旬のおさかな情報
No.6 マイワシ 2014年3月31日
マイワシ
マイワシ 標準体長207mm 南伊勢町贄浦産 平成26年3月26日撮影
3月中旬以降、まき網でマイワシ大羽がまとまって漁獲されています。「大羽」とは大型という意味で、いわし類によく使われる名称です。なお、中型のものは「中羽」、小型のものは「小羽」と呼ばれるほか、中間のものは「小中羽」などと組み合わせて呼ばれます。近年の熊野灘では、マイワシ大羽は産卵回遊群として来遊する傾向があり、今年の成熟状況も産卵群と判断できるものでした。また、近年の低い資源水準では、大羽群よりも夏秋季の小羽~中羽の方が漁獲量が多い傾向にあります。かつてマイワシの高水準期には、熊野灘には産卵後の大羽群が大挙して押し寄せてきたと聞きますので、大羽がまとまってくると資源の増大かと期待で胸が膨らみますが、今年の状況はまだまだ高水準と判断できるものではなさそうです。
高水準期には養殖魚の餌など、食用以外の利用がほとんどだったマイワシですが、獲れなくなると値が上がり、一時は高級魚とも呼ばれたこともあります。今では、千葉県や茨城県での漁獲が好調であることから値がこなれており、熊野灘産のマイワシもお求め易くなっています。いわし類は栄養価も高く、味も良く、調理も非常に簡単と、毎日の惣菜として3拍子そろった優等生ですから、ぜひ積極的に召し上がっていただきたいと思います。鮮度の良いマイワシはどうやって食べても本当においしいですよ!
(2014年3月31日掲載 資源開発管理研究課)
まき網漁業(水産資源課へのリンク)