斎宮歴史博物館が斎宮跡の実態解明を目的として実施している発掘調査において、奈良時代の斎王の宮殿と考えられる建物を新たに発見しました。
このことを皆様に広く知っていただくため、現地説明会を開催します。また、会場では歴史を体感できるイベントも実施します。
1 発見の内容について
(1)発見の内容
史跡斎宮跡において、奈良時代の四角い塀で囲まれた区域の内部で、大型の特異な構造をもつ建物跡(正殿)を発見しました。この状況から、奈良時代の斎王の宮殿である可能性が高いと考えられます。
(2)正殿発見の重要性
史跡斎宮跡で、奈良時代の正殿が発見されるのは初めてのことです。今回の正殿は、聖武天皇の娘の井上内親王(いのえないしんのう)など、奈良時代の斎王の宮殿(住まいや儀礼にかかわる中心施設)の可能性が高いとみられます。また、この建物は、これまでに斎宮で発見された建物の中で最大の規模を持つとともに、正殿としては全国的に他に例がない建物構造で、格式の高い特別な建物であると考えられます。
<参考>
正殿の建物構造
・二つの建物を繋いで一つの大きな建物にする双堂(ならびどう)を建て、その外側を囲む廂(ひさし)
の空間がある特異な構造
・古代の日本建築を知るうえでも重要。
【正殿の規模】東西約17.0m×南北約15.0m、面積約255 ㎡
2 現地説明会について
(1) 開催日時
令和5年10月21日(土)10時00分から12時00分まで(午前の部)
13時00分から15時30分まで(午後の部)
※12時00分から13時00分は説明会及びイベントを休止します。少雨決行としますが、悪天候の
場合は中止します。
(2)会場
史跡斎宮跡第205次(1区)発掘調査現場(三重県多気郡明和町竹川字中垣内428-2他)
※現地説明会及び歴史体感イベントは、同会場で行います。
※近鉄斎宮駅から会場までは、徒歩約15分です。
※斎宮歴史博物館から会場までは、徒歩約10分です。
※車でお越しの際は、ふるさと広場南の砂利敷駐車場に駐車してください。駐車場から会場までは、徒
歩約5分です。なお、会場付近には駐車することができません。
(3)内容
1)発掘調査の現地説明会
発掘調査の現地で、職員が随時説明を行います。
2)歴史体感イベント
明和町内の関係団体の協力を得て、歴史を体感できるイベントや物販を行います。また、イベントにあ
わせて明和町マスコットキャラクター「めい姫」が来場する予定です。
・古代衣装試着体験
奈良時代頃の古代衣装を試着できます。古代衣装に身を包み、歴史ロマンを感じることができる体験
です。
・墨書土器体験
史跡斎宮跡の発掘調査では、土器に墨で文字を書いた「墨書土器(ぼくしょどき)」が多く出土しま
す。墨書土器にちなみ、現代の土器に好きな文字を墨で書く体験です。書いた土器はお持ち帰りいた
だけます。
(4)定員・参加費
1)発掘調査現地説明会
定員なし(事前申込不要)、参加費は無料
2)歴史体感イベント
定員なし(事前申込不要)、参加費は有料
(5)その他
1)以下の場合は、内容の変更やイベントを中止する場合があります。
・雨天の場合
・当日の朝7時の段階で三重県中部または明和町に特別警報または暴風警報、大雨洪水警報が発令されて
いる場合
・その他災害の発生が予想されるなど開催が危険と判断される場合・雨天の場合
(6)主催
斎宮歴史博物館
(7)協力
明和町役場、明和町観光協会、明和町商工会、(公財)国史跡斎宮跡保存協会、(一社)明和観光商社
3 問合せ先
斎宮歴史博物館 調査研究課
電 話:0596-52-7027 FAX:0596-52-3724