遽企画をしたというものであります。輪島塗だけではなくて、石川県の特産品についても併せて販売をさせていただきたいというふうに思っています。これはどちらかというと三重県で報道もしていただければありがたいと思いますけれども、併せて東京の方でも私どもプレスの皆さんにも投げ込みをさせていただいて、報道していただいて、多くの方に三重テラスにお越しをいただければというふうに思っているところであります。これが2点目です。
3点目は、毎年実施をしています春の国への要望活動ですが、今回も4月の18と19、この両日ですけれども実施をするということであります。今回は能登半島地震を受けまして、防災・減災対策が大きなテーマになりますので、そういったところで提言を行う予定でありますし、それから子どもの関係で児童福祉に関わる人材の育成なんかを各府省庁に要望することとしております。大臣にも要望する予定でありまして、今、三大臣、調整中でありましてまだ決定はしておりませんけれども、調整をしているところであります。私からは以上です。
発表項目等に関する質疑
○大阪・関西万博特別展示(発表)
(質)関西万博の件なんですが、ミキモト以外に何か自然をっていう意味で三重県たくさん魅力があると思うんですけど、特にミキモトに特化したという理由はあるんでしょうか。
(答)万博ということで、展示物を何にしようかというのを実は考えておりまして、そんな中で、やはり三重県といえば、かつて私らちっちゃい時に大阪万博がありましたけど、月の石ってありましたんですよね。それをみんなで見に行ったっていうのはあるんですけれども、石ではないにしてもこう何か目で見てすごいなって思うものがあるとええよねという話を実は県庁内でもしてまして、何があるのかねという話をしてた時に、三重県といえば真珠じゃないですか、ということでこれミキモトさん貸してくれるかなっていうので、あそこにいます課長が一生懸命頑張ってくれまして、ミキモトさんと交渉していただいて、お借りできる、ということになったものでございますから、まあ自然は確かにおっしゃる通りたくさんございます。自然のところで「自由の鐘」だけ展示するわけではありませんので、三重県の自然はどんと前に出していくわけですけれども、その中でもやはり皆さん方が興味があって思い出に残るようなものということで、「自由の鐘」をミキモトさんのご厚意で展示ができるようになったというものであります、経緯を申し上げると、そういうことです。
(質)ミキモトさんから鐘の方を提案されたということで。
(答)詳細は、課長からになりますけれども、はい。
(答:雇用経済部)ミキモト真珠島に訪れまして、その中で展示物を見させていただいて、趣旨に合うということで、こちらの「自由の鐘」の方を選ばせていただいたと聞いております。
(答)それでよろしかったでしょうか。
(答:雇用経済部)その通り。
(答)その通りだということです。役人っぽくセクショナリズム的な答えをしております。
(質)万博の開催自体についてお尋ねしたいのですけれども、いわゆるタイプAを選択している各国のパビリオンでも着工に至っているのが10数カ国とか、準備に遅れが出ているんですけれども、世論の中でも、開催自体をどうかなと思うという世論もあると思うんですけれども、改めて開催の必要性とか意義について知事としてはどういうふうに思っていらっしゃるのか。
(答)万博については、国際的なルールに基づいて日本として開催をするというのを決めたわけでありますので、あと1年後にもう迫っているわけです。とにかく、この博覧会が成功するようにということで、三重県もしっかり頑張っていきたいというふうに思っています。その時は多くの外国の方がおいでになると思いますので、せっかくおいでになられた方、それが日本の方もおいでになると思いますが、大阪と三重県近い位置関係にありますので、その時に、万博を見に行かれる前後にぜひ三重県に来ていただきたいというふうに考えています。それは三重県のためにもなりますので、万博が成功することを心から願っているわけであります。あのタイプAの話も出ております、60ぐらいですか、予定していたのが45ぐらいに減るんじゃないかということですが、タイプAでなくても参加の仕方はいろいろあると思います。集合的なもので出すのもありますし、また個別に出すという形でもタイプAではない形で出されるということもあると聞いておりますので、多くの国と地域が参加をしていただければいいと思います。今130ぐらいですかね、参加を表明されているということですので、世界情勢としては非常に厳しい状況ではありますけれども、先ほども申し上げましたが、そんな中で各国が自分の国の情勢、状況を多くの方に見ていただきたいという展示をする、ある意味平和の展示ということになると思いますので、これが成功することを心から祈っているところであります。
(質)万博の関係で、「自由の鐘」を展示されるということですけど、これ先ほどおっしゃられたみたいに外国の方だったり、他県の方も見られると思うんですけど、それを見ることによって、三重県でどういうことがあったらいいなと期待する部分というところは知事としていかがでしょうか。
(答)やはり真珠というのは三重県の特産品であります。多くの方がミキモト真珠島においでになっていただき、観光という面でメリットがありますし、それから真珠製品を買っていかれるということで、経済的にも大きな効果があるというふうに思っています。まず、三重県のブースを、この真珠を目当てに訪ねていただけるとありがたいなというふうに思います。この真珠「自由の鐘」は万博との縁も非常にあるものでありますので、昭和14年にニューヨークで展示をされたものでありますから、アメリカの方にも来ていただければありがたいと思いますし、また、真珠に興味を持っておられる多くの方々においでをいただければというふうに思います。これを見ていただいて、その上で、じゃあ三重県に行ってみようか、ということで多くの方に三重県に来ていただけるきっかけになるといいなと思います。
(質)今回、特別展示の第1弾ということでの発表でしたけど、残りの5つについては、おおよそのスケジュール感としてはどれぐらいまでに進めるような形なんでしょうか。
(答)今後おそらくはいろいろなタイミングがあると思います。実はまだ確定していないものもありますので、いろんなものを調整しながら節目節目で発表していければな、というふうに思います。
(質)「自由の鐘」をいつからいつに展示をするのかというのは、まだ決まっていないんでしょうか。
(答)展示の時期ですか。
(質)ええ、期間は1カ月という話ですけれど、どこの1カ月なんでしょうか。
(答)これは決まってましたっけ。まだこれからですね。またいつ展示するかあたりも発表させていただくことになると思いますので、ぜひ楽しみに待っていてください。
(質)これが県ブースの目玉になるということですかね。
(答)その時期の目玉になると我々は考えています。
(質)その時期の目玉。イメージとしては目玉が期間限定で変わっていくイメージですか。
(答)そうですね。美術館なんかもそうですけど、前期はこれで、後期はこれみたいなんありますやん、そんなイメージですね。だから何回も行っていただいてもいいんじゃないかなとは思いますけどね。
