沿岸定線観測結果
2022年9月熊野灘(8-9日、調査船「あさま」84トン)
調査結果の概要
調査時の水温は、表面では27.3~29.5℃、50mでは20.0~23.8℃、100mでは17.0~19.3℃、200mでは12.9~14.8℃の範囲にあった。水温は広い範囲と水深で高め~かなり高めで、Stns.29,30を除くと、平年に比して表面では平均で2.0℃、50mでは3.1℃、100mでは2.7℃、200mでは2.2℃も高かった。表面では19測点中10点で、20mでは19測点中15測点で、100mでは15測点中1点で、200mと300mではそれぞれ13測点中2点で同月の観測史上最高値を更新するなど顕著であった。
塩分は、表面では28.04~33.84、20mでは32.65~33.94、200mでは34.45~34.54の範囲にあった。ごく沿岸の表面では降雨の影響があったほか、50mまでは平年より低い測点が多かったが、100m以深ではおおむね平年より高かった。
観測時の黒潮は、熊野灘~遠州灘沖で31°N以南まで離岸したあと、石廊埼沖からS字状に北上する大蛇行流路(A型)であった。蛇行北上部が西偏して熊野灘に近づいていたが、観測では黒潮に達しなかった。
熊野灘は、ごく沿岸を除き、東沖から波及する黒潮系水に覆われていた。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
D O:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。