知事定例会見録
令和5年11月1日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・ヤングケアラー支援ハンドブックの作成について(発表)
・リニア三重県駅の早期確定に向けたJR東海への要望結果について(報告)
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・ライドシェア
・大阪・関西万博
・キオクシアとウエスタンデジタルの経営統合交渉中断
・鈴鹿ポイントゲッターズ
・ジブリパーク
・クマ対策
・看護師不足
・県立大学設置検討
・県庁の組織
発表項目等
(知事)おはようございます。私からは2点であります。1点目は「ヤングケアラー支援ハンドブック」、これを作成いたしましたのでお知らせをいたしたいと思います。ヤングケアラーの支援ハンドブック、これヤングケアラーの支援をされておられる方々に対するハンドブックでありまして、令和4年度までに11の都府県が作成をされているということでございます。令和5年度作成、そういう意味では三重県、12番目ということになりますけれども、他の県の支援ハンドブックについて詳細に分析しておるわけではないですが、三重県の方は現場の人にも監修に加わっていただいたりしていまして、例えば社会福祉士会の方にも入っていただいて、ヤングケアラーについての実態の評価などもしていただいて、このハンドブックをまとめたと、こういうものであります。これは11月から順次、学校などの関係機関に送付をしまして、ご活用していただこうというふうに思っています。支援を必要とする子どもの早期発見、早期対応それができるようにということでありまして、ヤングケアラー、ご案内のように非常にデリケートな家庭内の話ということもございまして、本人とかご家族に自覚がないというのが通常であります。ただ、さすがにこの子どもにこういうことをやっていただいてては大変やろということもありますので、それであれば周辺が、あるいは社会的にそういう子どもたちの支援の手を差し伸べるというふうにしていきたいということでありますので、まずこのハンドブックを見ていただいて、どういうふうにしたらヤングケアラーということが、その人がヤングケアラーなのかどうかということがその子どもがわかっていって、それで支援をするとこういうことになっていきます。ヤングケアラーであるかどうか、どういうことをしていったらいいのか、気づきのポイントが、例えば5ページであるとか13ページに、まずヤングケアラーであるかどうかというのを認定をしていく必要がありますので、どういうふうにすれば気づくのかということも書いております。支援をする人がこれを見ながら、ヤングケアラーの方々への支援の手を差し伸べていくというよすがになるものであります。11ページに実態調査の結果も載っているものでありまして、この会見終了後にヤングケアラーの支援ハンドブックについて詳細な会見といいますか報告をさせていただくこととしております。これが1点目であります。
2点目ですけれども、昨日、JR東海を訪問させていただきまして、四日市市長、これ10月24日に三重県のリニアの期成同盟会を開催しましたが、その要望書を持っていったということでありますが、副会長の四日市市長とそれから伊賀市長、そして亀山市長、駅の候補地でありますけど、亀山市長に同席をいただきまして、JR東海の丹羽社長に要望をしたというもので、これ写真出ておりますけれども。去年は私1人で、コロナもありまして、要望させていただいたんですが、今回は3市長と合同で要望をさせていただいたというものであります。我々からリニア1日も早い完成を三重県全体として要望しとるという話を申し上げました。JR東海の丹羽社長から思いは同じでありますということでありますとか、引き続き綿密に三重県との意見交換をさせてください、あるいは駅はJR東海造りますけど、その周りのまちづくりとか、あるいは二次交通も重要でありますので一緒に考えていきましょうというようなお話がありました。二次交通、特に重要でありまして、リニアの効果を県全体に広げる必要がありますのでと、私の方からもさらに申し上げたんですけども、バス交通も重要ですけれども、在来線の活用ということに関していうと、JR東海さんにまたご相談さまざまさせていただきたいという話を申し上げたところであります。いずれにしましても、リニアの早期の完成に向けてJR東海と綿密に連携をとっていきたいと思っております。私からは以上であります。
