三重県のさかな イセエビ
秋もすっかり深まり、山にはもみじなどの木々が紅葉に染まる季節となりました。秋の山を代表する色彩がもみじならば海の中で鮮やかなものの代表格がイセエビ。濃く深い色合いの真っ赤な体が食欲をそそりますね。
イセエビは三重県のさかなにも指定されている水産物で、三重県内では10月1日から漁業が行われ(一部鳥羽の離島では水温低下が早いため9月中旬から)、主に刺し網量で漁獲されます。古くから伊勢志摩を代表する水産物としても名高く、三重県水産研究所において行われている幼生飼育の研究が有名です。
水産研究所撮影 イセエビ幼生の変態(フィロゾーマ幼生からプエルルス幼生へ)
イセエビのおすすめのおいしい食べ方はお味噌汁。イセエビの持つ旨味を残らず味わえます。冷蔵庫で冷やしておくと、寒さに弱いイセエビは動きが鈍くなるので、比較的簡単に出刃包丁やキッチンバサミで切り分けることができます。
イセエビは洋風に調理してもおいしいものです。目と目の間から出刃包丁を入れて頭から尻尾まで半分に切り分け、切断面に塩コショウ、刻んだにんにくとパセリなどのハーブを散らしてからオリーブオイルを回しかけ、オーブンで20分~40分ロースト(大きさに応じて焼き時間を調整してください)してください。ハーブの香とエビの香ばしさが混じりあい、プリプリの食感を味わえますよ。食べ終わった殻や足は、セロリ、タマネギのぶつ切りなどと煮込んでスープを取ることをお忘れなく。とったスープでトマト、ジャガイモ、セロリ等の野菜を煮込み色と香りづけにサフランを入れると地中海の漁師料理ブイヤベース風にもなります。ぜひ、三重のさかなイセエビをご賞味ください。
イセエビの群れ(志摩市の海底)
(水産資源育成研究課)