おさかな雑録
No.16 ホッケ 2010年3月19日
冷たい熊野灘
平成22年3月19日撮影
市場で見慣れない魚が目にとまりました。北の魚、ホッケです。3月に入ってから、贄浦の小型定置網にポツポツと入っていたようですが、本日19日も1尾水揚げされており、活魚水槽の中で写真に納めることができました。
平成22年3月19日撮影
ホッケ類は、顔はアイナメによく似ていますが、尾はブリのように二叉することが特徴で、比較的区別は容易です。
平成22年3月19日撮影
ホッケ類には、ホッケとキタノホッケの2種が知られており、ホッケはキタノホッケと比べ体の暗色横帯が不明瞭で腹側では細くなること、腹側の第3側線が腋部から始まり臀鰭後端を越えることで区別できます。
平成22年3月18日の海況図
今冬の熊野灘北中部は広く冷水域に覆われ、低水温傾向が続いています。そのため尾鷲以北の定置網はブリなどの水揚げがふるわず、低水温時に比較的多く漁獲されるヤリイカなどが目立っています。ホッケもこのような海況から熊野灘北部の贄浦に来遊したと考えられます。
(2010年3月19日掲載 資源開発管理研究課)