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令和05年10月17日

知事定例記者会見

知事定例会見録

令和5年10月13日
於:プレゼンテーションルーム

発表項目等 

奈良時代における斎王の宮殿の発見について(発表)
第44回全国豊かな海づくり大会にかかる三重県実行委員会事務局の看板掲揚について(発表)

質疑項目

・発表項目等に関する質疑
・全銀ネット送金障害
・人事委員会勧告
・三重県観光振興基本計画中間案
・中部圏知事会議
・大阪・関西万博
・生成AI

発表項目等

(知事)おはようございます。私の方から今日は2点お話をさせていただきます。1点目は斎宮跡でございますけれども、ここでは斎王の宮殿の発見が行われたということで、非常に考古学的にって言うんですかね、歴史的に大きな発見でございます。実は斎宮に関しましては歴史博物館がここの発掘調査を実施しておりましたところでございますが、平成元年から30年以上、35年調査を実施してきました。これまでに飛鳥時代、これ近鉄はこう走ってまして、こっちゃ側が伊勢の。飛鳥時代の斎宮跡は、これ正殿ですけれども、令和2年に発見をされています、この辺り。そして平安時代の斎宮、これは非常に大きいんですけれども、碁盤の目になっているんですけれども、これは最終的には平成21年頃までに発見されているんですが、実は奈良時代、ここがわかってなかったんです。斎宮は時代とともに転々としていたという。結果論ですが、ということなんですけれども、これは奈良時代の斎宮跡が見つかったということでございまして、飛鳥時代の斎宮のすぐ近いところ、近鉄線に近い北側、こんな感じですかね。今博物館の保存されているところはここ、平安時代のものなんですけれども、これが見つかっております。これが特徴的なのは他の遺跡、全国のということですけれども、でも見られないような建物の跡が特別な構造があったのではないかという柱の跡で推測されるわけなんですけれども、こういう巨大な建物、二つの建屋が結ばれる感じになりまして、ぐるりを廂(ひさし)が取り巻いているというものであります。畳でいうとこの廂部分も込みでいうと、全部で157畳敷きぐらいの巨大な建物で、これは全国でこういうものは見つかったとは聞いておりません。また、斎宮の中でも発見された建物の中でも最大の規模であるということで、全国的にも例がない発見ということでございます。これは間違いなく奈良時代の斎王の宮殿であろうということは全国の考古学の方に確認をし、20人程度の方に確認をしましたけれども、そういうことだろうということでございまして、残念ながらこれこういう形で掘立柱の建てる跡が残っているんですけれども、風雨で劣化していきますんで、残念ですけど10月30日から埋め戻し作業を開始をいたします。その前に10月21日の土曜日ですけれども、現地で説明会、それから歴史体験イベントも開催をいたしますので、多くの人に実際に現地に来ていただけるとありがたいですねということです。これにあわせまして21日イベント、古代の衣装の試着体験とかそういうこともできますので、多くの方に来ていただけるとありがたいと思っております。以上1点目でございます。
 
2点目でありますけども、昨日ご取材をいただいた方もおいでになられますけど、第44回の全国豊かな海づくり大会三重県実行委員会が昨日開催をされまして、開催地でございますけれども、志摩市と南伊勢町ということで決定をされたわけです。運営の要領の概要も決定をされました。今日、皆さんにお伝えをさせていただきますのは、10月の17日でございますが、県庁6階の農林水産部のフロアのところで看板、これをご披露をさせていただいて掲揚をいたします。看板は、木材はFSC認証を取っております尾鷲ヒノキを使っておりまして、題字につきましては県立尾鷲高校の橋本野愛さんが揮毫していただきました文字が書かれております。こういった形で機運を盛り上げていきまして、両陛下おいでになられるというふうに思っておりますけれども、41年ぶりの三重県の大会、盛り上がるようにやっていきたいと考えているところでございます。私からは2点以上でございます
 
