沿岸定線観測結果
2021年1月熊野灘(5-6日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は19.6~20.4℃、50mでは19.1~20.4℃、100mでは19.0~20.4℃、200mでは13.9~17.3℃の範囲にあった。表面ではStns.1,8,17,20,22,23,26で、50mではStns.1,5,8,9,17,20,22,23,26,27で、100mではStns.5,6,8,11,12,14,15,17,22,23,26,27,28で、200mではStns.14,26,27,28で同月観測開始以来の最高水温を更新するなど、顕著な高水温であった。水温は潮岬(33°26’N)より北の観測点で平年よりも高い傾向にあり、特に熊野灘北東部では平年に比べて表面で3℃前後、100mで4℃以上、200mで約3~5℃も高かった。
表面の塩分は34.76~34.79、20mでは34.75~34.79、200mでは34.51~34.69の範囲にあった。表面ではStns.15,17,26,27,28で、20mではStns.15,17,23,26,27,28で、200mではStns.26,27で同月観測開始以来の最高値を更新し、100m以浅では全ての観測点で平年値を上回った。
観測時の黒潮は大蛇行流路(非典型的A型)で、観測では黒潮に達しなかった。
熊野灘の表層は遠州灘を中心とした暖水渦の影響を受け、表面から100m前後までほぼ均質な黒潮系暖水に広く覆われていた。熊野灘中部以北の沖合では、北~東向きの速い流れが観測された。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也 ・ 福田 遼
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。