(質)鐘ですけれども、これって鳴るんですか。鳴るんだったら皆さんで鳴らして、これを使って何かイベントというのか。何かあるのか、見ているだけじゃなくて。
(答)これ、真珠がありますから、なかなか鳴るのは難しい。鳴らないですか、鳴らないそうです、残念ながら。
(質)見せるだけ。
(答)見せるということですね。この「自由の鐘」ってヒビ入ってるらしいんです。そのヒビも再現されているようであります。青っぽい真珠でこのヒビが再現されているということですね、よろしかったですか。
(質)話変わって国への提言のことなんですけれども、先ほど防災と子ども福祉というお話がありましたけど、具体的に今回、知事の中でその2分野の中で、この分野により重点的に要望していきたいところありますでしょうか。
(答)今考えておりますのは、まず防災の関係で言うと、能登半島地震では被害が大きかったのが家屋の倒壊と火災ですね。津波は幸いなことに死者0ということで、よくやられたと思いますんで、その家屋の倒壊に関しては国の補助制度があるんですけど、その充実というのが図れないかというのを今考えてるとこですね。そういった辺りを中心にお願いすることになるのではないかと。まだこれ調整中ですけどね、というのがあります。それから、大地震が起こると大火災が起こるというのが今までの経験則上得られたものでありますので、その大火災に対してどう対応するか。今回、消防車の放水は間に合わなかったということですので、空中消火しかないだろうということですが、その空中消火をどうやってやっていけばいいのか、そういった辺りについても私どもから提案というか、要望をさせていただくようなことになるんじゃないかというふうに考えております。それから、子どもの関係ですと、以前からこれは実は国にお願いしてますけども、子どもの医療費18歳まで無償化というのをやっておられる自治体も三重県内でもありますけれども、これを国としてやっていただく方がいいんじゃないかということを言っております。これも引き続きお願いをしていきたいと思ってます。日本国中どこに住んでおられても、医療費は同じようになるのが望ましいというふうに思っているからでありますけれども、大体そんなところです。
(質)また万博の話に戻るんですけれども、ブース概要の中の②の知るの体験広場で、五感を使って各エリアの魅力を体験する展示を行いますってあるんですけど、熊野古道だとどんな五感を使っての展示になるのか。
(答)まだ、言えるとこと言えないとことあると思います。どうぞ。
(答:雇用経済部)三重県内の動画をまず流させていただきまして、その動画が終わった後に実際手で触れていただいたりとか、のぞいてみたりとか、そういうようなちょっとギミックを使った場所も用意しております。
(質)実際に手で触れるというのは。
(答:雇用経済部)もちろん真珠とかではなくて、そういうようなセットも作らせていただくという。
(質)熊野古道だと伊勢路になる。
(答:雇用経済部)そうですね。その時のものをちょっとまだそちらの中身については検討中でございます。ただ、手で触れるようなもののギミックをちょっとその場所で用意させていただこうと考えております。
(質)イメージ図にある忍者がひざまずいているのは、これは映像。
(答:雇用経済部)これは人でございます。その後ろにパネルがあろうかと思います。そのパネルのところにちょっとギミックの方を仕掛けるようなことも考えております。
その他の質問項目
○熊野古道世界遺産登録20周年
(質)熊野古道の登録20周年ですが、これ7月7日まで100日を切ってるんですけれども、新年度になりましたので、具体的に宿泊のホームページを充実するっていうふうなこと聞いてるんですが、7日に向けてカウントダウン始まってるような気になってるんですが、知事その辺どういうふうな感じの進捗でしょう。
(答)すでに3月(正しくは2月)だったかと記憶してますけど、東京で和歌山県知事とそれから奈良県知事と3人で一緒に、そういう関係の自治体の市長さん、町長さん、おいでになっていただいて、シンポジウムを開催いたしました。サミットという形ですね。それから機運の醸成が重要ということで、東京でやらせていただいたわけです。7月にはスペインの道、巡礼道という形で世界遺産登録されてるのがもう一つ、フランスからスペインに抜けていく巡礼の道がありますけど、これと一緒になってその関係者の方おいでいただいて、熊野古道をぜひ盛り上げていただきたいということも考えているわけです。様々なイベントを実施をしまして、熊野古道に来ていただけるお客さんに楽しんでいただいて、かつ熊野古道を歩いていただくということを考えておるところでありまして、多くの方に来ていただきたいというふうに思います。
(質)スペインの方のがメインで、それまでにこう、盛り上げていくっていう、7月7日までの機運を上げていくっていうふうな主なイベントというのは。
(答)それまでもですね、いろいろなことを対応することになっていると思いますが、後ほどお話をさせていただきたいと思います。
(質)2点、1点は熊野古道ですけども、三県での会議があるじゃないですか。昨年度までは和歌山県が幹事だったので和歌山県がわかってたところがあったと思うんですけど、今年度は三重県が幹事ですか。
(答)三県知事会議ですか。
(質)三県知事会議ではなくて、いわゆる熊野古道関連の幹事。
(答)三県は和歌山ですね、今年はね。熊野古道がうちかな。
(質)そうですよね。また三県共通で何かやるっていう考えは。
(答)いや、三県うちですか。
(質)いや、三県知事会議じゃなくて熊野古道。
(答:政策企画部)三県の知事会議につきましては、今年度和歌山県が当番です。
(答)熊野古道の関係ですか。それ、ちょっと調べます。南部局やね。はい。
(質)あともう一つ、万博です。愛知万博も取材したことがあるんですけれども、まああの時もなんかいろいろ問題点が指摘されてましたけれど。
(答)そう、ケーブルカーとかありましたね。
(質)今回の万博ほど叩かれてはなかったなあ、というところが正直ありまして、ガス爆発が起きたとか、いろいろ問題点が指摘され、巷では令和のインパール作戦とか言われたりしているそうなんですけども。
(答)牟田口さんですか。
(質)三重県もブースを出している以上成功させたいと願っているということであるならば、あんまりしゃしゃり出ることもないかとは思いますけども、吉村知事に対してある程度の助言というのか権限というのか、それはどうなんでしょうか。
(答)大阪は大阪でしっかりやろうとして頑張っておられるわけですよね。だから頑張っていただきたいというところですし、失敗すればいいと思ってる日本の人っていないんじゃないかと思うんですよね。税金もかけてますしね。だから、せっかくやるんなら成功してほしいというふうに思いますね。問題点は一つ一つクリアしていけばいいと思いますけどね。
○人口推計
(質)人口のことについてお聞かせください。
(答)はい。
(質)この前総務省が先週発表した人口推計だと、23年10月時点での日本の人口が1億2,435万人で、これ13年連続みたいなんですけど、三重県見ても22年174.2万人だったのが、今回の調査では172.7万人になっていて、人口減少の状態が続いているわけですが、知事はこの減った状況をどう評価されるのかということと、そして改めて人口減少対策をやられていると思うんですけれども、どのように展開するかというところをお聞かせいただければと思います。