発表項目等に関する質疑
 
奈良時代における斎王の宮殿の発見について(発表)
(質)斎宮跡の発見の件なんですけれども、改めて知事初めてこれを知った時の感想と21日に説明会があると思うんですけれど、県民にどういうところを見ていただきたいという思いがありましたら、よろしくお願いいたします。
(答)県民の皆さん、それぞれに思いは異なっていると思いますけれども、しかし、三重県で日本の歴史の中でも非常に重要な発見がなされたというのは大きな出来事だと思います。私自身は小さい頃に古墳を掘りに行ったりしておりましたので、非常に興味を持って自分自身もこの場所に行って、作業に参加したいなという気持ちを持っておりましたけれども、残念ながら埋め戻しされてしまった後にしか行けないかもしれないので、本当はこの21日にちょっとでも時間を作っていきたいというふうに思っているところでございます。本当にこの現場というのは、そこへ行かないと見れないので、考古学のファンの方だけではなくて、歴史に興味をお持ちの方々、ぜひ多くの方においでいただきたいというふうに思っております。
 
(質)全国的にも例がないという話ですけれども、これは当時の都がおかれていた奈良の平城京でも例がないということですか。
(答)そのようです。これは考古学の専門家である、私は専門家ではないので、私がお答えするよりも造詣が深い人が答えた方がいいと思います。
(答:環境生活部)全国的に例はございません。今回で初めてということになります。
 
(質)首都にないものがここにあったというのは、どういう。
(答:環境生活部)今回は知事もおっしゃられました二つの堂を一つに結合させて、廂をめぐらすという非常に格式の高い特異な建物だということがあります。都ではないということですけれども、天皇の代わりに斎王というのはこちら斎宮に赴任していきます。やはり天皇の代わりということですから、そういう位置づけというところですから、天皇に代わったとてもいい建物をここにこしらえるんだというそういう思いがあると思います。
(答)都は、機能的にもっと違う形をとっていたということがあるのかもしれませんが、それまた会見終了後にお話をさせていただきたいと思います。
 
(質)斎宮跡の関係で、平成元年から発掘調査をやられてきたということですけれども、こういった今回のものに限らず、発掘調査の結果、跡であったり前回見つかったのはいつになるんでしょうか。今回の宮殿跡に限らず、他のものも含めて何か発掘調査というか見つかった。
(答)大きな発見という意味ですよね。一つは令和2年がありますが、そういうことでよろしいですか。どうぞお答えください。
(答:環境生活部)博物館で調査した30年間以上、三重県で調査したのはもう54年目ということになるんですけれども、半世紀を超えております。飛鳥時代の斎王の宮殿というのは、令和2年に見つかったということですけれども、それ以外にはこちら平安時代の斎宮の寮長といいましょうか、役所のトップですね。当時でいうと知事みたいな方の邸宅といいましょうか。中心的な建物今ちょうどさいくう平安の杜ということで、復元建物をつくられておりますけれども、そういったものが大きな発見だというふうに考えられます。
(答)知事はおそらく国主なので、これは二重構造になってまして、斎宮というのは特別の組織ですね。伊勢の国全体を治めていたのがおそらく伊勢の頭(かみ)ですので、それとは別の組織としてここだけに置かれているんですね。そこの長官ということですね。
(答:環境生活部)長官です。
(答)寮長というのは、長官ということです。
 
(質)知事としてこういう歴史的に意義があるものが県内で見つかるということに対する意味づけだったり、意義というのはどういう部分にあると思われますか。
(答)三重県、かつての伊勢の国ですけれども、これは律令制度の中で12であったかと思いますけれども、大国のうちの一つであります。それも伊勢神宮があることが示すように、歴代朝廷の中で特別の位置を与えられた国であります。ですから、こういったものが斎宮制度もそうですね、斎宮制度もこれ伊勢しかない制度でありますので、こういったことが見つかるのも当たり前と言えば当たり前なんですけれども、非常に貴重な人類の日本人の財産であると私は考えております。多くの人に見に来ていただいて、それを実感していただきたいと思いますし、また知事として申し上げるとすると、これはつくりたくてもつくれやん観光資源でありますので、三重県にこれがあるということは非常に大きな意味や意義を持っていると思います。多くの方に来ていただけるように、どういう使い方ができるのか考えていきたいと思います。
 
