アカモクってなんだ?
アカモクはホンダワラの仲間で、全国の岩礁域に、冬から春にかけて繁茂する1年生の海藻です。生長が速く、12月には数cm程度ですが、1月以降急速に伸長し、2~3月には10m近くにも達します。春先に海面を覆い船の運行を妨げる海藻と言えば漁業者の方ならピンとくる方も多いかもしれません。
県内では水産研究所に対して駆除に関する相談があるほど厄介者扱いを受けていますが、日本海に面する地域や東北地方では神馬草(ぎばさ、ぎんばそう)として食用としての利用が盛んで、近年は、全国各地で健康増進効果が期待できる新素材としても関心が高まっています。
アカモクが注目される理由
アカモクの特徴は「粘り気」です。硬い茎を取り除き、色が変わる程度にさっと茹で、細かく刻むと右図のような状態になります。3月頃から繁殖のための生殖器官が発達し、刻むと強い粘りが見られます。食感はワカメのメカブと似ていますが、アカモクはメカブより歯ごたえが概ね優っているのが特徴です。味や風味はあまり感じられませんが、どのような料理にも合わせられますし、特に麺類との相性は良好です。
アカモクの粘りの主成分はフコイダンという多糖類で、近年、様々な研究機関から、インフルエンザ等のウィルスや腫瘍の細胞活性を阻害する働きなど機能性に関する報告が行われるなど、注目されています。
アカモクの食べ方(料理の基本は、茹でて刻む。とても簡単。)
① アカモクの茎の部分(硬いところ)を取り除き水道水で洗い、汚れや付着している微小な貝、エビ類を取り除きます。
② 沸騰した湯で、全体が茶色から緑色になるまで数秒から10数秒茹でます。
③ 緑色に変わったら、ざるに取り、冷水で粗熱を取ります。
④ 水を切り、包丁で細かく刻みます。
⑤ メカブのように椀だねとしたり、うどんやそばに入れたり、お寿司などもおすすめです!