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平成26年01月06日

県と市町の地域づくり連携・協働協議会

「膝づめミーティング」(南勢志摩県民局管内)の概要

1.開催日時

平成17年7月27日(水)
14:30~17:40

2.開催場所

ウェルサンピア伊勢「かたらい」

3.出席者

南勢志摩県民局管内11市町村長等

南勢志摩県民局での「膝づめミーティング」
南勢志摩県民局での「膝づめミーティング」

4.知事挨拶

観光振興、新しい時代の公の推進、文化力指針(仮称)の策定、分権型社会の実現等について

(知事挨拶概要)

5.部局長説明

総合企画局長:「新しい時代における地域づくりのあり方」に関する調査検討について

総務局長:県民局制度のあり方について

環境森林部長:ごみゼロ社会の実現に向けて

6.意見交換概要

(1)新しい時代における地域づくりのあり方、権限移譲の推進、県民局制度のあり方

伊勢市長

(新しい時代の公、権限移譲)

新しい時代の公と権限移譲の話はセットであると考えている。

新しい時代の公を進めていくには、地方分権という大きな流れの中でとらえ、県・市町村と県民(地域やNPO)が役割分担を行うことが重要である。

平成12年の地方分権一括法施行以降は県と市町村は上下主従から対等協力の関係に変わったが、職員の意識に昔の古い形がまだ残っている。

県はNPOへの支援などにより、その関係は深まったが、これからの時代は、県は広域の立場で考えていく必要がある。広域性があって市だけで解決できない問題も多く、住民、市、県が一緒になって取り組んでいく必要がある。

また、新しい時代の公はテーマにより関与の仕方が変わる。従ってテーマを絞ってモデル事業をやっていく中で、課題や問題点を整理して次のステップへ進めてほしい。

大紀町長

(新しい時代の公)

新しい時代の公については、時代に即応したいい施策であると考えている。地域づくりは市町村が主体と考えており、地域住民やNPOにどのように参画してもらうのか難しい問題である。NPOやボランティアだけでは予算面もあり主体的にはできないと考えている。

(権限移譲)

権限移譲は、移譲対象項目が3500ぐらい示されているが、福祉行政ひとつにしても、合併したばかりの町では移譲を受け、業務を行うだけの能力がない。そのようなことを考えれば県民局の存在は非常に大きく、権限移譲には県民局制度のあり方についてもあわせて方向性を示してほしい。

玉城町長

(県民局のあり方)

地方分権による権限移譲は当然であると思うが、県の機構を一元化しようとすると問題がおこるのではないか。県民局の合理化には賛成するが、合併により県内29市町になることから、本庁で一元化して市町村対応するのではなく、最大のパートナーとしてやっていくなら各市町に常駐の連絡室を置くことを提言したい。

鳥羽市長

(新しい時代の公)

新しい時代の公については、その内容はあたり前のことであり、県土づくりや地域づくりも当然のことであると思う。県と市町村がパートナーとして進めるのであれば、市町村が抱えている問題を真剣に考えてもらう意識を持ってほしい。

小俣町長

(新しい時代の公)

新しい時代の公については、当然のことが示されている。県職員の市町村へ対する意識と同じように、市も町村に対して同じような意識がある。

度会町長

(県民局のあり方)

県民局の各部については、いろいろな面でよく動いてもらっている。町内の問題の中には県で対応すべきものもあり、関係する部所に相談にのってもらうが、県民局には権限がないため進まないものがある。地域のことについては県民局への権限を拡大していただくよう要望したい。

志摩市長

(新しい時代の公)

合併後の広域自治体への地域づくりについて、県としてのもう少し具体的なグランドデザインを示してもいいのではないか。

今後、具体的な事業を行う場合、県と市町村で広域連合などを活用していくなど協働して取り組んでいきたい。

(県民局のあり方)

町が合併して市になったが、市を中心とした合併に比べ、まだまだ力の差があるので県民局の力が必要であり、県民局制度の見直しについては配慮いただきたい。ただし、今後の県と市町村の役割分担の中で一元化していくのは自然の流れであると思う。

大紀町長

(権限移譲)