(質)気の早い話というか、計画というか願望という話になるかもしれないです。せっかくそういう類を見ないような様式の建物の跡が見つかったということでですね。いずれはその例えば、実際にそれを復元してみるとかいうようなご希望や思惑はあったりしますでしょうか。
(答)今、復元されているのは、この辺に実はあります。ですから、できたら将来的には今回見つかったものまだ当然復元としていないんですけれども、復元をしていって多くの方に来ていただければというふうには思っております。斎宮はこれだけではなくて、伊勢物語の舞台になったりとか、古代の王朝の朝廷の舞台になるところでもあります。それから来年ですかね、大河ドラマでも平安朝が取り上げられるということですので、そういったあたりで斎宮も取り上げられるといいなというふうな思いも持っております。
 
その他項目に関する質疑
 
JR関西本線
(質)発表項目外で。JR関西本線について、輸送をめぐってJR西日本さんとか伊賀市さん亀山市さんとも存続に向けた協議をされていると思うんですけれども、改めて現時点で知事が認識されている利用促進に向けた課題点と、今後の県の取り組みやその方向性についてお尋ねできませんか。
(答)関西本線につきましては、2年前(正しくは「1年前」)であったかと記憶しておりますけれども、関係自治体、具体的には、伊賀市、亀山市さん、それからJR西さんに入っていただいて県も入りまして協議会を実施しているところ、定期的に開いております。本会につきましては、その都度調整をしながら時期的な調整をしながら開いているところでありますけれども、こういった動きをいち早く全国の中でもやっているということには意義があると思います。関係者が集まって忌憚のない意見を交わすということが重要であると思います。利用者、輸送密度はつい最近、JR西日本が令和4年度の分を発表しましたけれども、これ全国的にもそうですけれども、3年度に比べるとちょっと上がっているということです。令和4年度が864人、令和3年度が766人でありますから、輸送密度2,000人、もしくは1,000人という規模からすると、基準からすると、それを下回っているということですので、全く楽観はできないという路線であるのも事実であります。従いまして、鉄道を廃線反対と言っているだけではどうしようもないものですから、利用促進をやっていくということで、今モニターを募集して実際に乗っていただいて、どういう点が改善すべき点なのかということを明らかにしようとしているところがございます。それから加えまして、その会議の中でも議論が出ておりましたが、かつては国鉄時代は当然ですけれども、名古屋から直行の急行が走っておりました。今回も直行運転できないかという声もありまして、それはJR東海さんに私の方からも働きかけをしております。いずれかのタイミングで実行できるのではないかなと思っております。引き続きこれはお願いをしていきたいと思っているところであります。
 
全銀ネット送金障害
(質)一昨日までですかね、全国銀行データ通信システムの大規模な障害というものありました。これに関連して県が関係するお金のやりとりでどれぐらい、何件なりいくらなり影響が出ましたかということと、それへの対応ですね、もう障害は復旧したということですけれども、どういうふうにされたのか、というあたりをお聞きしたいです。
(答)県の指定金融機関は百五銀行さんなんですけど、ここは障害が発生していないということですので、指定金融機関を通じての対応というのは、特に今問題があるという情報には接しておりません。県民の方からの問い合わせについてもない状態であります。一部都市銀行を受取口座にしている県の職員については、振り込みが若干遅れたという話は聞いております。それから、児童手当の振り込みに影響、これはどちらかというと県ではなくて市町の話でありますけれども、各市で影響があったのではないかというふうな声を聞いているところです。具体的には、各市町でどういった影響があるのかというのは、お掴みになる、把握されるというふうに思っておりますけれども、今後の対応ということでありますけれども、これは銀行間の為替決済システムの話ですので、そこでシステムダウンがないようにやっていただくというのが一番重要であるとは思いますけれども、仮に振り込みができなくなってしまったということであるとフェールセーフで今のやり方だけではなくて、別のやり方を考えていくとか、例えば銀行を複数銀行で対応できるようにしておくということが必要になってくる可能性はあると思いますけれども、これは銀行システム全体の話ですし、私どもだけの話ではなくて、全国的な話であると思いますので、全国における検討を待ちたいと思っております。
 
人事委員会勧告
(質)給与勧告の件です。まずもって簡単に受止め、今後どうしていくかということをお願いします。
(答)若年層の初任給をはじめとしまして重点を置いて改定をしていただいたということでございますので、これは人事院の勧告も同様の方針でございますので、若年層の給与を上げるということ、魅力を高めることの一環として必要であろうと私も思っておりますので、今回は時宜を得た勧告をいただいたというふうに考えております。
 