発表項目等に関する質疑
○ヤングケアラー支援ハンドブックの作成について(発表)
(質)ヤングケアラーのハンドブックの方なんですけれども、改めて知事として今、県内ヤングケアラーの実態についてどういうご所感を持っていらっしゃるかというところを。
(答)ヤングケアラーにつきましてはアンケート調査をしました結果でいいますと5,586件が要対協、ここで登録しております数ですけど、それでいきますと111件ということに、要するに111人ヤングケアラーというふうに認定できる人がいるだろうということなんですが、要対協に登録していないケース、他のケース、社福とかいろんなところでヤングケアラーじゃないかって話が出てきているわけですが、それを合わせますと160人ぐらいということなんですけども、ヤングケアラーの推計というのをこれやっておりますけれども、全国で小中高のパーセンテージって出てきて、まあこれも抽出調査の結果ですけど、それでいきますとパーセンテージでいうと、小学校で6.5パーセント、中学校で5.7パーセント、高校で4.1パーセントと、これは学校の基本調査っていうのをやってるんですけども、それでいくとパーセンテージが出てきますので、それを掛け合わせますと三重県内に約5,000人のヤングケアラーがいるだろうというふうにいわれています。やっぱり子どもというのは勉強であったりとか、あるいは遊びであったりということで、他人の世話をするということで勉強とか遊びができなくなるというのは、これはやっぱり子どもの育ちに影響があるというふうには考えておりますので、社会全体でそれを支えることができないかということですから、まずは実態を明らかにするということも重要で、その実態明らかにするためにこのハンドブックを使っていただくとこういうことでございます。
(質)各社さん他にございますでしょうか。
(質)ヤングケアラーの関係で、今回この実態を明らかにするためにハンドブックを活用するというお話、知事からありましたけれども、ヤングケアラーを巡ってのこれまでの県としての課題という部分については、知事どういう部分があるというふうに考えていらっしゃいますか。
(答)まず三重県は全国に先駆けてヤングケアラーの調査というのを、これは抽出調査ですけどもやっております。そこで先ほど申し上げた数字が出てきているわけでありますけども、まずは実態把握というのが課題であるというふうに考えておりまして、抽出調査でやった結果ではなくて、できれば全体的にどのぐらいの人数の方がヤングケアラーと認定されるのかということをやっていくのがまず重要かなと思っておりますので、やるということを決めてやってきたと、これはいいと思いますけれども、あとは実態調査をして対応していくということであると思います。
その他項目に関する質疑
○ライドシェア
(質)発表事項外も含めてまず私から。一般ドライバーが有料で人を運ぶ、いわゆるライドシェアの導入を巡って岸田総理も自治体の意見を聞きながら導入に向けて議論を進めていくとおっしゃってますけれども、改めて知事としてこのライドシェアの導入の必要性についてどう思ってらっしゃるのかというご所感を。
(答)ライドシェアをどういうふうに定義するかによるんですよね。アプリによるマッチングってのはこれは問題ないと思いますけれども、アメリカあるいはヨーロッパ、ヨーロッパは逆に禁止する国も出てきてますけども、個人がドライバーとして、会社が何の責任も負わずに人を運ぶということの問題点、そこをどう考えるかということになると思いますけど、ヨーロッパで一旦ライドシェア入れた国が禁止に動いたというのは、やはり責任が全て個人に負わされていると、例えばライドシェアをやっている会社はマッチングをやっているだけで、例えば車内で犯罪が起こったり不都合な行為があったりしても、それは責任を負わないということになってるのが問題だということですね。それとあとはライドシェアが一般化して、使える人はいいんですけど、逆に情報弱者、例えばIT弱者みたいな人はライドシェアが増えてくるとタクシーが少ななっていきますので、そうすると今までつかまえられたタクシーがつかまえられなくなっていって、例えばお年寄りとかIT弱者の人が困ってしまうという問題もあるということから、ライドシェアは禁止をされたというふうに考えています。