権限移譲は今の仕組みの中で、どういう権限が移譲されるのか、また、移譲に伴う具体的な手法がはっきりしていない。もう少し具体的に示してほしい。

また、移譲される権限は広範囲であり、総花的なことだけではなかなか進まないと考える。県民局制度と権限移譲との関係についての議論も必要である。

<知事>

(新しい時代の公)

新しい時代の公を進めるにあたって、市町村が最大のパートナーであるという意識の徹底をしていきたい。時代環境が変化し、中央集権が地域主権の流れの中で、補完性の原理を念頭におき、県と市町村のあり方や役割を整理していく必要がある。

地域主権の社会となるためには個の確立が重要であり、住民の皆さんの意識改革が必要である。すぐには難しいが、モデル事業を展開し、その中で課題を整理検討し、地域主権の社会を目指していきたい。まだ国にコントロールを受けることが多いので、市と町村の扱いが異なるような現状がある。職員への意識改革を徹底していきたい。

(県民局のあり方)

県職員の市町村への常駐については、県の全ての行政について知識を持つ優秀な人材が必要であり、現実的には難しい。行政が専門化する中で機能を高めるためには本庁への一元化が必要だと考えている。

(新しい時代の公)

県のNPOへの支援については、県と市町村、あるいは住民やNPOとの関係において、地域主権の社会を目指す中で、補完性の原理もあり、整理すべきことも必要である。新しい時代の公を担う団体には、得意、不得意の分野があり、それぞれの役割をもちながら協働、関係するところがどこなのかで違ってくる。一義的には市町村とNPOでやるべきであると考えるが、県も関与すべきものもある。観光面では県の大きな産業の柱にしていきたいので県としての役割を果たしたい。

(権限移譲)

地域主権の社会では、住民の利便性を考えた場合、住民になるべく近いところに権限を移譲することが必要であると考える。

三位一体の改革の中で、地方6団体からは国に対して権限を移譲するよう要望している。市町村においても、積極的に県の権限を移譲するよう県に対して要請していただいてもいいと考える。

県としてはそれぞれの地域の事情に対応した権限の移譲を考えていきたい。また、経費の問題も権限移譲の当初は財政的な支援を行っていきたい。

(新しい時代の公)

広域行政への取り組みについては、内容により異なるが市町村が連携して考えるのが大事であると考える。県としては要請を受ければ情報提供や支援をしていくが、本来的には市町村自ら模索して作り上げていってほしい。

新しい時代の公についての県の考え方は当たり前のことであるということについては、今まで国ではそうでなかった部分がある。これからそのようにしていきたいと考えている。

(県民局のあり方)

県民局はいらないという意見、地域の実情によりという意見など、様々な意見をいただいており、最終的なまとめに向けて参考としていきたい。

大紀町長

(権限移譲)

三位一体の改革により市町村の財政状況は非常に厳しいものになっている。

権限移譲では、必要な財源、経費も移譲してほしい。

<知事>

(権限移譲)

権限移譲については、導入にかかる経費の対応をしていく。

玉城町長

(補助金の交付金化)

三位一体の改革に伴う国庫補助金の交付金化について、既に認可され着手している継続の補助事業については、県が担保してほしい。

農水商工部長

(補助金の交付金化)

継続事業については優先的に取り組むよう国にお願いしており、予算確保に努力していきたい。

鳥羽市長

(補助金メニューの廃止)

実際に環境省の遊歩道関連の補助事業において、国の補助金が削減された事業がある。このようなことがないように配慮願いたい。

地域振興部長

(権限移譲)

権限移譲については、県と市町村の新しい関係づくり協議会の部会で県と市町村が協働で検討を行い、先般、推進方針を策定した。担当者への説明会も実施しており、これからさらに個別に協議をしていきたいと考えている。

鳥羽市長

(県民局のあり方)

県民局の見直しにあたっては、県下一律の視点ではなく、地域の実情を踏まえた見直しをしてほしい。都市部と郡部とは、県民局の役割が異なる。

<知事>

(県民局のあり方)