(質)これは月給の話でございますね。ボーナスの方ですけど、こちらの受止めはいかがでしょうか。
(答)ボーナスも民間と比べますと、支給月数的に0.08下回っているということでありますので、民間との較差をなくしていくというのがこの人事委員会制度の役割の一つでありますから、そこについても引き上げるという勧告いただいているというのは、これはもう適切なものではないかなと考えております。
 
(質)この民間との較差の話ですけれども、知事がよく使われるエビデンスですね。これ実際のところ知事としてエビデンスが担保されたものだとお考えですか。
(答)民間の給与を、公民較差というふうに言いますけれども比較をして、それに基づいて報告勧告をいただいておりますので、実際のデータに当たっていただいて、勧告をいただいているものと考えております。
 
(質)その実際の民間のデータですけれども、これ自体がエビデンスを伴ったものだとお考えですか。
(答)それは全体を把握、網羅しているかという意味ですかね、三重県下。
 
(質)それもそうですし、また知事としてこのデータ自体をご覧になってはいませんですよね。
(答)詳細なデータについては私は見ておりません。較差がこれだけあるという数字を聞いているということであります。
 
(質)これ人事委員会からも当然公開できないものというような扱いだそうですけれども、そこの要は生データの部分、実際のところ民間企業がどれだけの何カ月分のボーナスなのか、給料の金額がいくらなのかというこの仮に抽出の調査であったとしても、その生データをご覧にならずに、これがエビデンスが保たれたとおっしゃるのがどうかというところで受止めいかがですか。
(答)全てのデータに当たるわけにはいかないというふうに私も時間的な問題もありますし、それから企業情報との関係で私ども守秘義務がありますので、それを知ったからといって口外できないのはわかってはいますけれども、自分自身を信じていないわけではありませんけれども、しかしながら任せるところは任せるということですので、人事委員会の方でそこはチェックをしていただいているというふうに思っております。
 
(質)これが県庁内の組織であれば、職員を信じているという言葉で担保できるのかもしれませんが、一転人事委員会という組織は一定独立した機関であると思うんです。というところの関係で、やっぱりそこは一定連携は取れるけれども、なかなか独立した機関という事情があるという中で、例えばですけど、県としてじゃあ月給であったり、ボーナスの実態はどうなのかというのを例えば独自に調査したりといったところで、例えば人事委員会との勧告との突き合わせもできるでしょうし、何かちょっとそういう賃上げの話にも今全国的にもなってますけど、例えばそういった手法はいかがでしょうか。
(答)国においても人事院が調査をして、それを受け止めて総理ですけどね、人事院の方で給料を決定をしていくということになっていますが、戦後つくられた委員会制度、この委員会制度は今まで適切に運用されとると思いますし、何らの問題があれば、それは是正をする必要があると思いますが、現段階においてそこまで必要はないと思います。また、知事部局において、民間企業の給料がどのぐらいなものなのかというのを調べる必要があれば調べていくことも重要かもしれませんけれども、先ほど申し上げましたように、今の段階においてそこまで必要なのかというふうには思っております。必要ないのではないかというふうに思っております。
 
(質)4.5カ月分、ちょっと何人かに聞いたらとてもとてもというようなコメントが返ってきましたけども。
(答)とてもとても。
 
(質)そこまではと。
(答)そんなに要らん。
 
(質)実際どうですかと。
(答)ボーナスそんなに要らんという意味。
 
(質)それぐらいもらっていますかということで。
(答)民間企業という意味ですか。
 
(質)とてもとてもと、そこまではと、というコメントもさっきあったんですけど、ちょっと聞いてみたら。
(答)三重県内の企業の皆さんにということですね。
 
(質)皆さんには聞いてないけど。
(答)の方にと。それは企業によりますよね。
 
(質)知事としてこの4.5カ月という金額の純粋な多寡の受止めはいかがですか。
(答)先ほど言いました公民の較差があるということ、それを是正するためにこのぐらいの金額、これ積み上げですわね、今までボーナスは民間との関係でいくらになっていて、現段階においてその差があるかどうかというのを見て、そこを積んでいくという制度になっているわけです。あるいは場合によって多すぎれば下げるという制度になっているわけです。なので、これはある意味数字を見ながらやっていくということですから、妥当な数字なんじゃないかなとは思っております。企業によってやっぱりちゃうと思いますね。出る時はどんと出る人も、出るところもあるかもしれませんし、なかなか難しいなというところもあると思いますね。
 