最大の問題はやっぱり営業で運転をする人ということになりますが、お金をもらって有償で運転をする人ということになりますが、その人を管理ができていないということだと思います。従って、去年の11月の知事会議で、私ライドシェアといいますか、今のタクシー不足に対する対応というのを提案を、実は国土交通大臣に対してさせていただいたんですけども、地方ではもう夜間を含めてタクシーが非常につかまりにくい状態になっていますということを去年申し上げました。その後いろんなところに出張に行きましたけど、東京以外ではもう本当にタクシーっていうのはつかまらない。横浜もそうでした、つかまりにくい状態でした。これはもう日本国中の問題になっておるのでということで、去年11月に申し上げたのは、会社が管理をするやり方で、運転手が不足をしているわけですから、例えば車両はこれ余っているわけですよね。運転手がいないという状況なので、今の二種免許にこだわる必要があるのかどうか。例えば一種免許の人であっても、今はもうカーナビもかなり充実をしてますし、それからサポートカーのシステムも充実をしてますので、二種免許を持ってない人であっても運転手として使うということはあるのではないかということですね。例えば、一定の時間なら働ける学生さんとか、あるいは家庭におられる主婦(夫)、女性も男性もおられると思いますけど、一定の時間なら働けるとか、こういう方が運転手として働くという仕組みを。ただし、タクシー会社がコントロールして、もしタクシーの中であるいは事故もそうですけど、何らかの事故事案が起こったときにタクシー会社が責任を取るという形でやるのであれば認めてもいいのではないでしょうかという提案をしたと思います。私の考え方はそれに尽きております。
(質)つまり、こういう最大の課題、個人が責任を負うという課題が解決できれば、知事としては積極的に議論を進めていくと。
(答)した方がいいと思います。今もう本当にタクシーつかまんないですからね。今のままでの従来のタクシー制度のままでは限界があると思いますね。三重県でももしそういう仕組みを作るということであれば、これは運輸局とも連携をしてということになりますし、タクシー業界の方々とも意見交換をしながらということになりますけれども、何らかの実験をするということであれば、我々も前向きに考えていきたいと考えると思っております。
(質)各社さんお願いいたします。
○大阪・関西万博
(質)関西万博に関する質問なんですけれども、昨日の県議会常任委員会でパビリオン自体の建設費の高騰に伴って、三重県のブース出展の金額もおおよそ1,900万円上がる見込みだという話が県の方からありましたけれども、まずこの受け止めについて一言お願いいたします。
(答)資材の高騰でありますとか、人件費の値上げによりましてパビリオンの建設費が上昇するということで、協会(関西広域連合)の方からですかね、話があったというふうに聞いております。なるべく安い方が当然ええわけでありますし、値上げをしていただかん方がいいわけでありますけれども、やむを得ない部分なのかなというふうには考えています。ただ、三重県としては、他にコスト削減できる部分がないかということを協会(関西広域連合)には求めておりますので、それを協会(関西広域連合)の方できちんとやっていただいて、なるべくコスト削減するようにということで進めていきたいと思っております。
(質)また改めて予算をかけてでも出展する意義があると思うんですけども、その観光の面であったりとか、そういうところで知事がブースに出展する意義はどのように考えてらしゃいますか。
(答)三重県は前々から言われていますけど、PRがあんまり上手ではないということでありますけど、万博というのは三重県をPRする絶好の機会だと思うんですね。ですので、こういうときにパビリオンを出してブースを出して、そこで三重県を宣伝をし、実際に三重県に来てもらうということが重要であると思いますので、一定の効果はあると思います。
○キオクシアとウエスタンデジタルの経営統合交渉中断
