沿岸定線観測結果
2025年1月熊野灘(20、22-23日、調査船「あさま」84トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面では18.0~19.7℃、50mでは17.8~19.7℃、100mでは16.8~19.8℃、200mでは12.3~17.1℃の範囲にあった。測点29,30を除いた測点では、表面、50m、100m、200mで平年よりかなり高めであった。北部沖合では、0m及び50mで3℃前後、100m及び200mでは3~4.5℃前後平年より高く、測点6,11,12の200mで同月の過去最高水温を更新した。一方、測点29,30の水温は、表面、50m、100m、200mで平年より低めであった。
塩分は、表面では34.54~34.71、20mでは34.58~34.71、200mでは34.41~34.64の範囲にあり、表面、20m及び200mでは平年より高い測点が多かった。
観測時の黒潮は、大王埼沖で29°N付近まで達する大蛇行流路(A型)であったため、調査では黒潮に達しなかった。熊野灘中部以北の表層は、熊野灘に停滞している暖水渦の影響を受け、表面から100m前後まで黒潮系暖水に覆われていた。熊野灘中部以北の沖合では北西~北東向き、南部沖合では西向きに約1~2ktの流れを観測した。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 駒田 文菜
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
鶴見精機製XCTD
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*平年値:1991-2020年(測点29,30は2002-2020年)
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。