県民局にはいろいろな意見がある。そのあり方についても今後まとめていきたい。

(2)観光振興のあり方について

南勢町長

財政の悪化、過疎化による人口減など対策のため、観光産業の活性化に力をいれている。観光客に本物の地域体験から感動を味わってもらう体験型集客交流事業に取り組んでいる。農林水産業の体験など190のメニューを揃えており、着実に実績も伸びている。今後、伊勢志摩地域との連携による集客力の強化が課題であると考えている。

また、新しい時代の公の考え方により、事業者自らが自立運営し、住民や事業者とよりよいパートナーとして事業を進めていく体制強化も大切であると感じる。

県には伊勢志摩の新しい事業として支援をお願いするとともに、この事業について知事の考えをききたい。

小俣町長

三重県では、観光が衰退しているのは伊勢には何がかけていると考えているのか。

伊勢市長

観光振興についても補完性の原則であると考えている。住民、企業でできないものは市、県で補完する必要があり、どのように役割分担をするかが重要である。

観光戦略をたてるにあたって、集客目標が大きな柱になり、伊勢志摩の場合、平成5年当時の1500万人というのが大きな目標ではないかと思う。

さらにこの戦略目標に向かって観光振興を取り組むための推進体制をどうするかが最重要課題であり、県、市それぞれの戦略が実現するために、戦略本部及び長期的なシステム作りが必要であると考えるので、県としても議論をしてほしい。

鳥羽市長

離島における観光に力をいれていきたいと考えているので、県でも鳥羽、伊勢、志摩の連携に力を入れてほしい。

志摩市長

集客交流には広域的な取組は効力があるため、スポーツイベントやスポーツ合宿など、伊勢、志摩、鳥羽が連携して実施していけるよう支援願いたい。

また、食の取組については、首都圏でのアンテナショップの取組や情報発信をお願いしたい。

二見町長

県の対応もよくなって、二見町の取組も成果が上がっている。観光振興プランの中に「選択と集中」とあるように、鳥羽、志摩への集中をお願いしたい。

また、環境も観光資源のひとつとなることから、産廃の問題についても、集中して解決していただきたい。

<知事>

観光についての伊勢志摩の評価の状況は、歴史的評価が高く、京都と並ぶほどである。しかし伊勢市の評価が低いのは、空間の快適性、サービスが悪い、選択の多様性がないことである。現在その部分について取組みが行われている。

体験型集客事業について、取組みに注目している。地域の得意分野を活かしてもりあげており、モデルとなる取組みだと思う。県としても応援していきたい。

伊勢志摩の観光における推進体制は重要だと考えている。今後、推進体制について磨きをかけていきたい。観光商品のPRについても、中部国際空港利用、東京、主要都市、外国(アジア)などいろいろ行う中で、集約検討して取り組んでいきたい。県内へ誘致した企業において、全国向け社内報への掲載依頼なども取り組んでいく。それらどのように集めて推進体制にしていくかが課題であると思う。

食の取組みについては、三重県の観光のベースは、東京のセンスにあわせて高く上げるべきであり、東京重視の考え方が必要である。

選択と集中について、県下全体の観光プランであり、集中はできないが、伊勢志摩の集客の落ち込みが県全体の落ち込みとなる。500万人の観光客の増加は、7~8,000人の企業誘致と同じ影響がある。県の観光産業は伊勢志摩鳥羽の観光がリードしていくべきであり、意識して連携をしてやってほしい。

小俣町長

観光で大切なのは、その地域に住んでよかったと思えるまちづくりが必要であるが、社会資本整備の推進やおもてなしの心を持つことについても必要であると考える。

伊勢市長

空間の快適性やおもてなしについては、県においても観光交流空間モデル事業で支援をいただいている。空間の快適性やサービスについては、推進体制の中で悪いところを積極的に直していくことを、関係者自らが議論をしていかなければならない。

大紀町長

観光プランには奥伊勢についての表現、位置付けがない。中山間地域としての観光要素もある。

<知事>

熊野古道については伊勢市から始まっているが、玉城・大紀間がぬけている。今後どうしていくか課題である。

本日はたくさんの御意見をありがとうございました。今後の参考とさせていただきます。

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三重県 地域連携・交通部 地域づくり推進課 地域づくり推進班 〒514-8570 
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