(質)2点お聞きします。まず最初の方はちょっと電子デバイスの話なんですけれど、アメリカのウエスタンデジタルとキオクシア、統合交渉が打ち切りになったというのが先週の話だったと思うんですけれど、韓国のSKハイニックスというメーカーの同意を得られなかったというのが背景にあるんですが、ウエスタンデジタルとキオクシアというと、四日市の東芝から引き継いだ工場への投資で、折半で投資をしてるという関係だと思うんですけども、これからこの枠組みがどうなるかって注目されるところではあるのですが、統合交渉打ち切りについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)キオクシアとウエスタンデジタルで統合することによって半導体製造の力を伸ばしていこうということを企図とされて目指されてやられたということだと思いますので、これが実現せんだというのは非常に残念でありますね。ただ、韓国の会社から統合について反対が出されますと統合できないという仕組みでありますので、やむを得ないとは思いますけれども、今後、今でもキオクシアとウエスタンデジタルは四日市もそうですが、岩手もそうですけど、共同して作業していただいてますので、そこは引き続き連携をしていただくということになると思いますし、経営統合と同じような効果が出るようなやり方について、恐らくこれから目指されると、両社でも目指していかれると思いますので、県としては最大限の支援をさせていただきたいと思っております。
○鈴鹿ポイントゲッターズ
(質)もう1点が例の鈴鹿ポイントゲッターズの話なんですが、昨日資料配布がありまして、ポイントゲッターズの運営会社のアンリミテッドの株主が東京の商社に変わりましたと。そこの社長というのが元Jリーガーであったという方ということなんだそうですけれども、これについてはどのような受け止めというか、だいぶスタジアムの問題とか、あるいは、いわゆる八百長の問題とかいろいろあってこういう経緯だったと思うんですけども、そのあたりも含めてどういうふうに見ておられるかという。
(答)ポイントゲッターズのチーム運営につきましては、JFLの方から適切ではないという話があったということでありますので、適切なチーム運営、クラブ運営を模索をされていたということでありますが、その中で元Jリーガーの方が社長をなさっておられる、工業系の商社ですかね、そちらに株を譲渡をするということで、それは適正なクラブ運営をするための手段の一環であるというふうに思いますので、これは評価できるのではないかと思います。今後、百年構想クラブの資格をポイントゲッターズ失ってるわけですけれども、それを取り返すために体制の立て直し、これをしっかりとやっていただく必要があると思っております。
○ジブリパーク
(質)今日、お隣、愛知県のジブリパークで、新しいエリアがオープンするということなんですけれども、開業から1年たちまして、三重県へのこのジブリパークの影響であったり、波及効果っていうのをどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
(答)もののけの里ですかね。今日オープンされるということでありまして、去年オープンされて多くの観光客がジブリパークに行かれていると思います。さらにそれが加速をされることになると思いますけど、今ジブリパークから三重県に来ていただいている方っていう数字は恐らく取ってないと思いますので、今後、ジブリパークに来られて、次どっか行きたいという方を、三重県に周遊型の観光になるかもしれませんけど、そういう形で来ていただけるように努力をしていきたいと思っております。
(質)ちょうど1年前の会見で、三重県の観光地のコラボもできるんじゃないかみたいなご発言もあったかと記憶しているんですけれども、今後そのあたりさらに強化するお考えであったり。
(答)どのぐらいのデータが揃ってるか、これ私まだ聞いてないので、観光部がそういうデータを取っているかどうか何か聞いたことありますか。
(答:総務部)聞いてはないです。
(答)ちょっと観光にも聞いてみたいと思います。
(質)まずはそのあたりの実態把握というかデータからっていう感じですか。
(答)そうですね。
○クマ対策
(質)全国的にクマの被害が出てるんですけれども、お隣の岐阜県でも対策会議を開いたりしてますが、三重県でも1人けが人が出ているやに聞いてますけれども、対策というか今後どうするかっていうことはあったりするんでしょうか。
(答)クマの被害は全国的に出てますよね。三重県では7月に作業員の方が、これ尾鷲でしたけど軽傷を負われたということでありまして、さかのぼっていきますと令和2年度に大台町で3名軽傷というのがあったということでありますが、5月と9月に各市町に注意喚起を我々やらせていただきまして、ホームページにも県民の皆さんに周知をしているということであります。今後どうなってくるか、今年はクマ多いっちゅう話ですので、三重県でも出てくる可能性があります。過去ではいなべですか、捕獲されたシカとかイノシシの捕獲網にクマがかかったということもありますので、そういったものも注意しながら、また情報発信をしていきたいというふうに思っております。
