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平成25年09月06日

おさかな雑録

No.89 アミダコ 2013年9月6日

サルパを宿にするタコ

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 アミダコ 外套長42.3mm 南伊勢町贄浦 平成25年9月4日撮影

 

  まき網の選別場所で見慣れぬタコを発見。イカやタコの類は現場で見当がつかないのでとにかく持ち帰って調べました。

 

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 アミダコ 外套長42.3mm 南伊勢町贄浦 平成25年9月4日撮影

  このタコは胴部の背面は円滑で、腹面はイボイボです。腕は細く長く、マダコのようながっしりとしたものとはかなり異なります。初めに見たとき、変わったイカだなあと手に取り、鰭がないのをみてから腕の数が8本であることを確認したほどです。図鑑を調べると、アミダコという種とわかりました。このタコは雄がオオサルパの体内で暮らすとのことで、またまた驚きました。

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オオサルパ 体長20.5㎝ 南伊勢町奈屋浦産 平成21年7月3日撮影

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オオサルパ 体長20.5㎝ 南伊勢町奈屋浦産 平成21年7月3日撮影

 こちらがオオサルパです。オオサルパはまず大きさで区別することができますが、体表が小さな突起に覆わること、後端に濃緑色の尾のような突起があることも特徴とされています。確かに、この大きさならアミダコが中に入ることも十分可能ですが、実際に入っているのを目にするまではちょっと想像できないのではないでしょうか。サルパ類はプランクトンネットの標本やゴマサバの胃内容物でしばしばみられ、小型のプランクトンとして自分の頭の中に入っていたため、はじめにこのオオサルパを見たときも肝をつぶしたことを憶えています。まったく、海の中には驚くことがいっぱいです。

(2013年9月6日掲載 資源開発管理研究課)

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