旬のおさかな情報
No.22 マダイ 2015年3月20日
マダイ
春になるといろいろと美味しい魚がでてきます。今年はマサバやマイワシの大型のものがまとまって水揚げされていますし、ブリやイシダイなど、おすすめしたい魚が目白押しなんですが、今回はマダイを紹介します。言わずと知れた魚の王様で、とても素晴らしい風格を持っています。
マダイ 尾叉約37㎝ 南伊勢町贄浦 平成27年3月12日撮影
素晴らしいのは外見だけではなくて、筋肉の美しさや味わいにも風格が漂います。オニオコゼなどを指して、「姿が悪い魚ほど味が良い」と言われることがありますが、マダイはまさに三拍子そろった魚で、「タイは嫌い」という人はいないのではないかというくらい万人受けします。滋味豊かな味わいは、しみじみと幸せを感じさせてくれ、昔から祝いの席には欠かせないのもうなずけます。
さて、マダイの旬は、産卵期を控え、浅場へ乗り込んでくる3月ごろがピークといえ、漁獲量が増える時期ともよく一致します。今が旬で、量もコンスタントにまとまっています。養殖魚は年中楽しめますが、天然ものはまた別の味わいがあり、海の幸豊かな三重の恵みとして、ぜひ味わっていただきたい魚の一つといえます。料理法は文字通り、「和洋中なんでも」できますが、おすすめはやはりお刺身、塩焼き、あらも使った煮付けや潮汁など、さっぱりとしたシンプルな料理でしょうか。
なお、マダイは雄と雌とで見た目や色合いが変わり、上の写真のように「美しい」のは雌で、雄は顔つきもいかつく、色も黒っぽくなります。今の時期、卵も目当ての一つになる可能性がありますが、慣れると外見で判断できますよ。
(2015年3月20日掲載 企画・資源利用研究課)
定置網漁業(水産資源課へのリンク)