沿岸定線観測結果
2024年10月熊野灘(16-17日、調査船「あさま」84トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面では25.4~26.3℃、50mでは20.2~25.9℃、100mでは15.9~17.6℃、200mでは 11.0~12.8℃の範囲にあった。測点29,30を除いた測点では、測点13の50m以深で平年より低め~かなり低めであったほかは、表面及び50mでは概ね高め~かなり高め、100m及び200mでは平年並~やや高めであり、測点1の表面、測点8,22の50mでは同月の過去最高水温を更新した。一方、測点29,30の水温は、表面ではやや低め、50m、100m及び200mでは平年よりかなり低めであった。
塩分は、表面では32.73~33.80、20mでは32.82~33.83、200mでは34.36~34.44の範囲にあった。表面及び20mでは平年より低め、100m及び200mでは概ね平年並であった。測点11,30の表面、測点17,20の20mでは同月の過去最低塩分を更新した。
観測時の黒潮は、遠州灘沖で31°N付近まで達する大蛇行流路(A型)であったため、調査では黒潮に達しなかった。
熊野灘には暖水が波及し、南西へ1kt前後の流れが観測されたが、暖水の厚さは30m~50mと比較的薄かった。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 駒田 文菜
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
鶴見精機製XCTD
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*平年値:1991-2020年(測点29,30は2002-2020年)
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。