(答)人口減少は、もうこれはですね、なかなか止めることは難しいというのが皆さんの考えだと思いますし、私もそう考えております。その中で、どうやってその発展を維持していくかっていうのが重要ということでありますね。それで、三重県では去年の8月2日に人口減少対策方針というのを作って、5つの柱を掲げて、ジェンダーギャップの解消であるとか、あるいは子育てしやすい環境づくりであるとか、あるいは人口減少社会への対応をどうしていくかというものを掲げまして、対応策を一つ一つ手を打っているわけです。令和6年度、今年度に関して言うと、移住の促進、これに関して予算を重点的に配分したということもあります。そういう地道な作業をやっていくしかないだろうと思います。その結果、人口は残念ながら増えるのは今の時点では難しい。やがて、その子どもの数が増える、合計特殊出生率が上がってくる、それは期待したいところでありますけど、それが出てくるのは20年先か30年先であると思いますので、それも静止人口に到達するまでには2.1ぐらいにならないと難しいということですので、減っていく人口の中でどうやって発展を維持していくのかっていうのが重要であると思います。今回、人口推計で東京都を除く46の道府県が減少ということになっています。ですから、東京に人口が集まり過ぎるのをどうしていくのかというのは、それがいいのかどうかっちゅうことですね。それを今後は議論していくことになるのではないかと。ある意味、日本の人口問題は、韓国を見るとそうなんですけど、インソウルという言葉が言われているということですが、ソウルに人口が集中して、韓国では非常に大きな問題になっていると。おそらく何年か後に日本も同じようなことになってくるので、今のタイミングで東京に人口が集中している、そして、そこで合計特殊出生率が低いということを考えていかないと、何らかの対応を打っていかないといけないんじゃないかという気がしていますので、各関係する知事さんともお話もしていきたいというふうに思っています。それと今回、人口の自然減、これは日本全体の自然減ということなんですけど、社会増を達成された県があります。三重県は残念ながら社会増も達成できてないんですけれども、例えば、岐阜県とか静岡県、愛知県、滋賀県などは社会増を達成はしているんですね。ということは、これはどちらかというと東京と大阪の間の新幹線が通っているところということでありますので、日本の中心軸であります。そういう意味では、三重県もなるべく早いタイミングでリニアが開通をして、中心軸にまた復帰をするというか乗っていく、それも大事かなというふうに思います。それから、人口の関係でいうと、移住も大事ですし、それが外国人の方々が来ていただいて、三重県の場合は北部の自動車産業を中心に多くの外国の方も働いていただいているんですけど、そういった点についてもこれから考えていかないかんかなということは思っております。
(質)具体的に北部で外国人のことおっしゃっていただいたと思うんですけれども、知事として、外国人の定住とか何かお考えは。
(答)最大の問題は、やっぱり子どもさんの教育ではないかと思います。今、子どもさんが日本語で教育をする、あるいは母国語で教育を受けるときに補助をする人を雇うというのを県の補助も出してやらせていただいているところですので、そういったあたりを充実させていくというのは大事かなとは思っております。
(質)母国語が基本になっている。
(答)まずはでしょうね、日本語に慣れていってもらうという前に、やはりいきなり日本語って難しいですから、母国語を基にしながら日本にセツルメント定着していただくっちゅうことが大事かなとは思いますね。
○円安に伴う県内経済への影響
(質)それからもう1点、為替について、今、ドル円相場が大体昨日時点で154円となっていて、34年ぶりの水準ということなんですけれども、エネルギー価格の高騰とかそういう懸念はありますけれども、この円安が県内の経済にどういう影響を及ぼすかということについてお聞かせいただきたいのと、その中でも輸出産業とかインバウンドとかの関係ではかなり恩恵が出るんじゃないかなというふうには思うんですけど、そこに対して追加で何かされるとか、そういったことを今お考えだったら教えていただきたい。
(答)為替に関して言うと、光と影両方ありますんでですね、ご指摘いただいたように、輸出という面では円安が追い風になるということになりますし、それから、観光の中でも特にインバウンド、外国人観光客は円安であれば多くの方が来られるんです。残念ながらちょっと三重県、外国人の方はまだ来ていただいてる数が少ないんで、これは今もてこ入れをしてやっているところでありますけれども、多くの方に来ていただきたい。先ほどの大阪万博をきっかけにしたり、あるいは熊野古道20周年をきっかけにしておいでいただきたいというふうに思います。影の部分に関して言うと、原油価格、エネルギー価格が上がりますので、円安になるとここは効いてくる、なかなか厳しい状況になると思います。これは国の方でエネルギー価格の政策、前回もありましたけれども、必要に応じて支援をするということになってくると思います。県もそれに合わせて支援をしていくことを考えていきたいということを考えています。ただ、その円安の状況がどのぐらい続くか、どのぐらいの影響が出てくるか、これは見極めないといけないかなと思いますけど。
○熊野古道世界遺産登録20周年
(答:地域連携・交通部)今年度の三県連携の事業につきましては、現在のところ調整中でございます。以上でございます。
(答)調整中だそうです。今やってる事業ってあるんでしたっけ。
(答:地域連携・交通部)現在は、昨年度に立ち上げました熊野古道世界遺産登録20周年の推進会議において、合意された事業ですね、各市町さんの方で実施していただいている状況でございます。
(答)7月までにやる事業というのは、スペインの人に来てもらう以外は何かありましたっけ。
(答:地域連携・交通部)県としては、特にございません。市町の事業を実施していただいている状況でございます。
(答)市町は何をやってるんでしたっけ。
(答:地域連携・交通部)市町は、先日始神峠の桜のイベントとか女鬼峠を歩いていただくイベント等を実施していただいているところでございます。
(答)という、それぞれの市や町でイベントをしているということでございます。詳細はまた南部局の方に聞いていただければ。
○宮城県知事の国民スポーツ大会廃止発言
(質)前回の定例会見でも少し話が出ましたけれども、国体の開催について、宮城県の村井知事が廃止も視野にっていうところで話をしていまして、各都道府県の知事も賛同されて、いろいろ考え方もできるとは思うんですけど、三重県が国民スポーツ大会を2035年に開催を目指しているというところで、改めて三重県で国体を開催する意義についてと、やはり予算というところがかなりネックになっているというところで、このあたりどういうふうに削減して大会を目指していくのかというところの話をお聞かせください。