○看護師不足
(質)亀山で唯一入院可能な産婦人科の病院が来年度から看護師不足などを理由にベッドを廃止して、無床診療所への転換を検討しているようなんですけれども、看護師不足、今他のエリアでも今後こう出てくる話、現状も出ている部分もあるかもしれないんですけれども、そのあたり今後県として対策であったりだとか、何か考えている部分があれば知事のご所感をお聞きできますでしょうか。
(答)医療関係者の方の不足というのは引き続きあるわけでありまして、どういうふうにすればその解消ができるのかと。特に産婦人科とか小児科については医師、看護師のなり手も少ないわけであります。夜間の医療行為というのもやっぱり出てくるんでですね。亀山市でベットの廃止を検討してると、非常に残念な話でありますけれども、やっぱり総数増やさんとあかんので、今、医療保健部で医療計画も含めて議論してるところでありますけれども、他の県から三重県に医療関係者、看護師さんもそうですし、医師もどういうふうにそれを持ってこれるのか、これからしっかり議論を深めていきたいと思っております。
(質)知事としてこういった看護師不足っていう部分、他の部分にも影響が出てくると思うんですけれども、例えば知事力を入れてらっしゃる人口減少対策であったり、そういった看護師不足という部分がどういったところにマイナスの影響を及ぼすというふうにお考えでしょうか。
(答)看護師不足しますと、当然、医療行為ができなくなってしまうので、県民の安全安心って守れなくなりますよね。そこは県民の安全安心を守るというのが県政の一丁目一番地であるということでいうと、ここは対応してかなきゃいけないところでありまして、医師と看護師、それから薬剤師っていう医療関係者それぞれ不足してるところはあるんですけども、看護師に関していうと、県内に看護師養成の県立大学があるわけです。ただ、そこでも卒業生で県立の看護大学(正しくは「県内」)に残ってくれる人は6割ぐらいしかいないということでありますので、できれば100パーセントに近い形で残っていただくようにということで対策を講じているわけですが、これからもそれを進めていくということ。それから卒業生だけではなしに、実際に働いておられる看護師の方々が県外で働くということがないようにどうしたらいいのか、これは検討を進めなきゃいけないということもありますし、さらに看護師といいますと潜在看護師ということで、一旦看護師をされていた方が家庭に入られる、あるいは他の職業に就かれるということもありますが、これをどうやって看護の世界に戻ってきてもらうのか、これも考えていかなきゃいけないわけでありまして、看護協会さんも一生懸命やっていただいてますので、看護協会さんとも連携をしながら具体的な効果的なやり方をこれからも探っていきたいと思います。
(質)第二県政さんも含めてお願いします。
○リニア三重県駅の早期確定に向けたJR東海への要望結果について(報告)
(質)リニアですけど、前葉津市長が行かれなかったのは、都合か何かがつかなかった。
(答:地域連携・交通部)日程がちょっと合いませんでした。
(質)前葉さんも副会長には入っているんだよね。
(答:地域連携・交通部)入っております。日程が都合がつきませんでしたので、欠席となりました。
(質)今後のリニアの行程ですけど、この前総会をやった時に三重、奈良、大阪3県でも期成同盟つくっているじゃないですか。それを今年奈良でやるという話で、日程はまだ出ていないですけど、その年内にそれをやるという形でよろしいんですか。
(答:地域連携・交通部)一応、年内の実施っていうことで予定しております。
(質)年内ですね。
(答:地域連携・交通部)はい。
(質)これ3県であわさった時に、この前のJR東海さんの説明よりももう少し踏み込んだものが出るんですか。
(答)どうですかね。それは向こう次第ですね。
(質)31日、昨日知事とか行かれた時に、その辺の話っていうのは出てないんですか。
(答)出てないですね。
(質)それはまだ言えないんですね、今月とかその3県のやつは。
(答)いや、まだ決まってないのかな。
(質)全然決まっていない。