(質)まだ続きます。その引き上げですけれども、相次ぐ事務処理ミス、それから個人情報の漏えい、それから公文書の紛失というところで臨時庁議まで開いて、やっぱり事務処理ミスの根絶というところで、これは県民の信頼も失墜したということで、多くの方は頭下げられてましたけど、そんな中で仮にこの給与、ボーナスの引き上げというのを適用するということについて、もし仮に引き上げたとすれば県民の理解を得られるとお考えでしょうか。
(答)私は理解得られると考えています。給与の引き上げと不適切な事務処理、これは分けて考える必要があると思います。不適切な事務処理が何に基づくものなのかということですが、システムに基づくものであれば、そのシステムを変えないかん、これは前回の庁議でも話をしたところでありまして、通達文書も改善をしたところであります。また個人が不適切な事務処理を行ったということであれば、これは懲戒処分、説諭処分で対応していくものでありまして、公務のやり方についてその個人に是正をしてもらう必要があるというふうに考えます。給与制度は先ほども申し上げましたけれども、全体で考えていく話でございまして、民間企業との較差、これに基づいて是正をしていくという制度にこれ国も地方もなっているわけでございますので、これは切り離して考えていくんだと考えます。
 
(質)切り離して考える。あれはあれ、これはこれというところが、県民に率直にこのロジックが伝わって理解得られるのであれば確かに理解を得られると思うんですけれども、常に過去の知事の方もそうですけれども、この事務処理ミスということの責任というところでは一定自らが責任を取られるというような対応もありました。例えばそういった不祥事を受けたということでの給与カットということもあったと思います。知事自身としてちょっと給与の話とは変わりますけれども、そういったところで自らの責任で何らかの対応をする余地はありますか。
(答)知事として政治責任取らなきゃいけない時というのはあるとは思います。まずは今何でそんなことが起きとんのかというそこを是正をするのが一番大事であると思います。その上で組織の在り様が変わっていないということであれば、まずは先ほど申し上げましたように、システムを見直してそのシステムが適正に運営されていないのであれば、適正に運営されてない人間に対する懲戒処分はあり得ると思います。その上でそれでもだめだということであれば、政治責任を取るというのはあると思います。責任を取るというのは、知事として職務を果たしていないということであれば、給与カットというのもあると思いますし、それから知事が給与を下げることによって、職員に対して猛省を促すということもあるかもしれません。その時は職員の給料も一緒に下げるのかもしれません。だけど、今そういう事態になっているとは思ってはいないですね。県民の皆さんはどう思っておられるかということをよく聞いていかないかんと思っています。先ほどちょっと話しましたけれども、人事委員会の方の勧告をいただいた時に申し上げましたけれども、やはり公務員の今公務員離れというのが言われているところでございます。公務を志す人たちは一定程度いてくれてますけど、公務員になってから辞めていく人がどんどん増えて国もそうですが、地方においても公務員制度の劣化というのが進んでいると思います。かつてはやりがいがあるので、給料はまあまあいいじゃないかという感じでやってきましたが、それじゃ持たないというのもこれはもう火を見るより明らかでございます。したがって、適切な給与制度というのは必要かなと思っております。
 
(質)まだ続きます。他方で公務員離れを食い止めるための給与制度の一つの方法としてあるということがあって、そうだったとしても、一方でこれ財政の問題もあるわけです。
(答)当然。
 
