沿岸定線観測結果
2024年9月熊野灘(11-12日、調査船「あさま」84トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面では28.0~30.6℃、50mでは19.0~21.8℃、100mでは15.4~17.3℃、200mでは
10.9~12.6℃の範囲にあった。測点29,30を除いた測点では、測点13の50m以深で平年より低め~かなり低め
であったほかは、表面では高め~かなり高め、50m及び100mではやや高め~高め、200mでは平年並~やや高
めであった。一方、測点29,30の水温は、表面では高め、50m、100m及び200mでは平年よりかなり低めであ
った。測点1,5を除いた17測点の表面では同月の過去最高水温を更新した。
塩分は、表面では29.64~33.57、20mでは32.78~34.10、200mでは34.35~34.43の範囲にあった。
沿岸の表面では30PSU以下の低塩分が観測された。一方、100m及び200mでは概ね平年並であった。測点30の
表面、測点12,29,30の20m、測点13,30の200mでは同月の過去最低塩分を更新した。
観測時の黒潮は、遠州灘沖で31°N以南まで達する大蛇行流路(A型)であったため、調査では黒潮に達しなかった。
今月の観測では、熊野灘沖合域では黒潮内側反流に対応する流れが観測されたが、特に速い流れではなかった
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 駒田 文菜
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
鶴見精機製XCTD
DO:JFE アドバンテック社製 Rinko-Profiler ASTD 152
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*平年値:1991-2020年(測点29,30は2002-2020年)
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。