(答)私もまだ聞いていない。まだ決まっていないんじゃないですかね。
(答:地域連携・交通部)まだ決まっていません。
(質)まあ年内にはやると。
○県立大学設置検討
(質)先月20日の全員協議会で、県立大の設置についての県当局の判断を示されて、その時に知事がいろんなアンケートをとったと、父兄へのアンケートということもおっしゃったんですけど、父兄というのは昭和の時代使ってて後半父母にかわって特に平成になってからは保護者というふうに変わってんですけれど、それをあえて父兄という言葉を使われたというのは、教育的に東近江市長のような何か知事自身にその教育行政のお考えがあるからですか。
(答)いや、特にないですね。父兄というのは何かで目にしたのか、昔の言い方を使ってしまったのかもしれませんね。そういう意味では、保護者の方が適切であったかもしれません。
(質)保護者の方が適切というふうにはお考えなのですね。
(答)そうですね。父兄って父と兄ですからね、保護者の方が適切ですね。
(質)使い間違えたということですかね。
(答)間違えたということですかね。
○県庁の組織
(質)ちょっと空中戦になるんですけど、組織論になるんですが、今知事の今年度とかも含めて政策企画と総務というふうに事務的なものは総務に分けてとか、例えば広聴広報課が戦略企画から総務に移っているとか、秘書課もそうですけど、何かそういう区分けで割りと国的な組織のつくり方なんですけど、平たく言えばガバメント、統治からガバナンス、というふうに三重県政は変わってきていて、それがちょっと今回はガバメントの統治の方に若干組織がぶれているような気がするんですが、この形の方が知事自身は職員が育つとか、そういうところにある程度の確証というか、今までのご経験からそういうものがあるわけですか。
(答)そうですね。組織を担当して、直接の組織担当もやっていましたので、そちらの方が効率的だと思うんですね。県庁の職員の人に話を聞くと、今までは仕事の押し付け合いで、これは担当部はここだからお前がやれみたいなものが結構あって、最後引き取るところがなかったという問題も聞きます。それは総務が全体の管理をして、そして政策のまとめというのは政策企画部がやるということで、最終責任はどちらかが負うというふうにしとけば、ポテンヒットみたいにどこの課どこの部がやるか決まりませんということはないので、そういう意味では今のやり方の方が効率的である、県民のために仕事はできると思いますけれどもね。これは必ずしも国だけではなくて外国、フランスとかアメリカの組織の仕事の仕方っていうのを見てきましたけど、そういった国でもやってますので、何が効率的かっていうことだと思いますね。
(質)ただ、民間で例えば京セラの稲盛さんなんか言われてたのは、組織というのは、末端の社員まで経営者意識を持つことだというふうなことをよく言うじゃないですか。それからいくと、ガバナンスの方がそういう組織になりやすいじゃないですか。その辺が逆にいったら、それを目指して北川さんの最後のNPM、ニューパブリックマネジメントとか、野呂さんのときのガバメントからガバナンスへとか、そういう形でそれぞれの部分部分の組織が強くなって、アメーバ的に組織拡大するというふうな形できたんですけど、そこがちょっと逆に歴史が戻ったような感じがあるんですが、それは知事はその問題視はされなかったんですか。
(答)私も民間で働いたことがありますけど、民間と公務員やっぱり考え方基本違うんですよね。やっぱり収益上げないかんという民間企業と、それから仕事はこれはちょっと語弊がありますけれども、どれだけ頑張ってやっても給料は変わらないという公務員の世界とは、やっぱり組織論の在り方も違ってくると思います。民間の場合は、それは一人一人の人間が、例えばクラスターであったり、アメーバ経営であったり、あるいは営業本部制であったり、そこがあたかも小さな会社のように作業をして、そこの営業本部で収益を上げたら、そこはボーナスをどんと増やすというやり方ができたらそれでいいんですけど、役所にそれを持ち込むと、絵に描いた餅になって働かん人は働かんようになるんですよ。なので、そこは管理をする所はしっかり管理をするというふうにして、人事評価でそれを見ていくというやり方しかないんじゃないかなというのが、官民両方で働いた私の感想ですけどね。
(質)知事の民のご経験というのは、関西空港会社で公企業ですよね。全く民間じゃないし。