(答)先に、予算の方からお話ししますと、やっぱり国民スポーツ大会、国体ですね、かつての、これを開くということになると、かなりの金額がかかるわけです。これ、県によって、あるいは開催の仕方によって違うと思いますが、華やかな開会式をやってということになると、あとは施設を改修してということになると、三重県ぐらいの規模でも200億円ぐらいはかかるということになりますし、そんなにかけなくても100億円ぐらいの規模はかけるということになると思います。これがほとんどその自治体の持ち出しというか、県の持ち出しですね。それ以外に各市町もお金を出すわけでありますけど、国からの負担は数億円ぐらい、これ精査してみないといけませんけど。ということになると、なかなかもうそれぞれの県ではですね、かつてのように地方自治体にお金があるという時代ではなくなりました。三位一体改革以降ですね、県の方にはお金がそんなにないという自治体が多いわけです。もちろん資金が潤沢にある自治体もおありだとは思います。県もあると思います。そうした中で、今回、村井知事がお話をされて、いや、我々としてもそれはなかなか難しいですねと、やりたい気持ちはあるんですよ。あるんですけれども、県民の皆さんからいただいた税金をどこにどう使っていくのか。これは集中と選択であります。もちろん健康づくり、あるいはスポーツの振興というのは重要なものではあるんですけれども、県民の命を守る、子どもたちを守る、様々な県政の課題がある中でですね、どこまでやっていけるのかということであります。ただ、1巡目、国体を開いたときには、戦後の荒廃からの復興ということでインフラも整備をしなきゃいけないし、それから、ふさいでいる県民の皆さんの気持ちを明るくするという意味での意味はあったと思うんですね。それが3巡目については、やっぱり時代も変わってきてますし、一定程度インフラも整備はできました。そして、多額のお金をかけて、そこで得られるレガシーが今も有効なのかということも考えないといけないということだと思います。今、2巡目の途中であります国体については、スポーツ大会は、三重県としては残念ながらとこわか国体、そして障害者スポーツ大会ができませんでした。2巡目の大会は県知事としてぜひやりたいと思っています。2035年、ひょっとしたら今の形でのスポーツ大会、国民大会というのは最後の形になるかもしれませんけれども、これはしっかりとやっていきたいと思います。で、3巡目の議論はこれから行われますので、3巡目こうやっていこうという考え方はおそらく出てくると思います。それは2巡目の最後に行う三重県のスポーツ大会でも取り入れていくということになるのではないかとは思っております。
(質)今のところの考えとして、開会式の規模を小さくするとか、そういったところで予算の削減というのは知事の中で考えはありますでしょうか。
(答)これは関係者ともよくお話をしていかなきゃいけないところでありますので、私自身はまだ定見を持っているわけではありませんので、よく議論をしてですね、三重県の2巡目の国体、スポーツ大会の形を作り上げていきたいと思っております。
(質)国スポの関係の続きなんですけども、以前の会見だと一定の役割を果たしたのではないかと、知事、おっしゃったと思うんですけど、今もお話しされていて、現状のこの仕組みを変えないといけないというふうにお考えなんでしょうか。
(答)まず、変えるかどうかは別にして、今の形ですと、まず予算的な仕組みのところで言うと、都道府県の負担がものすごく大きいと思います。それは人口にもよるかもしれませんけど、三重県のような170万規模のところで国体を開催するというのは相当厳しい。それから、自治体からもお話を聞いていますと、国体あるいはスポーツ大会の基準というのがあって、その施設もそれに合わせて作らなきゃいけない。これもかなりのお金がかかる。今ある施設をそのまま転用、必ずしもできるわけではないということで考えると、予算規模的には相当難しいものがあるんだろうというふうには思います。
(質)ということは、見直しが必要という。
(答)私は見直しはするべきだろうと思います。多くの知事が、おそらく全てではないにしろ、そういうことをおっしゃっておられるんじゃないかなと思っています。現にそのスポーツ協会の方でもですね、3巡目に向けて見直しをしようということで考えていただいてるわけですので、そこに知事、場合によっては知事会、それから各々の知事の意見を反映していただくということになるんじゃないかなと思っております。
○熊野古道世界遺産登録20周年
(答:地域連携・交通部)先程、機運醸成のイベントについて、県事業はございませんというお話をさせていただきましたが訂正をさせていただきたいと思います。昨年(正しくは昨年度)の2月17日にですね、知事出席のうえ伊勢神宮を出発しました踏破ウォーク、伊勢から速玉神社まで向かう踏破ウォークを、今月の末から(正しくは5月の末から)再開をいたす予定です。訂正させていただきたいと思います。
(答)再開をいたします。
○エネルギー基本計画の見直し
(質)国の方でエネルギー基本計画を見直すという話が出てるんですけれども、脱炭素に向けての取り組みが大きくなると言われてまして、三重県では四日市コンビナートがあって脱炭素が進むと、ある意味需要に影響があって、四日市経済にも影響があるのかなと思うんですけれども、県としてエネルギー基本計画で三重県経済に与える影響なりお考えがあれば、今のところで結構ですけど教えてください。
(答)脱炭素の動きはこれも世界的な動きですので、累次のCOPでも脱炭素というのは世界で約束をしながら進んできてるわけであります。三重県が一人その埒外にいるっていうのは、これは無理やと思いますので、脱炭素の動きを進めなければいけない。したがって、県庁も、私も就任してからですが、ゼロエミッションみえプロジェクトというのを立ち上げて、四日市のコンビナートのその柱の一つでありますが、EV化でありますとか、洋上風力、あるいは自然再生エネルギーの検討みたいなこともやってきたわけであります。先程、ご指摘いただいたように、四日市のコンビナートは確かに原油を原料として使っているわけでありますので、脱炭素ということで言うと、この原料についても見直しをしていかなきゃいけない。で、これについては四日市で今検討会を開いてまして、これも2年ぐらい前からやってるわけですね、具体的には水素とかアンモニア、あるいは原油以外の例えばプラスチックでありますとか、そういったものを原料に変えていこうという動きがあるわけですね。この動きは今後止まることはないですし、加速していくことになるだろうというふうに思っています。エネルギー全体をどうしていくかっていうのは、政府が判断をする話でありますけれども、我々としては脱炭素の動きの中で自然再生エネルギーを志向していくことができないか検討を進めていきたいと思っております。
(質)他ありませんか。なければ第二さん。いらっしゃらないということなので、ありがとうございました。
(答)ありがとうございました。
