おさかな雑録
No.6 キントキダイ 2010年1月26日
キントキダイの仲間3種の紹介 その2
平成22年1月20日撮影
キントキダイの仲間3種の紹介、続編です。今回は右上の魚の特徴を見ていきましょう。
平成22年1月20日撮影
キントキダイの仲間は腹鰭が大きく立派です。そして種によってそれぞれ腹びれの長さや斑紋などが異なっていることが多く、重要な識別点となることが多いのです。キントキダイの仲間だと思ったら、まずは腹鰭を広げてみましょう。この魚には、とても印象的な黄色の斑点が一面に散らばっています。これは大きな特徴ですので、慣れればすぐに名前の見当が付きます。
平成22年1月20日撮影
背鰭にも、同じような黄色の斑点があります。
平成22年1月20日撮影
臀鰭にも、同じような黄色の斑点があります。そして尾鰭には斑点がなく、後縁はほぼ直線状です。
キントキダイ 標準体長約19.5cm 贄浦 大型定置網 平成22年1月20日撮影
腹鰭、背鰭、臀鰭にこのような黄色い斑点をもつキントキダイ類はただ1種で、この魚は容易にキントキダイだと判断できます。キントキダイは数あるキントキダイの仲間の中で、もっとも味が良く高級とされる魚のひとつです。やや深いところにすむ魚で、底びき網で漁獲されることが多いのですが、定置網や釣りでもしばしば見かけます。
さて、これまでに登場したキントキダイの仲間を調べていく中で、一見するとよく似た魚でも、鰭を広げるだけでがらっと印象が変わること、おわかりいただけたでしょうか。ただ、これでキントキダイの仲間を理解したと思ったら大間違い。まだまだ強者が残っています。次回をお楽しみに。
(キントキダイの仲間3種の紹介 その3 ホウセキキントキへつづく)
(2010年1月25日掲載 資源開発管理研究課)