(答)ただし、それは社長がもう代わって役人がやってた時代はそうだったんですけど、私が行った時はもうパナソニックの人でやってましたから、かなり民間流のやり方ではありましたね。株は確かに国が持っていましたけれども、あとはパナソニックの人から新関空会社になって住友銀行の方に代わりましたけど、民間の経営の仕方ってのはこうやるんだなっていうのはよくわかりました。
(質)ただ、その時知事は転籍されたわけじゃなくて。
(答)出向です。
(質)片道切符でもなく往復切符ですよね、戻るから。それからいったら、向こうさんにとってはお客さんじゃないですか。
(答)お客さんというか。でも、民間の人は出向で来ている人間でも徹底的に働かせるってことですから、お客様扱いをされたことはないですね。そんな民間は多分ないと思います、出向で来ているからどうぞお客さんってそれは例えば県に来ている国の人とかいうのは、そういう意識はひょっとしたらこれは三重県というわけじゃないですよ、あるかもしれませんけど、そんな意識は民間にはないですね。
(質)向こうさんの会社でやっぱり国の大事な人を預かっているんだからという。
(答)全然そんなことはない。徹底的に働けと国とのパイプがあるので、そのパイプを使って働けということで、それは私は普通の考え方と思いますけどね。
(質)その組織論全般の中で、有識者的なやつで経営戦略会議とか、アドバイザリーボードとかありましたけど、これ打ち出しのときは結構我々も情報をもらったので、こういうのできますと、だけどこれいつの間にか閉じたやつもあるんですよね。その宣言は全然ないから、まだいまだに存在してるのかと思ったら、もう既にないんですね。この辺、統合されてどうされます。
(答)ごめんなさい、統合。
(質)だから経営戦略会議があったじゃないですか、産業戦略についてアドバイザリーボードで寺島さんなんかも入っていたやつですけど、これも今閉じた状態じゃないですか。これは、この形でやるのか、それとも全部統廃合をして、何かそういうものをつくるのか。その辺はどうされるのですか。
(答)有識者会議、一般論として申し上げると、やっぱり公務員が考えることって限界ありますよね。ですから、マスコミの皆さんのご意見も聞くことを今やってますし、それからやっぱり大事なのはその道で研究をされてですね、こういうやり方のがいいんじゃないかというご自身の意見を持って、例えば、大学の先生とか、大学に限らずですけれども、研究者の方のご意見を聞くというのは重要だと思います。そういうことをやっていく必要があると思います。ただ、一定の役目を果たしたということであれば、閉じるものもあると思いますので、今後、県としてこういう分野についてはご意見をお伺いしたいというものについては新たにつくっていくということになると思います。今は、例えば観光でありますとか、あるいは産業の半導体なんかもそうですけど、それぞれの個別の分野で有識者の方々のご意見を県立大学もそうでしたけど聞いていくというやり方をとっていますが、全体的にも、例えば三重県、これからどんなふうに県政運営をしていったらいいのかというのもですね、これやっぱり県庁だけで考えるのは限界がある話ですから、外部からご意見も聞きながら進めていくということですから、ご指摘いただいた経営戦略会議は一旦終了してますけれども、人選も含めてどういった方々からご意見をいただいたら、三重県の県政がさらに良くなるのか、全体的な話は難しいところあるんですけど、それも今後考えていきたいと思っております。
(質)今は、この既存のやられていたやつは、ある程度閉じた形の中で、一見知事になってやられたのが、この前の人口減少対策の有識者会議のやつあるじゃないですか、ということは、政策によって観光は観光で、もともと協議会ありましたけど。
(答)審議会ありますよね。
(質)そういう個別によって、例えば児相の問題とかもそうだけど、それはそれでつくっていくというイメージですか。
(答)つくっていくというか、我々だけでは答えが出せないような問題については、ご意見をお伺いしていくということですよね。あとは全体について、どういうふうにするのか、これもあった方がいいと思いますので、検討する、進めていくということになると思います。
(質)つまり、それは名称はともかくとして経営戦略会議的なものをやるという。
(答)それをやった方いいと思いますね。