2点目であります。三重テラスのイベントです。三重テラスで能登半島地震復興のためのイベントを打ちたいというものでありまして、時期的にはゴールデンウィーク前半、4月の27日から29日までということで、三重テラスの2階のコミュニティスペースで、輪島塗の展示販売、石川県の特産品の試食販売などを行う予定にしています。これは輪島ですね。それからあと、石川県の観光PRもやらせていただきたいというふうに思っております。これは輪島市に対して三重県はカウンターパート支援をやっているわけでありますけれども、そこで私の方から輪島市長さんに1カ月ぐらい前でしたかね、ご連絡をして、何か三重県の方でお役に立てることはないでしょうかという話をさせていただきました。もちろん人を送って、現地で復旧復興のためにご支援をさせていただいているわけですけれども、それ以外でご支援させていただけることはないでしょうかというふうにお伺いしたところ、物産展、例えば輪島塗のようなものを販売をしてもらえればありがたいというお話もいただきまして、今回のイベントを急遽企画をしたというものであります。輪島塗だけではなくて、石川県の特産品についても併せて販売をさせていただきたいというふうに思っています。これはどちらかというと三重県で報道もしていただければありがたいと思いますけれども、併せて東京の方でも私どもプレスの皆さんにも投げ込みをさせていただいて、報道していただいて、多くの方に三重テラスにお越しをいただければというふうに思っているところであります。これが2点目です。
3点目は、毎年実施をしています春の国への要望活動ですが、今回も4月の18と19、この両日ですけれども実施をするということであります。今回は能登半島地震を受けまして、防災・減災対策が大きなテーマになりますので、そういったところで提言を行う予定でありますし、それから子どもの関係で児童福祉に関わる人材の育成なんかを各府省庁に要望することとしております。大臣にも要望する予定でありまして、今、三大臣、調整中でありましてまだ決定はしておりませんけれども、調整をしているところであります。私からは以上です。
発表項目等に関する質疑
○大阪・関西万博特別展示(発表)
(質)関西万博の件なんですが、ミキモト以外に何か自然をっていう意味で三重県たくさん魅力があると思うんですけど、特にミキモトに特化したという理由はあるんでしょうか。
(答)万博ということで、展示物を何にしようかというのを実は考えておりまして、そんな中で、やはり三重県といえば、かつて私らちっちゃい時に大阪万博がありましたけど、月の石ってありましたんですよね。それをみんなで見に行ったっていうのはあるんですけれども、石ではないにしてもこう何か目で見てすごいなって思うものがあるとええよねという話を実は県庁内でもしてまして、何があるのかねという話をしてた時に、三重県といえば真珠じゃないですか、ということでこれミキモトさん貸してくれるかなっていうので、あそこにいます課長が一生懸命頑張ってくれまして、ミキモトさんと交渉していただいて、お借りできる、ということになったものでございますから、まあ自然は確かにおっしゃる通りたくさんございます。自然のところで「自由の鐘」だけ展示するわけではありませんので、三重県の自然はどんと前に出していくわけですけれども、その中でもやはり皆さん方が興味があって思い出に残るようなものということで、「自由の鐘」をミキモトさんのご厚意で展示ができるようになったというものであります、経緯を申し上げると、そういうことです。
(質)ミキモトさんから鐘の方を提案されたということで。
(答)詳細は、課長からになりますけれども、はい。
(答:雇用経済部)ミキモト真珠島に訪れまして、その中で展示物を見させていただいて、趣旨に合うということで、こちらの「自由の鐘」の方を選ばせていただいたと聞いております。
(答)それでよろしかったでしょうか。
(答:雇用経済部)その通り。
(答)その通りだということです。役人っぽくセクショナリズム的な答えをしております。
(質)万博の開催自体についてお尋ねしたいのですけれども、いわゆるタイプAを選択している各国のパビリオンでも着工に至っているのが10数カ国とか、準備に遅れが出ているんですけれども、世論の中でも、開催自体をどうかなと思うという世論もあると思うんですけれども、改めて開催の必要性とか意義について知事としてはどういうふうに思っていらっしゃるのか。
(答)万博については、国際的なルールに基づいて日本として開催をするというのを決めたわけでありますので、あと1年後にもう迫っているわけです。とにかく、この博覧会が成功するようにということで、三重県もしっかり頑張っていきたいというふうに思っています。その時は多くの外国の方がおいでになると思いますので、せっかくおいでになられた方、それが日本の方もおいでになると思いますが、大阪と三重県近い位置関係にありますので、その時に、万博を見に行かれる前後にぜひ三重県に来ていただきたいというふうに考えています。それは三重県のためにもなりますので、万博が成功することを心から願っているわけであります。あのタイプAの話も出ております、60ぐらいですか、予定していたのが45ぐらいに減るんじゃないかということですが、タイプAでなくても参加の仕方はいろいろあると思います。集合的なもので出すのもありますし、また個別に出すという形でもタイプAではない形で出されるということもあると聞いておりますので、多くの国と地域が参加をしていただければいいと思います。今130ぐらいですかね、参加を表明されているということですので、世界情勢としては非常に厳しい状況ではありますけれども、先ほども申し上げましたが、そんな中で各国が自分の国の情勢、状況を多くの方に見ていただきたいという展示をする、ある意味平和の展示ということになると思いますので、これが成功することを心から祈っているところであります。
(質)万博の関係で、「自由の鐘」を展示されるということですけど、これ先ほどおっしゃられたみたいに外国の方だったり、他県の方も見られると思うんですけど、それを見ることによって、三重県でどういうことがあったらいいなと期待する部分というところは知事としていかがでしょうか。
(答)やはり真珠というのは三重県の特産品であります。多くの方がミキモト真珠島においでになっていただき、観光という面でメリットがありますし、それから真珠製品を買っていかれるということで、経済的にも大きな効果があるというふうに思っています。まず、三重県のブースを、この真珠を目当てに訪ねていただけるとありがたいなというふうに思います。この真珠「自由の鐘」は万博との縁も非常にあるものでありますので、昭和14年にニューヨークで展示をされたものでありますから、アメリカの方にも来ていただければありがたいと思いますし、また、真珠に興味を持っておられる多くの方々においでをいただければというふうに思います。これを見ていただいて、その上で、じゃあ三重県に行ってみようか、ということで多くの方に三重県に来ていただけるきっかけになるといいなと思います。
(質)今回、特別展示の第1弾ということでの発表でしたけど、残りの5つについては、おおよそのスケジュール感としてはどれぐらいまでに進めるような形なんでしょうか。
(答)今後おそらくはいろいろなタイミングがあると思います。実はまだ確定していないものもありますので、いろんなものを調整しながら節目節目で発表していければな、というふうに思います。
(質)「自由の鐘」をいつからいつに展示をするのかというのは、まだ決まっていないんでしょうか。
(答)展示の時期ですか。
(質)ええ、期間は1カ月という話ですけれど、どこの1カ月なんでしょうか。
(答)これは決まってましたっけ。まだこれからですね。またいつ展示するかあたりも発表させていただくことになると思いますので、ぜひ楽しみに待っていてください。
