旬のおさかな情報
アカヤガラ
写真 おさかな図鑑より
アカヤガラ 南伊勢町贄浦 平成25年12月16日撮影
冬の定置網には色鮮やかな魚が少ない中、アカヤガラの姿と色彩は一際目を引きます。細長い体に長い吻、尾の先は鞭状に伸び、食用にならない部分が全長の半分程を占めるのですが、たんぱくでありながら旨みは明瞭で、歯ごたえもしっかりとしているため、味の良い魚として人気があります。刺身はもちろん、たくさんある骨の旨みを生かした鍋ものや椀だねも季節がらよいでしょう。また、天ぷらや洋風のメニューなど、油を使った調理にも適しています。要はどうやっても旨いということなんですが、一度にたくさんとれる魚ではなく、なかなか都会の市場には出回らない魚でもあります。冬には美味しい魚介類が目白押しですが、このアカヤガラも知る人ぞ知る冬の美味といえるでしょう。南伊勢町贄浦、奈屋浦の市場では、ここのところ続けてその姿を見せてくれています。
アカヤガラ 南伊勢町贄浦 平成25年12月16日撮影
上の箱の中でもっとも大きな個体を手に持って撮影してみました。これでもアカヤガラとしては大きい方で、握っている部分の太さは自分の手首くらいあります。
アカヤガラ 南伊勢町奈屋浦 平成25年12月4日撮影
こちらはモンスター級のアカヤガラで、頭だけで50㎝以上あります。上と同じように握っていますが、握っている場所は吻です。やすやすと持ち上げることはできません。
アカヤガラ 南伊勢町奈屋浦 平成25年12月4日撮影
この個体の全長は約1.8メートルで、全身を撮ろうとすると、大きなコンテナの上に登らなければなりません。この構図はもはやサメとかマグロの域に達しています。さすがにこんなに大きなアカヤガラはこれまで見たことがありません。ここまで大きければ、いかに食べられない割合が多いといっても食べごたえは十分で、お刺身でいったい何人前とれるだろうなんて考えてしまいました。
(2013年12月20日掲載 資源開発管理研究課)