(質)前、若手職員中堅育成塾っていうのを月1回ぐらいやっていて、これは、一見知事も国の35年でしたか、ご経験があるので、ある程度いろいろなパイプがあるとおっしゃっていましたけれども、それからいくとそのパイプを使って、前は若手職員中堅育成塾というのをやってて、月1回ぐらい。今評論家の古市さんとか、そこそこテレビ出てたりとか、そういう人たちを呼んで職員だけですけど、メディアも入っていましたが、そういうのやっていたんですけど、そういうのをやるお考えはない。
(答)それはすみません、私、どんなことをやっておられたのかわからないもんですから、聞いて必要であればやるということだと思いますけれども、そのメリットがどんなところにあったかということも見ていかなあかんですね。
(質)全般にこういう有識者やるときに、前の知事なんかは、お一人お一人の委員の方の影響力が強い、インフルエンサーみたいなものだと。だからその方に、例えばJRの松本さんも経営戦略会議に入っていましたけど、影響力はその方は強いので、100人とか、場合によってはそれを超える人たちに影響を持つと、そういう方たちに三重県に来ていただいて、できたら泊まっていただいて、飲食もしていただいて、三重県の良さを知っていただくと、三重県の良さが広まっていくだろうというふうなことをおっしゃってたんですけど、その考えについてはどう思われますか。
(答)機能を分けて考えた方がいいと思いますよね。例えば、今おっしゃっているのは三重県の良さをアピールするということなんで、まあ観光とか、あるいは三重県の産品についての効果を、効果といいますか、三重県を宣伝してくれるような人ということですよね。それは、経営戦略会議とは別だと思いますね。経営戦略会議は、おそらく三重県県政の課題は何なのかと。それについてどういうふうにすれば、その課題解決ができるのか。したがって、他県でそういう課題解決やった方とかですね。あるいは他の行政組織、例えば市町でもいいですけど、人口減少対策をやられた先進的なことがありますよね。そこで、行政をやられた方とか、そういう方からご意見を聞いて、防災なら防災、それから観光なら観光、それと産業育成なら産業育成、そういうことをやっていただくのがおそらく経営戦略会議なんやと思うんすよね。インフルエンサーみたいな方は、また別に観光なのかあるいは産品なのかですね、そういうところで有識者としてご意見をいただいて、実際に泊まっていただいてもいいと思います。今、観光のアドバイザーなのかな、そういう形でそういった方々に来ていただこうということで動き始めてますので、その機能をそっちに持たせるということだと思いますよね。
(質)山田さんとかですか。
(答)まだ人選は決まってないかもしれません。
(質)ツェルマット村の。
(答)例えばですね。
(質)前の知事の言ってたのも、別にインフルエンサー的なのは副次的な産物であって、県政についてどう思うかと、三重県について、ゆかりの人もあるけれども、そういう考え方を持っている人というのは、とにかく人への影響力強いと。
(答)それは、必ずしもそうとは言えないと思いますけど。
(質)我々よりはぶら下がっている人は多いですよね、影響している人は。
(答)機能を分けて考えた方がいいと思いますけどね。三重県の良さを発信するっていうのは別の機能ではないかなと思いますけどね。三重県の県政についての課題を話していただいて、どんな風にしたらいいかということをおっしゃっていただく人は、地方行政とか、これ地方に限らず国の行政とかでやっておられた方とか、あるいは逆にその行政の客体になっている人もいいかもしれませんね。そんな方に話を聞く、県内におる人もそうかもしれませんし、県外の人に聞くのは有効だと思いますけどね。
(質)県政そのものをいろいろ考えて外の方に、外なる目というのもありますけど、内なる目、外なる目っていうのがありますが、考えていただいて、その人たちが三重県っていいところだねって、ファンになってもらうことには別にやぶさかじゃない。
(答)やぶさかではないですけど、むしろ逆に経営戦略会議的なものでいうと、三重県がここが弱いんじゃないかと、むしろ逆にですね、ワーストケースみたいなことを言ってもらった方が役に立つんだと思うんですね。
(質)ネガティブスタンスに立てるしと。
(答)逆にそっちの方がいいと思います。国際会議でもそうですけど、ベストプラクティスやりますけど、ワーストプラクティスの方が、改善効果が高いですよね。
(質)わかりました。
(質)よろしいですか。
(答)ありがとうございました。
了