(質)これが県ブースの目玉になるということですかね。
(答)その時期の目玉になると我々は考えています。
(質)その時期の目玉。イメージとしては目玉が期間限定で変わっていくイメージですか。
(答)そうですね。美術館なんかもそうですけど、前期はこれで、後期はこれみたいなんありますやん、そんなイメージですね。だから何回も行っていただいてもいいんじゃないかなとは思いますけどね。
(質)鐘ですけれども、これって鳴るんですか。鳴るんだったら皆さんで鳴らして、これを使って何かイベントというのか。何かあるのか、見ているだけじゃなくて。
(答)これ、真珠がありますから、なかなか鳴るのは難しい。鳴らないですか、鳴らないそうです、残念ながら。
(質)見せるだけ。
(答)見せるということですね。この「自由の鐘」ってヒビ入ってるらしいんです。そのヒビも再現されているようであります。青っぽい真珠でこのヒビが再現されているということですね、よろしかったですか。
(質)話変わって国への提言のことなんですけれども、先ほど防災と子ども福祉というお話がありましたけど、具体的に今回、知事の中でその2分野の中で、この分野により重点的に要望していきたいところありますでしょうか。
(答)今考えておりますのは、まず防災の関係で言うと、能登半島地震では被害が大きかったのが家屋の倒壊と火災ですね。津波は幸いなことに死者0ということで、よくやられたと思いますんで、その家屋の倒壊に関しては国の補助制度があるんですけど、その充実というのが図れないかというのを今考えてるとこですね。そういった辺りを中心にお願いすることになるのではないかと。まだこれ調整中ですけどね、というのがあります。それから、大地震が起こると大火災が起こるというのが今までの経験則上得られたものでありますので、その大火災に対してどう対応するか。今回、消防車の放水は間に合わなかったということですので、空中消火しかないだろうということですが、その空中消火をどうやってやっていけばいいのか、そういった辺りについても私どもから提案というか、要望をさせていただくようなことになるんじゃないかというふうに考えております。それから、子どもの関係ですと、以前からこれは実は国にお願いしてますけども、子どもの医療費18歳まで無償化というのをやっておられる自治体も三重県内でもありますけれども、これを国としてやっていただく方がいいんじゃないかということを言っております。これも引き続きお願いをしていきたいと思ってます。日本国中どこに住んでおられても、医療費は同じようになるのが望ましいというふうに思っているからでありますけれども、大体そんなところです。
(質)また万博の話に戻るんですけれども、ブース概要の中の②の知るの体験広場で、五感を使って各エリアの魅力を体験する展示を行いますってあるんですけど、熊野古道だとどんな五感を使っての展示になるのか。
(答)まだ、言えるとこと言えないとことあると思います。どうぞ。
(答:雇用経済部)三重県内の動画をまず流させていただきまして、その動画が終わった後に実際手で触れていただいたりとか、のぞいてみたりとか、そういうようなちょっとギミックを使った場所も用意しております。
(質)実際に手で触れるというのは。
(答:雇用経済部)もちろん真珠とかではなくて、そういうようなセットも作らせていただくという。
(質)熊野古道だと伊勢路になる。
(答:雇用経済部)そうですね。その時のものをちょっとまだそちらの中身については検討中でございます。ただ、手で触れるようなもののギミックをちょっとその場所で用意させていただこうと考えております。
(質)イメージ図にある忍者がひざまずいているのは、これは映像。
(答:雇用経済部)これは人でございます。その後ろにパネルがあろうかと思います。そのパネルのところにちょっとギミックの方を仕掛けるようなことも考えております。
その他の質問項目
○熊野古道世界遺産登録20周年
(質)熊野古道の登録20周年ですが、これ7月7日まで100日を切ってるんですけれども、新年度になりましたので、具体的に宿泊のホームページを充実するっていうふうなこと聞いてるんですが、7日に向けてカウントダウン始まってるような気になってるんですが、知事その辺どういうふうな感じの進捗でしょう。
(答)すでに3月(正しくは2月)だったかと記憶してますけど、東京で和歌山県知事とそれから奈良県知事と3人で一緒に、そういう関係の自治体の市長さん、町長さん、おいでになっていただいて、シンポジウムを開催いたしました。サミットという形ですね。それから機運の醸成が重要ということで、東京でやらせていただいたわけです。7月にはスペインの道、巡礼道という形で世界遺産登録されてるのがもう一つ、フランスからスペインに抜けていく巡礼の道がありますけど、これと一緒になってその関係者の方おいでいただいて、熊野古道をぜひ盛り上げていただきたいということも考えているわけです。様々なイベントを実施をしまして、熊野古道に来ていただけるお客さんに楽しんでいただいて、かつ熊野古道を歩いていただくということを考えておるところでありまして、多くの方に来ていただきたいというふうに思います。
(質)スペインの方のがメインで、それまでにこう、盛り上げていくっていう、7月7日までの機運を上げていくっていうふうな主なイベントというのは。
(答)それまでもですね、いろいろなことを対応することになっていると思いますが、後ほどお話をさせていただきたいと思います。
(質)2点、1点は熊野古道ですけども、三県での会議があるじゃないですか。昨年度までは和歌山県が幹事だったので和歌山県がわかってたところがあったと思うんですけど、今年度は三重県が幹事ですか。
(答)三県知事会議ですか。
(質)三県知事会議ではなくて、いわゆる熊野古道関連の幹事。
(答)三県は和歌山ですね、今年はね。熊野古道がうちかな。
(質)そうですよね。また三県共通で何かやるっていう考えは。
(答)いや、三県うちですか。
(質)いや、三県知事会議じゃなくて熊野古道。
(答:政策企画部)三県の知事会議につきましては、今年度和歌山県が当番です。
(答)熊野古道の関係ですか。それ、ちょっと調べます。南部局やね。はい。
(質)あともう一つ、万博です。愛知万博も取材したことがあるんですけれども、まああの時もなんかいろいろ問題点が指摘されてましたけれど。
(答)そう、ケーブルカーとかありましたね。
(質)今回の万博ほど叩かれてはなかったなあ、というところが正直ありまして、ガス爆発が起きたとか、いろいろ問題点が指摘され、巷では令和のインパール作戦とか言われたりしているそうなんですけども。
(答)牟田口さんですか。
(質)三重県もブースを出している以上成功させたいと願っているということであるならば、あんまりしゃしゃり出ることもないかとは思いますけども、吉村知事に対してある程度の助言というのか権限というのか、それはどうなんでしょうか。
(答)大阪は大阪でしっかりやろうとして頑張っておられるわけですよね。だから頑張っていただきたいというところですし、失敗すればいいと思ってる日本の人っていないんじゃないかと思うんですよね。税金もかけてますしね。だから、せっかくやるんなら成功してほしいというふうに思いますね。問題点は一つ一つクリアしていけばいいと思いますけどね。