(質)大体一般会計当初予算は3分の1ぐらいかな、30パーセントぐらいは少なくとも人件費が占めていくわけです。という中で、社会保障関係経費も増大していくとか、もしもさまざまな施策で子ども施策が重要だということでいろいろ進めていくという中では、これ財源が確保できなければ予算を組めないということにもなりかねませんけれども、予算の面における人件費ということについてはどのように対応されるお考えですか。
(答)私民間でも勤務してましたけれども、やっぱり予算を組めない中で人件費を上げていくというありえない話ですね。人件費でありますとか、それ以外の費用もそうですけれども、管理費につきましてはこれはいつも厳しく見直しをしていくのはこれは当然の話でありまして、これは民間企業だけではなくて、公務員の場合も同じであるというふうに思っております。全体の予算組めないということになれば、それは人件費を下げていくのは当然あるんじゃないかと思いますが、今三重県ではそんな状態、かつてあったようでありますけれども、今はそこまでやらなきゃいけない状態にはなっていないと思います。その時考えなきゃいけないのは、やっぱり全体の士気をどう考えるかということだと思います。私も公務員をやっている時に給料が下がったことがありますが、やはりその時には士気落ちますよね。横のレベルで課長レベルだったと思いますけど、ちゃんと真面目に仕事しているし、無定限無定量な残業もしてるのに、何で給料下がるんかなというふうな気持ちになるのは事実です。士気との関係をしっかり考えていかなければいけない、いずれも県民にとって重要なものです。財政も重要ですし、公務員制度というのも重要で、そこが機能しなくなってしまうと意味がないのでそれを見ながらということになると思います。
 
三重県観光振興基本計画中間案
(質)三重県の観光振興基本計画中間案をとりまとめられて議会にも示されたと思うんですけども、10年後の目指す姿は三方よしの持続可能な観光地ということで、主目標も定めましたけれども、改めてパブコメも実施すると思うんですけれども、知事としてのこの中間案に込めた思いと、どういう意見を皆さんからいただきたいかというところをちょっと教えていだだきたいです。
(答)三重県は非常に観光魅力に富んだ場所、食材も含めてですね。従って、観光には力を入れてきたつもりであります。それの一定程度、2年たって今後将来の方向性を出すというのがこの基本計画であるというふうに考えております。三方よしについては、実は前回の委員会でご議論、ご意見いただいたところでございますのでちょっと見直しをしております。伊勢商人に基づいたといいますか、伊勢のおかげ参りなどに基づいたものに考え方をちょっと換骨奪胎と言いますと言葉悪いんですけれども、そういったものも取り入れながら説明できるようにしようということで、今やっているところでございます。県民の皆さんから、私ども現場の話というのはなかなかわかりにくいところがありますので、現場の肌感覚で、三重県の観光ってこういうところにもっと力を入れた方がいいんじゃないかと、私どもなりに三重県の観光の良さと、それからデメリットもわかってるつもりではありますけれども、例えばより重要なのはデメリットの部分ですね。宿泊日数が少ないとか、外国人が少ないとかいうのはありますけど、そういったあたりで現場で気付かれたことをおっしゃっていただけるとありがたいなと思っております。
 
中部圏知事会議
(質)18日の中部圏知事会議が開催されます。そこの全体の協議テーマが地域公共交通の維持・活性化というものだと思います。先ほどの記者さんの関西線の質問とちょっと関わってくると、何らかのそれに関連するような合意がその場の形成されるのかなということと、去年の6月の多気であった中部圏知事会議で川勝静岡県知事が、リニアの期成同盟会に入りますよと大村さんにその場で申請書を提出したという、ちょっとびっくりすることがあったわけなんですけど、それに類するような何かそういう動きがありそうだというような、もしお聞きだというか想像することがあれば教えていただきたいです。
(答)まず後者から申し上げますと、何かあるとは聞いていませんので、何があるかはよくわかりませんけれども、今、あの時は議長役でしたけど、今回、情報が全部集まってきているわけではないので、そこはよくわからないところでございます。1点目につきましては地域交通、これ非常に難しい問題をはらんでいます。国鉄の時代は国が関与する交通機関でありましたけど、今、民間企業になっております。特にJR四国と北海道以外は民間株主で運用されている株式会社制度であります。従って、JRは株主の意見を聞きながら会社運営をしてかなきゃいけないということですので、そういったあたりもにらみながら議論していくことになると思います。ご案内のように、今年の7月の山梨の全国知事会議で交通については、また専門的なところで議論しましょうということになったと記憶をしていますので、今のところそういう動きがあるとは聞いていませんが、会長がお代わりになられたこともあって、今後そういう動きが出てくるんじゃないかというふうに思っております。それぞれの県で事情は違うと思いますけれども、地域住民の移動手段というのをきちんとどうやって残していくのかというのは重要な話でございますので、私ども三重県でもしっかりと議論をしていきたい、また、中部圏知事会議でも議論していきたいと思っております。
 
