おさかな雑録
No.2 カタクチイワシ 2010年1月15日
きわめて重要な魚
カタクチイワシ 贄浦まき網 平成22年1月15日撮影
1月15日の贄浦、奈屋浦のまき網では、カタクチイワシ、ヤリイカ、マイワシなどが水揚げされていました。カタクチイワシはマイワシに比べて市場での扱いが少なく、私たちの食卓にのぼる機会も少ないかもしれませんが、近年は資源量も豊富で比較的安定しており、養殖の餌として、また天然海域の大型魚の餌としてきわめて大きな役割を担っている魚です。もちろん、人間の食料としても栄養面、味、どちらも文句なしの合格点を与えられる魚でもあります。鮮度が良ければ刺身も美味しいし、煮付け、塩焼き、揚げ物など、マイワシと同じように調理できます。さらに、干物にするとひと味加わって格別ですし、塩辛も好きな人にはこたえられない一品です。また、塩漬けにしてイタリアンの素材としても優れた実力を持っています。小さな体に大きな可能性を秘めた、偉大な魚だということがおわかりいただけるでしょうか。
読者のみなさんも、イワシといえばマイワシなどといわず、ぜひカタクチイワシをお試しいただきたいと思います。三重県産の鮮度の良いカタクチイワシは、値段も安い、体によい、環境や資源にも優しいと、良いことずくめですよ!
平成22年1月15日撮影
たまたま、仕入れたばかりのカタクチイワシに塩をしている加工業者さんがいたので撮影させていただきました。数時間塩漬けにして干すそうです。これ以上のない鮮度、まさにとれたばかりのカタクチイワシの干物はさぞかし美味しいことでしょう。
(2010年1月15日掲載 資源開発管理研究課)