○人口推計
(質)人口のことについてお聞かせください。
(答)はい。
(質)この前総務省が先週発表した人口推計だと、23年10月時点での日本の人口が1億2,435万人で、これ13年連続みたいなんですけど、三重県見ても22年174.2万人だったのが、今回の調査では172.7万人になっていて、人口減少の状態が続いているわけですが、知事はこの減った状況をどう評価されるのかということと、そして改めて人口減少対策をやられていると思うんですけれども、どのように展開するかというところをお聞かせいただければと思います。
(答)人口減少は、もうこれはですね、なかなか止めることは難しいというのが皆さんの考えだと思いますし、私もそう考えております。その中で、どうやってその発展を維持していくかっていうのが重要ということでありますね。それで、三重県では去年の8月2日に人口減少対策方針というのを作って、5つの柱を掲げて、ジェンダーギャップの解消であるとか、あるいは子育てしやすい環境づくりであるとか、あるいは人口減少社会への対応をどうしていくかというものを掲げまして、対応策を一つ一つ手を打っているわけです。令和6年度、今年度に関して言うと、移住の促進、これに関して予算を重点的に配分したということもあります。そういう地道な作業をやっていくしかないだろうと思います。その結果、人口は残念ながら増えるのは今の時点では難しい。やがて、その子どもの数が増える、合計特殊出生率が上がってくる、それは期待したいところでありますけど、それが出てくるのは20年先か30年先であると思いますので、それも静止人口に到達するまでには2.1ぐらいにならないと難しいということですので、減っていく人口の中でどうやって発展を維持していくのかっていうのが重要であると思います。今回、人口推計で東京都を除く46の道府県が減少ということになっています。ですから、東京に人口が集まり過ぎるのをどうしていくのかというのは、それがいいのかどうかっちゅうことですね。それを今後は議論していくことになるのではないかと。ある意味、日本の人口問題は、韓国を見るとそうなんですけど、インソウルという言葉が言われているということですが、ソウルに人口が集中して、韓国では非常に大きな問題になっていると。おそらく何年か後に日本も同じようなことになってくるので、今のタイミングで東京に人口が集中している、そして、そこで合計特殊出生率が低いということを考えていかないと、何らかの対応を打っていかないといけないんじゃないかという気がしていますので、各関係する知事さんともお話もしていきたいというふうに思っています。それと今回、人口の自然減、これは日本全体の自然減ということなんですけど、社会増を達成された県があります。三重県は残念ながら社会増も達成できてないんですけれども、例えば、岐阜県とか静岡県、愛知県、滋賀県などは社会増を達成はしているんですね。ということは、これはどちらかというと東京と大阪の間の新幹線が通っているところということでありますので、日本の中心軸であります。そういう意味では、三重県もなるべく早いタイミングでリニアが開通をして、中心軸にまた復帰をするというか乗っていく、それも大事かなというふうに思います。それから、人口の関係でいうと、移住も大事ですし、それが外国人の方々が来ていただいて、三重県の場合は北部の自動車産業を中心に多くの外国の方も働いていただいているんですけど、そういった点についてもこれから考えていかないかんかなということは思っております。
(質)具体的に北部で外国人のことおっしゃっていただいたと思うんですけれども、知事として、外国人の定住とか何かお考えは。
(答)最大の問題は、やっぱり子どもさんの教育ではないかと思います。今、子どもさんが日本語で教育をする、あるいは母国語で教育を受けるときに補助をする人を雇うというのを県の補助も出してやらせていただいているところですので、そういったあたりを充実させていくというのは大事かなとは思っております。
(質)母国語が基本になっている。
(答)まずはでしょうね、日本語に慣れていってもらうという前に、やはりいきなり日本語って難しいですから、母国語を基にしながら日本にセツルメント定着していただくっちゅうことが大事かなとは思いますね。
○円安に伴う県内経済への影響
(質)それからもう1点、為替について、今、ドル円相場が大体昨日時点で154円となっていて、34年ぶりの水準ということなんですけれども、エネルギー価格の高騰とかそういう懸念はありますけれども、この円安が県内の経済にどういう影響を及ぼすかということについてお聞かせいただきたいのと、その中でも輸出産業とかインバウンドとかの関係ではかなり恩恵が出るんじゃないかなというふうには思うんですけど、そこに対して追加で何かされるとか、そういったことを今お考えだったら教えていただきたい。
(答)為替に関して言うと、光と影両方ありますんでですね、ご指摘いただいたように、輸出という面では円安が追い風になるということになりますし、それから、観光の中でも特にインバウンド、外国人観光客は円安であれば多くの方が来られるんです。残念ながらちょっと三重県、外国人の方はまだ来ていただいてる数が少ないんで、これは今もてこ入れをしてやっているところでありますけれども、多くの方に来ていただきたい。先ほどの大阪万博をきっかけにしたり、あるいは熊野古道20周年をきっかけにしておいでいただきたいというふうに思います。影の部分に関して言うと、原油価格、エネルギー価格が上がりますので、円安になるとここは効いてくる、なかなか厳しい状況になると思います。これは国の方でエネルギー価格の政策、前回もありましたけれども、必要に応じて支援をするということになってくると思います。県もそれに合わせて支援をしていくことを考えていきたいということを考えています。ただ、その円安の状況がどのぐらい続くか、どのぐらいの影響が出てくるか、これは見極めないといけないかなと思いますけど。
○熊野古道世界遺産登録20周年
(答:地域連携・交通部)今年度の三県連携の事業につきましては、現在のところ調整中でございます。以上でございます。
(答)調整中だそうです。今やってる事業ってあるんでしたっけ。
(答:地域連携・交通部)現在は、昨年度に立ち上げました熊野古道世界遺産登録20周年の推進会議において、合意された事業ですね、各市町さんの方で実施していただいている状況でございます。
(答)7月までにやる事業というのは、スペインの人に来てもらう以外は何かありましたっけ。
(答:地域連携・交通部)県としては、特にございません。市町の事業を実施していただいている状況でございます。
(答)市町は何をやってるんでしたっけ。
(答:地域連携・交通部)市町は、先日始神峠の桜のイベントとか女鬼峠を歩いていただくイベント等を実施していただいているところでございます。
(答)という、それぞれの市や町でイベントをしているということでございます。詳細はまた南部局の方に聞いていただければ。
○宮城県知事の国民スポーツ大会廃止発言