大阪・関西万博
(質)万博の関係なんですけど、今日で開催まで1年半、節目かちょっと微妙なところですけれども、先日、関西パビリオンの起工式も開かれていまして、一方で海外パビリオンについては準備の遅れも指摘されていますが、その辺、まず現状として知事としてはどのように捉えていらっしゃいますか。
(答)全体の話については、協会の方でしっかりとまた所管省庁であります経産省の方でやっていただけるというふうに考えております。関西パビリオンについても同様でございますけれども、パビリオンの実行委員会の方で、今、石川県(正しくは「滋賀県」)知事がヘッドでやっていただいているかと思いますけれども、そこで対応を考えていただけるというふうに思っております。今のところ、私どもに何らかの提案ですね、おっしゃったような工期の問題でありますとか、あるいは建造費の関係で何らかの投げかけがあるというふうには聞いておりませんので、もし仮にそういうのがありましたら、私どもでも検討していきたいと思っております。いずれにしても、万博が開催されるときまでにパビリオンをしっかりと造っていただいて、三重県のブースも充実していきたいと考えているところであります。
 
(質)関西パビリオンの関係ではないんですけれども、全体的な話として、先日、東京の国会の方で自民党の会合の中で超法規的な取り扱いをというような意見もあったと報道されていますが、こういった意見が出ることについては、知事としてどのようにお考えでしょうか。
(答)現段階において、そういうご意見があったということなんだと思います。超法規的な取り扱いをどうするかというのは、まさにこれは法律の話なので、国でお考えになるであるかと思っております。なかなか先が見通せないという事態があるのも事実ではありますけれども、ある程度先を見据えて今までも実行委員会でやってきていただいているというふうに思いますので、その動きを私どもとしては見守りたいと思います。
 
生成AI
(質)生成AIの関係についてお願いします。今、県庁内で検証ワーキングを立ち上げ、若手職員を中心に実際に業務にどの程度生かせるかという検証されていると思うんですけれども、知事自身、ご自身の生成AI導入に向けたお考えというのはいかがでしょうか。
(答)生成AIはメリットデメリットあるというふうに思います。今、若手の人たちの意見を集約をしつつあるということも聞いておりますけれども、8割方ぐらいは使いやすいというか、今の仕事に導入したときにメリットがあるんじゃないかなと、たしかそんな声であったのではないかというふうに記憶をしています。今、公務を実施するにあたって、生成AIを使うと、省力化できる分ってかなりあるというふうに思います。文書作成でありますとか、あるいは外国語の文章の翻訳でありますとか、そういう意味では、使えるところはどんどん使っていけばいい。他方ですね、専門的な知識がないと使い方が不適切になってしまうというところとかですね。例えば、統計処理のときに統計学の基礎知識がないと、出てきた答えをどう使っていいかわからないという声もあったと聞いておりますので、そういったところは生成AIを是正していくところもあるでしょうし、それから使う側の人間がレベルアップしていくというところもあると思いますが、そういったことをやらないと不適切な使い方になってしまうというのがあるので、そういったところ是正をどうやって、やっていくのかというのを議論を進めていく。いずれにしても来年度何か使えないかという話は、私の方から担当部局に投げかけておりまして、検討してくれていると思いますので、答えを待ちたいと思っております。
 
(質)メリットが多いというのは、十分承知はしていて、他方で、公文書の関係個人情報を多く取り扱う部署というのもあると思うんですけれども、AIを使うことによって、そういう情報漏えいというような部分も一部指摘、問題視される部分もあると、外部に出て他のところに機密文書であったりとか、他の自治体に何か政策を考えるときにこちらで考えていたものが反映されて出てしまうというようなおそれもあると思うんですけれども、その辺のデメリットへの対策という部分はどのようにお考えですか。
(答)ご指摘のようにデメリットの対策をちゃんと打っていかなきゃいけない。特に個人情報の取り扱いについてはですね。AIが自分で意思を持って個人情報を漏えいしてしまうと、おそらくそれはないと思いますので、どういうそのアルゴリズムをAIの方に与えるかということであると思います。人間の方でしっかりと注意しながらやっていくべきものかなと思います。
 
(質)ありがとうございます。
 
(質)よろしいでしょうか。第二県政さん。よろしいですかね。
 
(質)ありがとうございました。
 
(答)ありがとうございました。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 広聴広報課 報道班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2028 
ファクス番号:059-224-2032 
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