沿岸定線観測結果
2020年12月熊野灘(09-10日、調査船「あさま」79トン)
調査結果の概要
調査時の表面水温は21.7~23.9℃、50mでは21.6~24.0℃、100mでは18.5~22.7℃、200mでは12.9~16.2℃の範囲にあった。表面ではStns.1,5,6,8,9,11,12,15,20,22,23,26,27で、50mではStns.1,6,8,9,11,12,15,17,22,23,26,27で、100mではStns.5,6,8,15,17,23,26,27
で、200mではStns.15,23で同月観測開始以来の最高水温を更新した。水温は潮岬以北で平年よりも高い傾向にあり、特に熊野灘北東部で顕著に高く、平年に比べて表面で約4℃、100mで約6℃、200mで約4℃も高かった。
表面の塩分は34.55~34.74、20mでは34.59~34.74、200mでは34.46~34.63の範囲にあった。表面ではStn.22で、20mではStn.14で、200mではStns.15,23,26,27で同月観測開始以来の最高値を更新した。その他の定点においても、潮岬以北の200m以浅では殆どが上位3位以内に入るなど、塩分はかなり高かった。
今月の観測時の黒潮は大蛇行流路かつ北上部が熊野灘の東を流れており、観測では黒潮に達しなかった。
熊野灘の表層は、表層から100m前後までほぼ均質な黒潮系暖水に広く覆われていた。暖水は東から波及し、主に南西へと流れていた。
調査の概要
調査海域及び定点 熊野灘(下図)
調査員 丸山 拓也 ・ 福田 遼
使用観測機器
・水温、塩分、DO、クロロフィル
CTD:SeaBird社製SBE-9plus
:鶴見精機製XCTD
DO:SeaBird社製SBE43
クロロフィル:WetLab社製 Eco-AFL
・流向流速計ADCP:RD社製300kHz
*観測データ、印刷用PDFのダウンロードはインデックスページをご利用ください。