(質)前回の定例会見でも少し話が出ましたけれども、国体の開催について、宮城県の村井知事が廃止も視野にっていうところで話をしていまして、各都道府県の知事も賛同されて、いろいろ考え方もできるとは思うんですけど、三重県が国民スポーツ大会を2035年に開催を目指しているというところで、改めて三重県で国体を開催する意義についてと、やはり予算というところがかなりネックになっているというところで、このあたりどういうふうに削減して大会を目指していくのかというところの話をお聞かせください。
(答)先に、予算の方からお話ししますと、やっぱり国民スポーツ大会、国体ですね、かつての、これを開くということになると、かなりの金額がかかるわけです。これ、県によって、あるいは開催の仕方によって違うと思いますが、華やかな開会式をやってということになると、あとは施設を改修してということになると、三重県ぐらいの規模でも200億円ぐらいはかかるということになりますし、そんなにかけなくても100億円ぐらいの規模はかけるということになると思います。これがほとんどその自治体の持ち出しというか、県の持ち出しですね。それ以外に各市町もお金を出すわけでありますけど、国からの負担は数億円ぐらい、これ精査してみないといけませんけど。ということになると、なかなかもうそれぞれの県ではですね、かつてのように地方自治体にお金があるという時代ではなくなりました。三位一体改革以降ですね、県の方にはお金がそんなにないという自治体が多いわけです。もちろん資金が潤沢にある自治体もおありだとは思います。県もあると思います。そうした中で、今回、村井知事がお話をされて、いや、我々としてもそれはなかなか難しいですねと、やりたい気持ちはあるんですよ。あるんですけれども、県民の皆さんからいただいた税金をどこにどう使っていくのか。これは集中と選択であります。もちろん健康づくり、あるいはスポーツの振興というのは重要なものではあるんですけれども、県民の命を守る、子どもたちを守る、様々な県政の課題がある中でですね、どこまでやっていけるのかということであります。ただ、1巡目、国体を開いたときには、戦後の荒廃からの復興ということでインフラも整備をしなきゃいけないし、それから、ふさいでいる県民の皆さんの気持ちを明るくするという意味での意味はあったと思うんですね。それが3巡目については、やっぱり時代も変わってきてますし、一定程度インフラも整備はできました。そして、多額のお金をかけて、そこで得られるレガシーが今も有効なのかということも考えないといけないということだと思います。今、2巡目の途中であります国体については、スポーツ大会は、三重県としては残念ながらとこわか国体、そして障害者スポーツ大会ができませんでした。2巡目の大会は県知事としてぜひやりたいと思っています。2035年、ひょっとしたら今の形でのスポーツ大会、国民大会というのは最後の形になるかもしれませんけれども、これはしっかりとやっていきたいと思います。で、3巡目の議論はこれから行われますので、3巡目こうやっていこうという考え方はおそらく出てくると思います。それは2巡目の最後に行う三重県のスポーツ大会でも取り入れていくということになるのではないかとは思っております。
(質)今のところの考えとして、開会式の規模を小さくするとか、そういったところで予算の削減というのは知事の中で考えはありますでしょうか。
(答)これは関係者ともよくお話をしていかなきゃいけないところでありますので、私自身はまだ定見を持っているわけではありませんので、よく議論をしてですね、三重県の2巡目の国体、スポーツ大会の形を作り上げていきたいと思っております。
(質)国スポの関係の続きなんですけども、以前の会見だと一定の役割を果たしたのではないかと、知事、おっしゃったと思うんですけど、今もお話しされていて、現状のこの仕組みを変えないといけないというふうにお考えなんでしょうか。
(答)まず、変えるかどうかは別にして、今の形ですと、まず予算的な仕組みのところで言うと、都道府県の負担がものすごく大きいと思います。それは人口にもよるかもしれませんけど、三重県のような170万規模のところで国体を開催するというのは相当厳しい。それから、自治体からもお話を聞いていますと、国体あるいはスポーツ大会の基準というのがあって、その施設もそれに合わせて作らなきゃいけない。これもかなりのお金がかかる。今ある施設をそのまま転用、必ずしもできるわけではないということで考えると、予算規模的には相当難しいものがあるんだろうというふうには思います。
(質)ということは、見直しが必要という。
(答)私は見直しはするべきだろうと思います。多くの知事が、おそらく全てではないにしろ、そういうことをおっしゃっておられるんじゃないかなと思っています。現にそのスポーツ協会の方でもですね、3巡目に向けて見直しをしようということで考えていただいてるわけですので、そこに知事、場合によっては知事会、それから各々の知事の意見を反映していただくということになるんじゃないかなと思っております。
○熊野古道世界遺産登録20周年
(答:地域連携・交通部)先程、機運醸成のイベントについて、県事業はございませんというお話をさせていただきましたが訂正をさせていただきたいと思います。昨年(正しくは昨年度)の2月17日にですね、知事出席のうえ伊勢神宮を出発しました踏破ウォーク、伊勢から速玉神社まで向かう踏破ウォークを、今月の末から(正しくは5月の末から)再開をいたす予定です。訂正させていただきたいと思います。
(答)再開をいたします。
○エネルギー基本計画の見直し
(質)国の方でエネルギー基本計画を見直すという話が出てるんですけれども、脱炭素に向けての取り組みが大きくなると言われてまして、三重県では四日市コンビナートがあって脱炭素が進むと、ある意味需要に影響があって、四日市経済にも影響があるのかなと思うんですけれども、県としてエネルギー基本計画で三重県経済に与える影響なりお考えがあれば、今のところで結構ですけど教えてください。
(答)脱炭素の動きはこれも世界的な動きですので、累次のCOPでも脱炭素というのは世界で約束をしながら進んできてるわけであります。三重県が一人その埒外にいるっていうのは、これは無理やと思いますので、脱炭素の動きを進めなければいけない。したがって、県庁も、私も就任してからですが、ゼロエミッションみえプロジェクトというのを立ち上げて、四日市のコンビナートのその柱の一つでありますが、EV化でありますとか、洋上風力、あるいは自然再生エネルギーの検討みたいなこともやってきたわけであります。先程、ご指摘いただいたように、四日市のコンビナートは確かに原油を原料として使っているわけでありますので、脱炭素ということで言うと、この原料についても見直しをしていかなきゃいけない。で、これについては四日市で今検討会を開いてまして、これも2年ぐらい前からやってるわけですね、具体的には水素とかアンモニア、あるいは原油以外の例えばプラスチックでありますとか、そういったものを原料に変えていこうという動きがあるわけですね。この動きは今後止まることはないですし、加速していくことになるだろうというふうに思っています。エネルギー全体をどうしていくかっていうのは、政府が判断をする話でありますけれども、我々としては脱炭素の動きの中で自然再生エネルギーを志向していくことができないか検討を進めていきたいと思っております。
(質)他ありませんか。なければ第二さん。いらっしゃらないということなので、ありがとうございました。
(答)ありがとうございました。
了